渡辺やよい先生・原作、あしだかおる先生・漫画の作品の
セカンド・マザー~ひかるの場合~。
事故で最愛の息子を亡くしてしまった仁美。
その傷は10年経った今でも癒えることなく
そんなある日、児童養護施設の子どもと触れ合う
ボランディアの募集を見つけるのでした。
そして子どもたちの触れ合う中で
愛妻の息子の光太に似ているひかると出会い・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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セカンド・マザー~ひかるの場合~のあらすじは?
母親がいるところに笑顔で走ってくる子ども。
ダメと言う母親の言葉も届かず
その子どもは――・・・。
そんな悲しい夢を見て目覚めるのは西田仁美。
市役所に印鑑証明を取りに行った際
養護施設のボランディアの募集を見つけます。
それは養護施設の子どもたちと
1日楽しく遊ぶというもの。
家に帰った仁美は夫の圭吾に
ボランティアのことを話します。
ただしボランティアに参加するためには
夫婦でないとダメとのこと・・・。
圭吾はそんなことをして大丈夫なのかと
仁美のことを心配しますが
仁美は子どもと触れ合える機会が持てるならと
参加してみたいと言うのです。
そう、仁美が夢で見ていたのは
息子の光太を亡くしたときの記憶。
光太が亡くなってから10年経っているのです。
そして参加したボランティア。
ひかりの園という養護施設で
子どもたちと楽しく過ごすために
多くの夫婦が集まっています。
子どもたちに本を読んでと手を引っ張られ
仁美は子どもの手って小さい
この柔らかくて温かい感じだと
久しぶりに感じる子どもの笑い声などを感じます。
そんなとき窓際にいる男の子に気づきました。
その男の子は亡くなった光太に似ているのです。
そのときはその男の子に話しかけられませんでしたが
圭吾にまた行こうと言われまた会えると嬉しくなる仁美。
そして家では光太の写真や位牌を前に
今日あったことを伝え
更には光太にしてあげられなかったことを
誰かにしてあげたい前に進もうと
思っていることを伝えるのです。
セカンド・マザー~ひかるの場合~
次のボランティアに参加したのは
ハイキングの日。
子どもたちのために気合いを入れて
仁美はたくさんのお弁当を作ります。
ハイキングでは子どもたちや
大人たちが楽しく遊んでいますが
あの男の子はこの日も1人・・・。
仁美はお腹が空いていないかと
話しかけるのですが・・・
いきなり興奮をし始めたのでした。
その男の子はひかるくんといい
訳あって他人との接触を異常に嫌がります。
仁美にとってそれは信じられない体験で
ましてや子どもに全身全霊で拒まれるなんてこと・・・。
仁美たちはひかるくんがどうしてあんな風になってしまったのか
事情を聞こうとしますが教えてもらうことはできません。
施設の子のプライバシーは
里子希望の方のみお知らせされる・・・。
別の日にも施設に行ってみると
相変わらずひかるくんは1人。
仁美はひかるくんと仲良くなりたくて
頑張って声をかけます。
歌を歌ってあげるとしゃぼん玉のうたを歌ったり・・・。
歌って聞かせているとき光太を思い出したのか
涙を流してしまいその様子をひかるくんは見ていました。
ちょっとしたことですが仁美は圭吾に
初めてひかるくんが自分を見てくれたと
次はもっと仲良くなれるかもと話します。
その様子に圭吾は光太もあの歌が好きだった
ひかるくんが光太に似ていると言いますが
悲しい現実も伝えるのです。
自分たちはしょせんボランティアで
仲良くなっても親でも子どもでもない
いずれは親元に戻るか里親に引き取られ
去っていくのだと・・・。
更には仁美が立ち直るためならと
賛成はしたけどこれ以上深入りするなら――。
仁美たち夫婦には長い間子どもができず
原因は圭吾に無精子症でした。
いく度もいく度も不妊治療をし
人工授精の失敗を繰り返し
やっと授かったのが光太。
たった4年の幸せでした。
光太を失い仁美たちはもはや子どもは望めず
夫婦でひっそりと生きてきたのです。
施設の子どもたちと触れ合うようになって
もう一度、子どもと深く関わりたいと
そう思い始め自分たちにできることを
してあげようとある決断をしたのでした。
それは里親申請。
養護施設にいる子どもたちは
なんらかの理由で実の親に見捨てられ
大なり小なり心に傷を負っている。
それをふまえた上で自分の子どもとして
育てて行かなければなりません。
そして里親として成立するまでにも
時間がかかってしまう場合もあり
また逆に急きょ委託することもあると
常に心の準備が必要だと言われます。
それでも仁美たちは養育里親として
登録をしたのでした。
半年や1年は待つことが多いのですが
3ヶ月経ったある日
委託が決まったと連絡がきたのです。
実の親から虐待を受けてきた子ども。
やっと自分たちの元に子どもがと
養護施設に向かう2人。
その子供は何度も実親が引き取るものの
そのたびに虐待が繰り返されて
自宅と施設をいききしていた子。
今回はあまりに虐待が目にあまり
強制的に引き取ったとのこと。
そして部屋に入った先にいたのは
あのひかるくんで――・・・。
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セカンド・マザー~ひかるの場合~のネタバレとその後の展開は?
倉田ひかるくん、来月で5歳。
母親は18歳で妊娠し未婚のまま出産して
母子家庭で育ったひかるくん。
しかし母親は男性依存気味で
次々に別の男と同棲し男と別れるたび
ひかるくんに虐待を繰り返してきました。
そして母親は新しい恋人ができると
ひかるくんを引き取るのですが
今回は同居の男性からも虐待され
病院の通報で緊急保護されたのです。
今までは親権放棄を渋っていた母親ですが
今回は諦めたようで養護施設の方でも
ひかるくんを救うチャンスと思っています。
とても困難なケースでしたがひかるくんと面識のある
仁美たちに連絡がきたのでした。
ひかるくんはとても小さくもうすぐ5歳だというのに
3歳ぐらいにしか見えません。
優しく話しかける仁美の様子にか細い声で
あのしゃぼん玉の歌を口ずさみます。
初めて聞くひかるくんの声。
消えてなくなりそうな声で
まるで助けを求めているかのよう・・・。
ひかるくんの怪我の回復を待って
お泊り交流からスタートしました。
セカンド・マザー~ひかるの場合~
大きな物音に過剰反応し睡眠障害もあり
突発的に暴力を振るう傾向もあり
手ごわそうなひかるくん。
人としてのしつけも教育もほとんど親から
受けてこなかったひかるくんに
戸惑う仁美でしたが圭吾の方が腹もすわっていて
ひかるくんを受け止めようとしています。
そして少しずつ少しずつ歩み寄っていきます。
何回かのお泊り交流の後
正式に里子として暮すことに。
やっとひかるくんとの距離が縮まったものの
今度は仁美が光太の位牌に手を合わせている姿を見て
光太の遺影などをめちゃくちゃに・・・。
この一件で心が離れてしまう仁美とひかるくんでしたが
圭吾の言葉からつらい決断をしたのでした。
そのことで2人の絆は深まり
特別養子縁組の申し立てをするのです。
倉田ひかるくんを西田家の籍に入れ
正式な親になるために。
手続きをしても審判などにいろいろ時間がかかり
まずは自分たちにできることから
進めていこうということになりました。
そのためずっと仁美と居させるのではなく
小学校に行けるようにするために
今のうちから集団生活になじませようと
幼稚園に通わせることに。
幼稚園での生活ではすぐに友達もできて
うまくいきかけますが
養護施設の子だとわかると嫌がらせも・・・。
ですが仁美は自分はひかるくんの
お母さんなんだからと
つまらない嫌がらせにも負けません。
ずっと事後現場からも逃げてきた仁美ですが
もう仁美は逃げません。
3人で前へと一歩を踏み出すのです。
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セカンド・マザー~ひかるの場合~の感想は?
前作のセカンド・マザーとは違い
いろいろな問題があり心を痛めてきた子を
自分の子として育てようとしていく物語。
5歳ぐらいになると自我もありますし
虐待をされてきただけに
心を開かせるのはとても大変なこと。
普通の子であれば悪いことをすれば
怒るのも当たり前のことですが
ひかるくんのように虐待をされてきた子は
怒り方なども気を付けなければいけない。
きっと普通の子育て以上に大変だと思います。
ですが仁美や圭吾の接し方などが良いのでしょうね。
ひかるくんは心を開かずに
一匹オオカミのようだったのに
すごく穏やかになりました。
セカンド・マザー~ひかるの場合~
子どもらしい感じの男の子になっていて
2人が愛情たっぷり注いだのが伝わりました。
最後は本当の親子でしたが
それまでの道のりはすごく大変・・・。
最愛のわが子の遺影や位牌も押し入れにしまい
つらい決断をしたときは
ひかるくんや自分たちのためとはいえ
本当につらかっただろうなと思います。
あしだかおる先生の作品は子育て系だったり
切ない感じの作品が多く
読み応えのある作品ばかり。
子どもを持つ母としては心にくる作品ばかりです。
ぜひ一度読んでみてはいかがですか?
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