バチカン奇跡調査官のネタバレと感想！アニメの原作を試し読み

藤木稟先生・原作、日野杏寿先生・漫画の作品のバチカン奇跡調査官。

 

聖地・バチカン市国には世界各地から寄せられてくる
「奇跡申告」に対しその真偽を確かめる厳しい調査機関
「聖徒の座」が置かれていました。

 

そこで“奇跡調査官”として所属するのが
天才科学者である平賀・ヨゼフ・庚と
その相棒でもある暗号解析のエキスパートとされる
ロベルト・ニコラス。

 

美貌と裁縫を持つふたりの牧師コンビが
あらゆる奇跡を調査するなかその裏側に隠された陰謀や
難事件を暴くミステリー作品。

 

 

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バチカン奇跡調査官のあらすじ！バチカンの麗しき天才神父コンビ

 

常識や科学では説明できない不可思議な現象――奇跡。

 

おおよそ神の御業としか思えないであろう
「奇跡」の真偽を確かめる役を担った
2人の若い神父がバチカンに在りました。

 

人は彼らをこう呼ぶのです―「奇跡調査官」と。

 

世界最小の独立宗教国家“バチカン市国”。

 

そこには独自の行政・司法・財務機関を持ち
さらには国土全体が世界遺産にも登録されています。

 

バチカンには日々さまざまな「奇跡」が寄せられ
その真偽を優秀な2人の神父により調査されてきたのです。

 

バチカン奇跡調査官

 

平賀・ヨゼフ・庚は若き日本人神父であり
天才的な科学者でもありました。

 

彼は科学では実証出来ないであろう「奇跡」を求め
この「調査官」の任に就きます。

 

相棒であるロベルト・ニコラスはイタリア人の青年神父であり
古文書と暗号解析のエキスパートです。

 

こうして生活力のない平賀と生活力の高いロベルトとの
凸凹コンビが力を合わせ「奇跡」とされる事象の裏側に隠された
「事件」や「陰謀」を解き明かしてゆくのでした。

 

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バチカン奇跡調査官のネタバレ！奇跡に隠されたさまざまな事件

 

天才的な頭脳を持つ平賀でしたがその生活能力は皆無に等しく
部屋の散らかしようは酷く相棒であるロベルトからは
日々呆れられるがかりでした。

 

ところが一見乱雑に散らばる大量な床の新聞も
彼の頭脳を介すればさまざま組織の隠された暗号が
新聞広告や告知の中から発見されるのです。

 

さらに平賀が日本の“囲碁”から発想し
独自に作り上げた“天使と悪魔のゲーム”では
同じく優れた頭脳を持つロベルトは一度も勝てたことがなく
それどころか平賀がこのゲームで
「300手先」まで考えていることに驚愕します。

 

ここまでの天才肌である平賀にロベルトは
研究者になったほうがよかったのではとこぼしますが
平賀がバチカンに所属したのには理由がありました。

 

バチカン奇跡調査官

 

平賀の弟・良太は12歳でしたが骨肉腫により余命2年と宣告され
彼はその治療費の支援をバチカンに願い出ていたのです。

 

弟を救うため「奇跡調査官」となるも
“ルルドの泉”など「奇跡」といった類ではなく
現実的な方法を選ぶ平賀。

 

ですがだからこそ奇跡を信じていないわけではなく
信じているから調査に厳しく
平賀が「奇跡調査官」になってからは一件も
「奇跡認定」されることがありませんでした。

 

またロベルトは古文書の解読に長けた人物であり
暗号解析のエキスパートです。

 

彼は門外不出といわれる組織上層部の古文書の原文
さらには見たことも知られてもいない
古文書を目にすることが何よりの幸せであり
こうして「調査官」となった理由でもありました。

 

そんな彼らが現代のセントロザリオ教会で起きた
“処女受胎”、“悪魔憑き”、“人体浮遊”
“聖痕(スティグマ)”、“女神像の涙”など
これら幾つもの「奇跡」の陰に
巧妙に隠された事件と謎とを解明するのです。

 

ところで本作では“閉ざされた空間”という舞台設定であるためか
神父と少年との性的関係や聖職者同士の肉体関係など
いささか生々しい描写もあるのでご注意下さい。

 

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バチカン奇跡調査官の感想！オカルトで味付けされた科学と心理

 

この『バチカン奇跡調査官』では
TVやインターネットなどで度々耳にするようなオカルト
つまり「奇跡」が数多く登場すると同時にその“原因”と“理由”が
「物語の事件を解く鍵」として詳細な説明がなされます。

 

つまり作中にて登場する多くの「奇跡」はその裏に隠された
事件を解くための鍵＝トリックとなっているのです。

 

それらを本作では淡々と上げ連ねるだけではなく
「奇跡」という名の人間に及ぼす狡猾な心理誘導と共に
オカルトよりももっと恐ろしい人の心の“闇”さえも
白日の下に解明させてしまいます。

 

バチカン奇跡調査官

 

本来“生と死”とは神のみに許された行為であり
神が作りし人間が犯してはいけない領域とされていました。

 

ですが本作では神の「奇跡」を隠し蓑にし
人間が神を欺く犯罪を行います。

 

そして「奇跡調査」もある意味では
神を恐れぬ人間の愚かな行為の結果とも
言えるのではないでしょうか。

 

そんな恐ろしくも荘厳な『バチカン奇跡調査官』の世界を
優れた頭脳を持つ平賀とロベルトの案内で
楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

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