伊東爾子先生の作品の指導死~学校に殺された子供~。
ある日突然、息子が自室で首を吊り
自殺を図りました・・・。
数日後、遺書のようなものが見つかり学校で話を聞くも
その内容は嘘だと怒られた腹いせに書いたものだと言うのです。
学校側はろくに調査もせずにいじめはない
適切な指導をしたの一点張りで不信感だけが募るだけ。
ただ本当のことが知りたいだけなのに・・・。
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指導死~学校に殺された子供~のあらすじは?
全部僕が悪いんだ
僕には生きていく資格がないんだ。
お父さん、お母さん、お兄ちゃん
こんな僕でごめんね。
江崎光子、38歳の息子の悟は自室で首を吊りました。
一命は取り留めましたがその後
予断を許さない状態が続きました。
意識が戻っても何らかの後遺症が残るかもしれない
そしてこのまま意識が戻らなければ
最悪なことも考えられると伝えられます。
どうして・・・なぜ自殺なんて・・・
そう光子は泣くのです――。
悟が自殺をした日は体育祭の準備で
遅くなったと言っていました。
友達の鈴木とハンバーガーを食べてきたから
夕飯はいらないと言い
悟の兄・敬が話しかけてもすぐに部屋に行ってしまい
機嫌でも悪かったのかと思う感じで・・・。
そのとき悟の中でどんな思いが渦巻いていたのか
そしてどうして気付かなかったのか・・・
悟はその2時間半後に自殺を図ったのです。
悟の容態が安定して3日ほどたった頃
敬が悟の机の中から遺書のようなものを見つけました。
バカ、死ねと先生に言われたことや
停学になったことなどが2ページにわたって
びっしりと書き込まれていたのです。
すぐに光子たち家族はノートを持って
事情を聞きに学校を訪ねました。
しかしその内容は嘘だと怒られた腹いせに
悟が書いたものだと言うのです。
しかも携帯サイトの日記にクラスメイトに対する
暴言を書き込んだことで停学になったと・・・。
いじめがあったのではないかと聞いても
学校にいじめはないと調べずに即答。
学校側はろくに調査もせずにいじめはない
適切な指導をしたの一点張りで
不信感だけが募ったのでした。
そして悟の同級生に話を聞こうとしますが
子どもを電話に出してもらえるところはほとんどなく
うちの子は関係ないと言われ情報は得られません。
学校の前で聞いたらとアンケートを取ったらと敬が言い
光子はアンケートをお願いするのですが
学校側に止められアンケートは破かれたのです。
ただ本当のことが知りたかっただけなのに・・・。
そして先生に叱られただけで
自殺未遂するなんて弱すぎだと
親の育て方が悪いと陰口をたたかれます。
また電話やネットでもそして夫の会社でも
中傷の嵐にさらされることになったのでした・・・。
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指導死~学校に殺された子供~のネタバレとその後の展開は?
悟はその後も目を覚ましません。
そんな中、暮らすまいとの女の子が訪ねてきました。
悟と一緒に学級委員をしている木島さんで
彼女が語ってくれたのは光子の知らない悟のこと。
悟は正義感が強いというか間違ったことが見過ごせなく
授業中など先生が間違えたことを指摘したり。
そういうことがよくありなんとなく先生は
悟にだけ厳しかった様子・・・。
あの日も体育祭の準備でクラスでハリボテを作っていると
クラスメイトの西野がふざけだし
ハリボテにしてやると嫌がる女子に近づきます。
そんな西野に悟は女子が嫌がっているからやめろと
ふざけないでちゃんとやれと注意。
それでも文句ばかり言う西野に悟は
真面目にやらないならみんなの迷惑になるから
遊んでるだけなら帰れと言うのでした。
もちろん、そんなことを言われて西野は
学級委員だからといい気になるなと怒ります。
クラスメイトの中にも帰れと言うのはひどいとか
厳しすぎだと言う者も・・・。
そこに先生がやってきます。
悟は西野がふざけていたことを話そうとしますが
話は聞いてもらえず逆に悟が遊んでいると。
しかも西野はタバコくさいから気を付けろと
軽く言われるだけで
なぜだか西野は先生に気に入られていて
悟だけが怒られたのでした。
その夜でした。
自分は何も悪くないのにと怒り
サイトに書き込みをしたのです。
怒りにまかせ書き込んでしまった悟でしたが
バカなことを書いてしまったとすぐに消そうとしますが
なぜか削除することができません・・・。
その日記をクラスの誰かが保存してしまい
削除することができなかったのです。
どうすることもできず次の日学校に行くと
クラス中に知れ渡っていました。
日頃から悟のことをよく思っていない子たちが
すごい空気を作っていて仲の良い鈴木くんも
みんなの目があって気かづけなかった様子。
そんなこともあり悟は孤立・・・。
その後何日かして悟は放課後
生活指導室までくるように言われます。
生活指導室なんて不良とかが行くところのため
すごくショックを受けていた悟。
そしてアンケートも少しずつ帰ってきて真実が明らかに・・・。
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指導死~学校に殺された子供~の気になる結末は?
その後、悟の友達の鈴木くんがあの日生活指導室で
何があったのかを話してくれました。
真っ青な顔をしていた悟が心配で
そっと様子を見に行った鈴木くん。
生活指導室では西野がふざけて作業をせず
腹が立って書き込みをしてしまったけど
すぐに消そうと思っていたと話します。
消そうと思ったけど西野たちが保存したから
消せなかったのだと話しますが
先生は悟の話を聞こうとはしません。
更には友達に罪を着せて自分は助かろうというのか
卑怯者だと言われてしまう始末。
ずっと生活指導室からは怒鳴り声が聞こえ
いろんな先生が入れ替わり立ち替わり入っていき
大の大人が数人で罵倒・・・人格否定。
その叱責は3時間も続いたことが判明するのですが
生きる資格なんかない、おまえが死ねなどと言い
それが本当に適切な指導だったのか・・・。
その後の悟はというと・・・
自殺を図った1か月後に息を引き取ります。
真面目な性格ゆえに周囲から浮いていたこと
暴言を吐くほど仲の悪い子がいたことなど
光子は悟のことを何一つ知らなく泣きわめくのでした。
適切な指導をし指導と自殺の間には何の関係性もないと
すべてを隠していた先生たちをどうしても許せず
指導死により子どもを亡くした家族の会に
相談をすることにした光子たち。
子どもはいき過ぎた指導により精神的に追い詰められ
衝動的に自殺を図ることもあると自分たちにできることは
きっと何かあるはずだから訴えようと言われます。
そして市を相手取り5,000万円の訴訟を起こしました。
お金欲しさに子どもを殺したのかと
5,000万で家を建てちゃう気かと
相変わらずひどい中傷受ける中
協力者も徐々に増え勇気をもらいます。
そして光子は思うのです。
子どもは勘違いを犯し道を踏み外したりもする・・・
ですが間違いを叱貴し頭から抑え込み怒鳴りつけることで
本当に子どもを正しい道へ導けるのかと・・・。
社会の宝物である子どもたちの心身を守っていくために
光子たちはこれからも頑張っていきたいと思うのでした。
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指導死~学校に殺された子供~の感想は?
学校の先生のいき過ぎた指導により
精神的に追い込まれて自殺した生徒の表題作。
先生だって人ですし誰でも人であれば
好き嫌いはあることでしょう。
ですが教育者であればそれを態度に出すのはいけないこと。
怒りに任せネットに書き込んでしまった悟もいけませんが
冷静になりいけないことだと思い消そうとしましたが
すでに削除することができず
そのことも素直に話した悟・・・。
それなのに3時間もずっと怒鳴りつけ
大の大人が数人がかりでしかも人格否定までなんて。
読者の投稿作品で実際にあった話だなんて
本当に怖いですよね・・・。
ここまでひどくはないですがうちの子もありました。
長女と私の字はとても似ているのですが
音読などのサインをきとんと私がしているのに
長女が自分でしていると信じてもらえなかったんです。
ときどき嘘をついたりしている
長女にも原因はあるのですが
本当のことを言っても頭から信じてもらえず
他の子はサインでOKなところを
長女だけは印鑑にさせられました・・・。
連絡帳に私が本当に私がサインしていると書いても
字が似ているためか信じてもらえず
電話で直接話したらやっと信じてもらえた状態。
その先生は他の子とも色々あったようですが
本作を読んで思い出してしまいました。
自分の子どもが通っている学校は大丈夫かと
そんな風に考えさせられてしまう本作を
ぜひ読んでみてはいかがですか?
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