花小路ゆみ先生の女神たちの二重奏。
顔と体格はそっくりだけど、性格は全く違う2人のお色気美女が人生を交換!
コメディ要素もありシリアス要素もありで、スピーディーに話が転がっていく面白い作品。
ただのお金持ちと貧乏の入れ替わりだけではない、二重三重の側面があり、出てくる男性陣も曲者揃い。
行き詰った2人の美女の人生が奇妙な縁で動き出す、ドロドロ感を全く感じさせない爽快な物語。
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どうせ自殺するつもりだったんだから人生乗り換えちゃえ
不運が重なり無一文になった木田茜は、陸橋から線路に飛び降り自殺しようとします。
そこで自分にそっくりの東城麗花に出会い、立場を交換することに――。
女神たちの二重奏
詳しい話を聞く暇もなく東城麗花となった茜は、麗花が見たこともないほどの大金持ちなことにびっくり。
様子を見ながら、不能だという夫や兄弟と豪邸暮らしを始めます。
一方、木田茜となった麗花は、家がどこかもわからないまま、雨に降られて見ず知らずの男性にシャワーを借り、声をかけられてついて行って、グラビアデビューと奔放に生き始めます。
そうして、なんとかたどり着いたアパートにいたのは引きこもりの兄。
本当に無一文で、大家さんに家賃の催促をされても払うお金もありません。
茜(麗花)は、貧乏ながらにのびのびと幸せに暮らし始め、麗花(茜)も環境を変えるべく奮闘をはじめ・・・。
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人の幸せを願った時人生が好転し始める
立場を交換した2人、先に自分の方法で道を切り開くのは、一文無しの茜になった麗花でした。
彼女はもともと性に奔放で、人との心の垣根がないタイプ。
雨に濡れればふらりと見知らぬ男性の家でシャワーを借り、たまたま声をかけられた男性にグラビアを撮影され。
そうこうするうち、場末の小さなスナックで楽しく働き始め、家賃もなんとか払えるように。
同居の兄も急に人格が変わった妹に癒され立ち直っていきますが、早い段階で入れ替わりに気が付きつつ、黙って見守ります。
一方、大金持ちの麗花になった茜は、大金持ちでも現金が手元にあるわけでもなし、夫が性倒錯しているだろうことも徐々にわかり、この生活に嫌気が出てきますが、元の生活に戻ろうとしたとき、入れ替わった麗花が捨て身で道を切り開いていると知り、自分も奮闘し始めます。
やがて夫の弟の次男を好きになってしまい、三男には2人が入れ替わるところを見られ・・・。
女神たちの二重奏
事態は麗花のカナダ時代のストーカーが、「元恋人」として現れたところから徐々に変わっていきます。
それぞれの生活で茜になった麗花は、茜の兄に生まれて初めて恋をして、男性に求められるまま応じることを自然と拒否するように。
麗花になった茜は、夫の弟のうち次男と相思相愛に――。
ところが、茜は麗花が自分と同じ弟が好きなのだと勘違いし、愛する人を失うのは辛いけれど、茜は麗花のために麗花を演じるのをやめ茜に戻ります。
麗花は、手を尽くして次男に茜を迎えに行かせますが、茜が茜として次男と結ばれた以上、自分のいるべき場所はない。
もう大好きなお兄さんの一緒にいることはできない。
それに気付いた兄は、麗花が近くの公園にいると茜に聞くと麗花を迎えに行き、全ては丸く収まるのでした・・・。
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女神たちの二重奏の感想は?
お金持ちと貧乏人の立場交換は古典的なテーマですが、そこに幾重にも重なった伏線が絶妙だと思います。
お互いの境遇をきちんと説明しあわずに交換生活に入るので、麗花や茜それぞれの目線で家族の謎から始まるのもとても面白いです。
女神たちの二重奏
交換は1度だけでなく何度も交換しあうので、その度それぞれの目線で、少し変化した家族の様子が見られるのも面白いです。
誰かに求められたいと強く思い続けている麗花は、この交換生活で初めて自分が誰かを求めることを知り、両親が他界したことで、人生が転落したと人を恨んでばかりいた茜は、交換生活で自分の力で運命を切り開くことを覚えました。
最初は自分が幸せになると思っている2人ですが、次第にそれぞれが相手の幸せを切に願い始めるのが、とても自然で心が温まります。
出てくる男性陣もみな個性的でどこか初で純粋。
下心があるけれど同じくらい真っ直ぐな気持ちも持っている、不思議な魅力の男性たちのように思います。
エンディングまで飽きさせず、中だるみなしで突っ走る面白さ。
浮気だ性の自由だ、愛人だ近親相姦なのか、なんなのかとあれこれ要素が出てくるのですが、全くドロドロしていなくて読み心地がいい。
それは登場人物たちが、どこか抜けてるからかもしれません。
とても爽やかな読後感を味わえる作品だと思います。
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