深沢かすみ先生の作品の悪女の一生~花守りの家。
綾乃というとても美しい少女との出会いが
破滅への道への始まりだった――。
ホン姉妹として選ばれ未散に訪れる運命。
それは命の危険を脅かすもので――。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
サイト内より【悪女の一生】と検索。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
悪女の一生 花守りの家のあらすじは?
ある村の大地主の当主はおコト様と呼ばれ
村人に尊敬されていました。
元旦には村の人たちが集まりお祝いをしており
その年の集まりではおコト様が皆の前に現れ
皆に会わせたい子がいると言うのです。
それは盛夫の忘れ形見だという綾乃。
綾乃は並外れた美貌の持ち主で誰もが目を奪われ
誰もがおコトさま同様特別な存在なのではと
感じられるほどでした。
綾乃の両親は7年前に列車事故で亡くなり
その後は盛夫の奥さんの母親のところで
暮していたのでした。
未散はあんな可愛い子は日本中を探したって
どこにもいないとまた会えるかなと思いましたが
それから綾乃とは会えなかったのです・・・。
それから6年後――。
ホン姉妹選びが行われる村祭りで未散は
綾乃と再会することになるのです。
ワラの中央でふたつに折り曲げられたものを
ひとりひとつ引いて1本につながった者同士が
ホン姉妹として選ばれ選ばれた2人は
生涯にわたってしまい以上の契りを結び
助け合うことに・・・。
病気や出産、婚礼に葬式などどんなときも
駆けつけなければいけないもの・・・。
綾乃と未散はホン姉妹として選ばれたのです。
悪女の一生~花守りの家(はなもりのいえ)~
それは運命とも言えるもので
破滅への道の始まりでもあったのです。
綾乃は勲夫妻に子どもができなければ
大地主である小堀の跡取りだと噂され
ホン姉妹に選ばれた未散は綾乃に会いに行くと
叔父である勲にひな人形を買ってもらったり
おみやげを買ってきてもらったりと
大切にされているようでした。
しかし綾乃は学校にも通わせてもらえず
話し相手は家庭教師の先生だけで
めったに外へも出してもらえなかったのです。
ある日、未散は綾乃を連れて外に出かけました。
そこには清春と数馬という未散の幼なじみもおり
楽しく過ごす4人でしたが叔父の勲は
綾乃は体が弱いと更には男も一緒だったと怒るのです。
帰り道に清春は父親が話していた話を
数馬や未散に言うのでした。
それは綾乃があの家にやってきたのは家の事情だけじゃなく
近所に住んでいる男に襲われかけたからだと・・・。
そのときは間一髪だったものの覗き見なんかもしょっちゅうで
面倒みきれないってことでやってきたと・・・。
そして勲には女学校も辞めさせられカゴの鳥のように
生活させられているというのです。
そんなある日、未散は綾乃の家に泊まるのですが
眠れず外に出ると聞こえてきました。
その部屋を覗いてみると綾乃が伯父の勲と
抱き合っていたのでした・・・。
綾乃はまだ15歳でしかも血のつながった
叔父と姪であんなことを・・・。
未散はこのことをおコト様にお知らせした方がと
考えていると綾乃が倒れ流産をしたのです。
それは叔父である勲の子・・・。
追い出されたら行くところがない綾乃の弱みにつけこんだと
未散はあんな男死んでしまえばいいと思うのでした。
そんなとき勲が酒を飲んで酔っ払い溺死しているのが見つかり
更には叔母と綾乃がもみあった拍子に叔母が転び
手足がマヒして言葉もうまく出せない状態になるのでした――。
綾乃の美貌の虜になった男に訪れるのは破滅への道。
これは偶然なのかそれとも――?
サイト内より【悪女の一生】と検索。
悪女の一生 花守りの家のネタバレとその後の展開は?
それからまもなくして戦争は始まり未散の幼なじみの数馬は
親にも相談せず気象台の有為の人材に立候補し
朝鮮へ行くこととなったのでした。
それから数馬は朝鮮へ渡り清春は医専に合格し
学校へ通うために村を出ていきました。
未散はというと村役場で働いています。
そして東京から疎開してくるという
音楽家の行秀と知り合いました。
未散と行秀はすぐに仲良くなり恋人同士に。
戦争が終わったら一緒にヨーロッパに行こうと
そんな約束もしていたのでした。
しかし2人の様子を見ていた綾乃はある日急に
未散が働く村役場にやってきてバイオリンを聞きたいと
行秀に会いたいと言ってきたのです。
綾乃が行秀に会ったことで未散の恋は終わったのです。
悪女の一生~花守りの家(はなもりのいえ)~
行秀は綾乃の家に下宿させてもらうことになったと
未散に別れ話をしそれから少しして結婚をしたのでした。
しかもホン姉妹だからと2人の結婚式にも参加しろと・・・。
結婚した2人でしたが綾乃は行秀にバイオリンばかりせず
畑仕事でも他の仕事でもしてとお願いしますが
行秀は音楽以外のことはしようとしません。
更には自分は綾乃と別れてでも音楽をするために
ヨーロッパへ行くと言い出したのです。
それを聞いた綾乃は行秀が大切にするバイオリンを
めちゃくちゃに壊したのでした。
そこから2人の関係はうまくいかなくなり
再会した未散と行秀は関係を持つのです。
今度は裏切らないと綾乃と別れて一緒に
ヨーロッパへ行こうとする2人。
しかし2人の関係は綾乃にばれてしまうのです。
綾乃は医専に通う清春と関係を持ったり朝鮮から帰ってきた
数馬を誘惑して自分の味方にしようとしたりします。
そんなとき未散が行秀の子を妊娠――。
行秀は綾乃と離婚するし話がこじれたら2人で
東京に行こうと約束をするもののそのまま会えなく・・・。
数日後、たまたま行秀が体調が悪くて寝込んでいると
聞いた未散は行秀に会いに綾乃のいる家にやっていくと
なんと行秀はやつれて寝込んでいるのです。
綾乃が席をはずしたときに行秀は未散に殺されるかもと
子どものことは決して話すなと言うのでした。
それから少しして幸秀は亡くなるのでした・・・。
サイト内より【悪女の一生】と検索。
悪女の一生 花守りの家の結末は?
行秀が亡くなり一時は寝込んだ未散でしたが
それでも毎日を過ごしていました。
行秀の言葉通り子どものことは誰にも言わずいましたが
そのうちお腹も大きくなってくるしどうしようかと
また1人で育てていけるかと悩んでいました。
そんなとき数馬が何か隠しているだろうと
悩んでいるなら力になると言ってくれたのです。
子どものことを打ち明けた未散でしたが
数馬は父親のいない子を産む気かと言い
更には自分が子どもの父親になると
プロポーズをしたのでした。
ただ未散の力になろうとしたわけではなく
プロポーズを考えていた数馬でした。
誰にも子どもの父親が行秀とは言わずに
数馬と結婚をする未散・・・。
しかし綾乃は気づいていました。
毒薬を飲ませて殺そうとまでしてきました。
それからは気に入らない人間は容赦なく
闇に葬る悪女の綾乃・・・。
悪女の一生~花守りの家(はなもりのいえ)~
そんな彩乃もおコト様だけには逆らえなかったのですが
小堀家の跡取りを未散にしようとしたとことで
おコト様も殺そうとしようとするのです。
更には綾乃の忠実な下僕の市造が現れたりと
いろいろなことが起きます。
更には行秀との子も大きくなりますが
数馬との初めての子がお腹に宿ると
この子は悪い子だから出てきてはダメと言うのです・・・。
その時から行秀との子である花恵が憎いと
思ったりもするのです・・・。
しかも綾乃は市造との逃亡の末に記憶をなくし
衣子としてある家で暮らすことになるのですが
衣子と花恵が互いに興味を抱き始め
衣子のところから帰ってこなくなります。
その間にもいろいろな人たちが殺されたり
消えてしまったりします。
衣子こと綾乃のためなら何でもする市造でしたが
最後に綾乃を止めたのも市造でした。
綾乃の中に愛なんてないと思われていましたが
市造のおかげで綾乃の中にも愛が・・・。
それにもっと早く気が付いていれば綾乃の人生は
違ったものになっていたのかもしれない――。
最後に穏やかな顔を見せた綾乃。
一時は親子としてもうまく行かなくなっていた
未散や数馬に花恵でしたが最後はとても幸せそうな
3人の姿が描かれています。
サイト内より【悪女の一生】と検索。
悪女の一生 花守りの家の感想は?
綾乃がどうしてこんな風になってしまったのかと
思ってしまいました。
やはり小さい頃に親を亡くし育ってきた環境なのでしょうか・・・。
美しさゆえに男を魅了してしまう綾乃。
最初は未散の好きな人を取るぐらいだったのに
どんどんエスカレートしていく姿は
とても恐ろしかったです。
しかもどんどん表情なんかも変わっていき・・・。
悪女の一生~花守りの家(はなもりのいえ)~
綾乃は衣子として過ごしたりもしますがその衣子と
兄の間にできた子と花恵が出会ったりと
運命を感じさせてしまうようなこともありました。
何もかもが運命のように出会ったりしますが
それでも最後は市造によって終わりを迎えました。
市造は綾乃のためなら何でもすると思っていましたが
最後は綾乃を裏切るというか終わりにしようとした姿は
ちょっとすてきでした。
綾乃も大切な市造を失って初めて愛を知るなんて・・・。
最初から最後までこれからどうなるのだろうと
読み進めることができる作品です。
サイト内より【悪女の一生】と検索。