まるいぴよこ先生の作品の義理の縁~捨て子の涙~。
貧しいながらも母と2人
幸せに暮らしていた恵。
しかしある日、祖母の家に預けられ
母親は自分を捨てて再婚・・・。
こき使われるだけの毎日で
家にも学校にも居場所のない恵。
独立できるようになったら
家を出ていくと決めた恵ですが――・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
サイト内より【義理の縁】と検索。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
義理の縁~捨て子の涙~のあらすじは?
3歳の時に父親が亡くなり
母親と2人で暮らしていた平田恵。
しかし恵が6歳の時に母親に連れられて
やってきたのは母親が育った祖母の家。
恵は祖母や叔母に会うのはその日が初めて。
初めて会った祖母や叔母はちょっと怖い感じで
ここで一緒に暮らすことにちょっと不安・・・。
そんな中、母親は恵名義の通帳を祖母に渡し
財産の相続は放棄して恵を庭で遊ばせている間に
1人、こっそりと居なくなってしまったのです。
恵は何も知らなかったのです。
母親が再婚をするのに恵は引き取れないからと
祖母たちに預けたことを――・・・。
叔母はこの家も恵も捨てたと
そう言うのでした。
恵は信じられず外に出て母親を探しますが
もうそこには母親の姿はなく
どうしてと捨てたなんて嘘でしょと
泣き崩れるのでした・・・。
義理の縁~捨て子の涙~
こうして恵は祖母の家で暮らすことになったのですが
祖母は恵や母親のことを良く思っておらず
母親のような勝手は許さないと言います。
恵の母・久栄の実家は田舎の地主で
それなりに資産のある家で
母親は2人姉妹の長女で本来なら跡継ぎ。
ですが短大に通っていたときに妊娠してしまい
結婚をすることも子どもを産むことも
反対されてしまったのでした。
そのため駆け落ちをして結婚し恵を産んだものの
父親が亡くなってしまったため
女手ひとつ恵を育ててきたのです。
生活は大変だったと思いますが
それでもいつも優しかった母親・・・。
そんな母親だっただけに何も知らされず
捨てられるなんて信じられなかったのです。
もちろん叔母の美栄も良くは思っていませんが
大学生で学校の近くのアパートで暮らしているため
休日に帰ってくるだけのため
それ以外の日は祖母と2人の生活。
祖母は厳しく口うるさく気難しい人で
小さい頃から家のこともやらされ
祖母との生活はつらいもの・・・。
それでも恵はいつか母が迎えに来ると
そう信じて頑張っていたのでした・・・。
サイト内より【義理の縁】と検索。
義理の縁~捨て子の涙~のネタバレとその後の展開は?
その年の春に恵は小学校に入学。
しかし入学式にも母親は来てくれず
やってきたのは祖母。
入学式では駆け落ちをした母親の子だとか
再婚のために今度は子どもを捨てたなど
色々なことを言われます。
母親のことは噂となり広まっていて
プライドを傷つけられた祖母の怒りは恵に向けられ
たびたびつらい言葉を投げつけられました。
そんなこともあり授業参観も運動会も
学校行事に一切関わらなくなり
お弁当も作ってもらえません・・・。
自分で作ったおにぎりを1人食べていたので
家族が集まる行事の日は大嫌い。
祖母は土地の家賃収入や
祖父の遺族年金で暮らしていて
生活に余裕はありましたが
給食費や教材費など居候のくせに
金がかかるともらうのにも
子どもながらに引け目を感じる・・・。
このときの恵は母親が祖母に自分の養育費として
まとまった額のお金を渡していたことを
まったく知らなかったのでした。
義理の縁~捨て子の涙~
誕生日もクリスマスもプレゼントなんてなく
お小遣いもないので欲しい物があっても言えない。
大人の話は子どもの間にも伝わっていて
からかわれることもあり親しい友達もいない。
家にも学校にも居場所がなく
いつか母が迎えに来てくれると信じて
恵は待ち続けていました。
そんな中、叔母の美栄は大学卒業後
アメリカに留学しました。
そして恵も春から中学生。
あれからずっと母親からの連絡も
なかったのですが・・・。
祖母の家に1通の現金書留が届きました。
苗字こそ違いましたが名前から
母親ではないかと思った恵。
祖母に聞いても教えてはくれませんでしたが
祖母が出かけている間にその書留を探すと
書留の他にも手紙が一緒に入っていて
それはまさに母親からの物だったのです。
書留には母親が暮している住所もあり
自分のことを忘れたわけではないと
そう思った恵は母親に会いに行くのですが・・・。
サイト内より【義理の縁】と検索。
義理の縁~捨て子の涙~の結末は?
独立できるようになったら家を出ようと
そう考えていた恵。
しかし跡取りだと思っていた叔母の美栄が
アメリカで国際結婚をして暮らすと
そう知らせていたのでした。
手紙ひとつで事後承諾で祖母はふさぎ込み
元気がなくなって急に年を取ったみたいに
違う人のようになってしまったのです。
その祖母の様子を見て恵は
祖母もさびしいんだ・・・
かわいそうな人なんだと思います。
また辛い思いもさせられたけど
今は自分を育ててくれた人で
家族と呼べるのも祖母だけだと
そう考えるようになったのです。
数年に渡る叔母の留学の仕送りのため
祖母は土地を手放し年金暮らし。
奨学金を受け恵は高校に入学し
新聞配達のバイトをしながらの生活。
成績も良かったので大学進学も勧められるも
祖母を置いて進学することは出来ず
家から通える会社に就職。
そして取引先の会社員と恋をし
結婚を考えるように・・・。
ですが彼はひとり息子で親との同居を望んでいて
結婚をすれば家を出なければいけない。
祖母を1人残して・・・。
義理の縁~捨て子の涙~
結婚の話をしたところ祖母は
恵も家を自分を捨てるのかと言い
脳梗塞で倒れてしまったのです。
命の別状はなかったものの
彼の両親に反対され結婚は白紙。
介護の必要な老人を抱えた女と
結婚なんてできるわけと思った恵は
それから誰とも付き合うことをしません。
恵は35歳になり祖母も80を過ぎました。
耳も聞こえなくぼんやりすることが多くなり
仕事と家事と介護の毎日・・・。
頼り切っている祖母を放っておけないと
介護をするのでしたが脳梗塞が再発し
帰らぬ人となったのでした。
その後の恵は仕事先で紹介された人と
40を前に結婚しました。
相手には子どもがいるものの優しく
穏やかな人でお互いの事情も理解し結婚。
子どもも懐いてくれてお母さんと呼んでくれますが
正式に母子の養子縁組はしていません。
成長して自分の意志で子どもが望むなら
そのときに手続きをしようと話し合ったのです。
義理の縁の家族ができた恵は
いつか本物の家族になれるよう
自分の意志で自分の人生を
築いていきたいと思うのでした。
サイト内より【義理の縁】と検索。
義理の縁~捨て子の涙~の感想は?
いつもいつも想像できないような
そんな結末を迎えるまるいぴよこ先生の作品。
表題作のこの作品もいろいろな展開がありました。
恵の母親は再婚のために恵を捨てましたが
それでも十分な生活ができるように
恵のために養育費を渡していたのです。
しかしそのお金はすべて叔母の留学費用に・・・。
その養育費があれば恵が奨学金で高校に行ったり
新聞配達をしながら生活する必要はなかったでしょう。
それにしても2人のわが子には捨てられ
最後まで一緒に居てくれたのは孫。
義理の縁~捨て子の涙~
しかも次女の美栄は留学ませさせてもらい
脳梗塞で倒れたと連絡をもらったのに
恵に世話をまかせて見舞いにもこない・・・。
やってきたのは亡くなるとなったときだけで
遺産は全部自分がもらうと・・・。
祖母のお葬式の時に色々な事実が発覚しますが
恵の人生が本当にかわいそうと思ってしまいます。
しかもこれが投稿者からの実体験なんてと
そう思ってしまいます。
どの作品も心にくる作品ばかりですが
衝撃的な展開だったのは最初の作品でしょうか。
誰もが想像していなかった展開が
待っていると思いますよ。
サイト内より【義理の縁】と検索。