清家雪子先生の作品の月に吠えらんねえ。
□(シカク:詩歌句)街に住む歌人や詩人たちは
みんな個性的で奇抜な人物ばかり。
奇人であり天才でもある詩人・萩原朔太郎もその1人でした。
多くの詩人たちが住まうこの街では
今日も業と罪と狂気が渦巻いています。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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月に吠えらんねえのあらすじは?
近代の□(シカク:詩歌句)街。
ここに住む歌人や詩人、俳人たちはみんな個性的で
奇抜な人物ばかりだと言われています。
変人だらけで心地が良いのか、おしなべて情緒不安定で
飲んだくれで、社会不適合者。
変人ばかりで心地が良いのか
□街にはそんな人間ばかりが集まってきます。
その中でも北原白秋の弟子ということになっている
萩原朔太郎はひときわイカれた人物でした。
河原から運んできた水死体を飽きずに何時間も眺めていたり
師である白秋を崇拝していたりとにかく言動が支離滅裂で
情緒にも激しいムラがある朔太郎。
![月に吠えらんねえ](https://cache2-ebookjapan.akamaized.net/contents/thumb/l/KA275660.jpg)
月に吠えらんねえ
白秋は自身を崇拝してくる朔太郎のことを
程々に愉快な後輩として認識していました。
そんな彼らがある日出向いたのは謎の首つり死体
らしきものが発見された木の下でした。
外見は完全に腐乱しているそれは
しかし虫も湧いておらず
触っても手に何かがつくこともありません。
連日それの様子をスケッチしている正岡子規曰く
これは自分たちにしか見えていないのかも
しれないとのことでしたが真相はわかりません。
朔太郎は不気味なそれを見ながらぼんやりと
旅に出ると言っていなくなった友人
室生犀星のことを思い出していました。
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月に吠えらんねえのネタバレとその後の展開は?
放浪の旅に出ると言って突然自分たちの前から
姿を消してしまった犀星。
取り巻きが何でも世話をしてくれる白秋や
実家がお金持ちで親のすねをかじりながら
好きに詩を書いている朔太郎と違い
彼は生活のために文学に励んでいました。
そんな犀星は最近詩とは決別しており
もっぱら生活のために小説を書いていました。
しかし発行される彼の住民票は
相変わらず□街を示していました。
犀星の詩を愛する朔太郎は当然だと
小説に行ったことなどが間違いだったのだと言い募りますが
もう一度純粋な心を取り戻すために
旅に出るのだと言って聞きません。
朔太郎が何を言っても一人で旅に出ると言って聞かない犀星。
結局彼は白秋と朔太郎に背を向け
そのままどこかへ行きえてしまったのです。
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月に吠えらんねえ
日常生活すらままならないほど
精神的におかしな状態の朔太郎ですが
その日に交わした会話だけは
一字一句違わず思い出せるのだと言います。
しかし彼もそして白秋もなぜだか犀星の顔が
全く思い出せなくなってしまっているのです。
さらに朔太郎はその日から度々
妙なものを見るようになっていきます。
あの木の下でみた首吊りの死体
もしかするとあれは犀星なのではないかと。
しかし元々神経衰弱の気がある彼の言うことを
周囲は真に受けません。
そうして□街では今日も業と罪と狂気が渦巻きながら
今日も様々な人が歪んだ日常を送っているのです。
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月に吠えらんねえの感想は?
表紙などからの雰囲気的にプラトニックBLな
作品かと思って読み始めたら
想像以上に独特で歪んだ世界観をもった作品でした。
萩原朔太郎、北原白秋、三好達治、室生犀星など
見てわかる通りキャラクターのモデルは近代文学の作家たち。
彼らの作品やエピソードから生まれた
歪んで歪な世界観の中でキャラクターたちが
奇妙な日常を送っているという感じでしょうか。
とにかく世界観が独特すぎるので
読む人をかなり選ぶかと思います。
電波寄りの内容と言いますか
決して万人受けする内容ではないです。
また絵面的にもエロ、グロ、狂気など
かなり人を選ぶ感じになっています。
![月に吠えらんねえ](https://cache2-ebookjapan.akamaized.net/contents/thumb/l/KA275660.jpg)
月に吠えらんねえ
いうなれば作品全体が秘宝館みたいな雰囲気ですね。
恐らく日本文学好きの方やレトロ映画のような陰鬱で
不気味な雰囲気が漂う作風が大丈夫な方には
楽しめる作品ではないかと思います。
日本文学や作家の関係性をぼんやりとでも知っておけば
好き嫌いはあれどなんとなく楽しめるのではないでしょうか?
逆にこの辺りの知識が明るくない人だと
なにがなんだかという感じだと思います。
作者の頭の中が見てみたいという評価が散見されましたが
まさにその言葉がふさわしい作品です。
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