小玉ユキ先生の作品の坂道のアポロン。
横須賀から転入した先の高校で西見は
冷やかしと興味本位の視線に晒されます。
落ち着く場所である屋上へと向かいますが
そこにいた千太郎によって
屋上に出ることができませんでした。
しかしどうしても屋上に行きたい西見は
その気持ちを千太郎に告げ
盗まれた鍵を取り返してくれたのですが
交換条件に10万円を要求されて・・・。
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坂道のアポロンのあらすじは?
1966年、西見は横須賀から田舎の高校へと
転入することになります。
父が造船の仕事をしている関係で転校と転入の繰り返しでしたが
今回はおじが経営している病院で居候することで
ひとり横須賀からやってきたのでした。
しかし聞きなれない方言と興味本位の視線に晒され孤立してしまい
そんな西見に声をかけてきたのが隣の席の丸尾でした。
ところが丸尾は外見と金持ちということで
クラスの中で孤立している生徒の
ひとり、ふたりが会話をしているところを見た生徒から
冷やかされてしまいます。
坂道のアポロン
申し訳なく思う丸尾とは違い西見は気にするなと
相手にしない態度を貫きます。
そんな態度にますます好意を抱いた丸尾から
自分の後ろの席の川渕は札つきの不良だから
関わらない方がいいと助言を受けます。
それを聞いただけで関わりたくないと思う西見ですが
そんな彼に別の人が声をかけてきました・・・。
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坂道のアポロンのネタバレとその後の展開は?
クラス委員の迎さんに連れられ
学校の中を案内してもらいますが
ほかのクラスの生徒からも興味本位の視線に晒され
気分が悪くなってしまいます。
彼にとって落ち着ける場所は屋上で場所を聞いた西見は
止めた方がいいという迎さんの言葉も聞かずに
その場から去ってしまい屋上に出る扉までいくと
その前に大きな物が置かれていました。
かかっている布を剥ぐとその中から現れたのは人間の男・・・。
男は寝ぼけて西見と握手しますが
見知らぬ男と握手している現実に我に戻ります。
中坊に間違われたり屋上に通してもらえなかったりで
とりあえず諦めてトイレに逃げ込むと
3年生が生意気な千太郎から屋上の鍵を盗んでやったと
自慢気に話しているのを聞いてしまいます。
さらに暴力的な行為を行うような発言も聞いてしまい
3対1のケンカになるのではと気になり屋上へ戻ります。
坂道のアポロン
屋上の鍵が欲しいと告げる西見。
千太郎はそれを聞き入れ上級生3人を相手に
殴り合いのケンカをします。
キズだらけになりながらも屋上の鍵を奪い返した千太郎
ところがその鍵は10万円で取引だと言われてしまいます。
屋上の鍵を10万で渡すと言った男の名は川渕千太郎・・・
丸尾から札つきの不良と聞いていた川渕本人でした。
翌日は雨、それなのに遅刻をせずに登校した
千太郎の存在にクラスがざわつきます。
そこに西見が登校してくると千太郎は西見に興味を持ちます。
迎さんはケンカばかりするような人には教えないと去ってしまい
前の席の丸尾に西見のことを訪ねると
丸尾が聞かれたことに全て答えてしまいました。
結果、千太郎は丸尾の後ろから西見の後ろへと席を移動。
クラス中では転入2日目で千太郎のターゲットにされた
可哀想な西見という位置づけになってしまいます。
この日から千太郎と西見の妙な関係が始まるのです。
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坂道のアポロンの感想は?
1966年が舞台の学園ものです。
転校回数が多いがその中で失敗をしてしまい
それ以降転入先で孤立してしまう西見くん。
お金持ちで勉強ができるというそれだけで
ひやかすクラスメイトがいる中
態度を変えずに接してくれたのが
迎さんと千太郎だけでした。
この頃の不良ってなにも悪いことをする人のことを
言っていたわけでなく人と少し違ったことをすれば
不良と言われていた時代だったような気がします。
坂道のアポロン
そのため千太郎は札つきの不良と言われてますが
とても自分に素直で自由な人なのだと思います。
人との関係を断って常にひとりでいる西見にとっては
憧れの存在に似たようなものを抱いたのかもしれない。
暴力でしか解決できない千太郎も
人との関係を築けない西見もただ不器用なだけ。
不器用なふたりが成長していく過程を見守りながら
読み進めたいと感じる作品です。
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