「娚の一生」「姉の結婚」など一筋縄でいかない関係の恋を
見事に描いている西炯子さんの作品。
誰にも言わずにこっそりと少女漫画を描いている
生真面目な市役所職員と人形のようにかわいい女子高生高月くれは。
沈黙を守るように生きてきた2人の人生がロードムービー風に描かれます。
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亀の鳴く声のあらすじ!ファミレスで運命の出会い
中川信は少女漫画を描くのが趣味の市役所勤務の真面目な男、27歳。
ファミレスで見かけた女子高生の高月くれはに「煙草をやめなさい」と
声をかけたのが運命の分かれ道でした。
本気で煙草を止める気ならその封筒の中身を
見せろと迫りまられいやいやながら原稿を読ませることに。
原稿を読んだくれはは中川の少女漫画にとても感動し泣いてしまい
そのまま勢いで中川を強引に東京の出版社に拉致します。
そして到着した出版社では中川の不安とは全く違って原稿は大ウケ。
亀の鳴く声
異例の即時掲載となりますが作者はアポイントの電話をした
高月くれはだと勘違いされ中川はくれはの兄ということに。
このまま東京で原稿の続きの2話を書いていけと
2人で1部屋のホテルを用意されてしまいます。
そのホテルでは漫画家になりたいのに
ずっと落選しつづけている女性が清掃係として働いていて
中川の原稿を盗んでしまい・・・?
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亀の鳴く声のネタバレ!それぞれが背負う人生
出版社に与えられたホテルの一室で
中川は夢中になってネームを作っていきます。
くれはは自分が作者だと思われていていいのかと
中川に詰め寄りますが中川は27にもなる男が
少女漫画を描いてるなんて恥ずかしいので
このままで頼むとくれはに切望します。
くれはは中川が自分の見た目に目がくらんで
簡単に襲ってこないことや意外と強いこと
なぜ強くなったのかなどを知り少しずつ惹かれていきます。
一方中川も見た目はきゃしゃで美しいのに
中身は強引で真っ直ぐで気丈に中川を
守るようなことを言うので心が揺らいでいきます。
2人の関係の間にくれはの家族の問題や中川の担当編集になった
女性の井上の身の上そしてアルバイトでホテルの清掃係をする
高田などそれぞれの人生が交錯します。
亀の鳴く声
そしてある時、井上がプライベートなことで
悩んで泣いてしまったのを慰めていた中川を見たくれはは
2人の関係を誤解して部屋を飛び出します。
2人がエレベーターですったもんだしている間に
掃除係の高田が中川の原稿を盗んでしまいました。
そのことに気がついたくれはと中川が高田を追いかけると
高田は目についたマンションの上層階へ。
見ていた人が「自殺じゃないか」と騒ぎ出し
どんどん大事になってしまいます。
やけになった高田は原稿を破り捨てそのまま飛び降り
中川とくれはが高田を止めようと道連れに落下・・・。
階下に間に合っていたクッションの上に
中川とくれはとともに落ちました。
原稿はおじゃんになったけれど中川はくれはがいてくれるなら
何度でも描けると言い2人は死ぬ思いをしてやっと結ばれるのでした。
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亀の鳴く声の感想!短い中に登場人物たちの心が詰まっている
ストーリーの本筋は中川とくれはの恋の成就までの話ですが
伏線でくれはの両親と弟、祖父のそれぞれが
同じ時間にどういうことを経験していたかも触れられています。
家族バラバラで誰も自分の家族に興味がない中で育ったくれはは
とてもたくましい反面とてももろい子です。
そのもろさや家族がお互いに興味を持っていない様子が
伏線で上手く描かれていると思います。
黙々と日々を過ごす人々が持つ小さなほころびと大きな冒険。
それらが西炯子さん独特の空気感で描かれていると思います。
くれははその見た目の美しさから
しょっちゅうナンパされていました。
けれど自分の内面に目を向けてもらったことはなく
いつもどこか飢餓感を感じています。
そんな中で出会った中川は
今まで知っているどの男性とも違っていました。
お互いに足りなくていつも渇望していたものを見出して
年齢の差を超えて恋が成就する結末はとても幸せです。
しかもただ成就するだけではなくこれから続く日々も
垣間見えるのがとても魅力的だと思いました。
亀の鳴く声
編集者の井上や清掃アルバイトの高田にも
ちゃんとバックボーンが描かれていてただの悪人ではありません。
もちろん合間合間に出てくるくれはの父・母・弟・祖父の人生も
少ないコマの中でしっかり描かれています。
すべての人生がそれぞれに深い人生であるというのを
短い中にもきっちり描き込んだ作品だと思います。
くれはが最高にかわいいのでそれを眺めてるだけでも幸せ。
秋葉原で停車中の車で居眠りしてるとき
ヲタク男子たちに囲まれて等身大フィギュアと
間違れたシーンあるのでが納得のワンシーンです。
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