原作は米澤穂信先生の人気小説「古典部シリーズ」
第1作である『氷菓(ひょうか)』。
コミカライズは『Fate/stay night』なども担当した
漫画家・タスクオーナ先生による作品。
面倒ごとには極力係わらず省エネをモットーに
生きてきた高校生の奉太郎。
ところがそんな彼が姉の命令により廃部寸前となった
「古典部」へと入部することになるのです。
そこで出逢った大きな目が印象的な少女・千反田える。
学園で起きた謎や出来事を省エネ奉太郎と
好奇心えるとが解決して行く青春×ミステリー。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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氷菓のあらすじ!学校に存在する様々な謎を解明し真実を見付け出す
物語の主人公である折木奉太郎は
神山高校に入学したての1年生。
彼はやらなくてもいいことならやらない
やらなければいけないことなら手短に
がモットーの省エネ主義者でした。
そんな奉太郎は姉の命令で入部者が居らず
廃部寸前となった古典部へと入部することに。
自分以外は誰も居ないであろう部室に奉太郎が赴くと
そこには長い髪と大きな瞳が印象的な少女・千反田えるの姿が。
えるが古典部への入部者と知り姉が居た古典部を
廃部させないためにと入部した自分を虚しく思う奉太郎。
氷菓
ところが部室の扉の鍵を奉太郎が開けたことにより
えるは自分が今まで閉じ込められていた事を知るのです。
その事実を不思議に思うえるは
奉太郎にもその謎を解いてほしいと頼みます。
すると奉太郎は足元の床が騒がしかったと語る
えるの証言や友人である福部里志らのヒントから
見事にその謎を解いてみせるのでした。
実は省エネ主義者である奉太郎は成績も中位と
さして良くはありませんが様々な状況や手がかりを
頭で構築し推理するタイプだったのです。
奉太郎の推理力を見込んだえるは自分が疑問に思う
様々な謎を共に解決するようになるのでした。
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氷菓のネタバレ!えるがで文芸部に入った理由と「氷菓」の真実
本作のタイトルであり古典部の文集タイトルでもある
『氷菓(ひょうか)』ですがこれは
氷菓子=アイスクリームとをかけていたのです。
そこからさらにヒネリが入りアイスクリーム→
I scream(アイ スクリーム=私は叫ぶ)となります。
これは過去に文芸部だった関谷純がこの言葉の中に
自身の思い「私は叫ぶ」を込めていました。
実は千反田えるが「一身上の都合」で文芸部へと入ったのは
伯父である関谷純の失踪が理由だったのです。
――33年前。
神山高校では当時の学長が文化祭を縮小しようとした際
関谷純が学生らのリーダーとなりそれを阻止する反対運動を行います。
運動は成功しますが暫くすると学校側は
関谷純を退学にしてしまうのです。
しかし真実はもっと根深いものでした。
氷菓
反対運動をしていた仲間らは自身の保身を考え
リーダーを関谷へと祭り上げます。
そして文化祭でキャンプファイヤーで火事が起きた際
名目上のリーダであった関谷が
責任者として退学させられたのが真実だったのです。
つまり奉太郎らが疑問にしていた神山高校の文化祭が
「カンヤ祭」な理由は高校の名前”神山”が由来ではなく
“関谷”=カンヤから名付けられたのでした。
その関谷は行方不明となったまま
作中でもその所在が分からないでいます。
「氷菓=I scream」それは友人や学校に裏切ら続けた彼の
まさに声無き叫びだったのでしょう。
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氷菓の感想!絶大な人気を誇るキャラと物語
この『氷菓』は推理作品ではありますが
そこに殺人やドロドロとした怨恨
さらに猟奇的なテーマや出来事は存在しません。
ですが「学校」という閉鎖された空間の中
日常に起きたほんのわずかな違和感や差異に対して
彼らは彼らの秩序や世界を守るため”謎”を解き明かすのです。
物語の中で奉太郎とえるは共に謎を解き明かしますが
それは”解決”には至りません。
もやもやとしな何か心に引っ掛かるそして報われない
救われない人や思いがそこに存在するのです。
氷菓
これは一介の高校生である奉太郎らにはどうすることも出来ず
ただ”事実”だけを知るそして解く面白さと
悲しさの相反する両面がこの作品から伺えるでしょう。
2012年にはアニメ化がされヒロインであるえるは
ファンから”えるたそ”などと呼ばれ人気となりました。
そして2017年には人気俳優の山崎賢人さん&
広瀬アリスさんのW主演で実写映画化もされます。
これらはこの作品の人気と面白さの一面であり
もう一つの一面は是非とも物語を読んで
皆さんの目で見つけて頂きたいと思います。
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