水波風南先生の作品の泡恋。
お願いだから消えてなくならないで・・・
こんな恋はもう一生できない
だから泡のように消えないでほしい。
恋愛をしたくてしかがたなかった由花が
恋愛にはもうこりごりだと感じている賢太郎に
淡く切ない恋をした。
人魚姫のように消えてしまわないことを願うこの気持ちは
果たして賢太郎に届くのだろうか――・・・。
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泡恋のあらすじは?
きっかけは2歳年下の弟が彼女を家に連れてきたこと。
それまで恋なんて無縁の生活を送っていたけれど
弟の出来事があってから周りのカップルばかりに
目が向くようになっていました。
どうしても恋がしたい彼氏を作ってみたい
そんな強い思いを持った高校1年生の由花。
クラスでもモテる女子グループに入れてもらい
彼女らと行動を共にすることで
彼氏を作るチャンスをうかがっていました。
そんなある日、友達の1人が夏祭り合コンを
セッティングしてくれることになります。
人生初めての合コンに胸を躍らせる由花。
おそろいの浴衣で臨もうと誘われるのですが
1人2万円もする浴衣を購入することができない由花は
幼いころから気に入っている
金魚柄の浴衣で1人参戦することになったのです。
泡恋
当日合コンに参加した男子たちは
同じ高校で別のクラスの男の子たち。
可愛い友人がメンバーを集めてくれただけあって
4人ともイケメンぞろい。
しかしその中に1人明らかに乗り気でない男の子がいました。
いつの間にか由花はその男の子とペアになるのですが
名前も知らないその男子は最初から最後まで不愛想なまま。
合コンが始まってすぐに帰ろうとする彼と言い合いになり
4人の中で1人だけ浮いていると傷つく言葉を掛けられた由花は
ショックでその場から立ち去ろうとするのです。
しかし咄嗟にその男子に手を捕まれ
そんなに好きならと金魚すくいに連れて行かれました。
金魚すくいをしながら話をしてみると
その男子意外と悪い人ではありません。
楽しい時間を過ごして皆のところに合流すると
せっかくとった金魚を否定されてしまった由花。
しかしそんな由花の気持ちをさりげなくフォローしてくれた
名前も知らない彼。
次第に彼のことが気になり始め
夏休み明けに恋の予感を抱える由花。
彼女はまだその男の子が複雑な事情を抱えていることには
気が付いていないのでした・・・。
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泡恋のネタバレとその後の展開は?
由花が夏祭りで特別な時間を過ごした相手は同じ高校の賢太郎。
友人たちの勧めで生徒会に立候補させられた由花は
同じく生徒会役員に立候補していた賢太郎と再会を果たします。
あまりの動揺に演説内容を忘れてしまった由花のことを
またしても優しくフォローしてくれる賢太郎。
そのおかげで2人は無事に生徒会書記として当選し
一緒に生徒会活動を始めることとなるのです。
生徒会の行事を通じて少しずつ接近していく2人。
生徒会のビックイベントの一つ文化祭の準備を進める中で
徐々に距離を近づけていった2人。
賢太郎のことが好きになっていた由花は
思わずこう伝えてしまうのです。
「カノジョになりたい」
しかしその返事をきちんと聞く前に
由花の告白はあやふやになってしまいました。
無事に文化祭を終えることができたのですが
その終了時に現れた女の子の顔を見て
明らかに動揺する賢太郎。
そして突如、賢太郎の態度が一変。
「もう二度と会いたくない」
そう言われ傷つく由花ですがしかしその言葉の裏には
とても悲しい賢太郎の過去が隠されていたのです。
泡恋
中学生のときに父親を亡くした賢太郎・・・
元カノとの別れそして親友の裏切り。
そのショックはあまりに大きく彼は精神的な要因が理由で
記憶をなくしてしまう病気にかかっていました。
大切なことを忘れたくないと思う気持ちから
彼は写真をとる習慣を身に着けます。
いつの間にかたまっていた由花の写真。
それは彼の中でもまた由花の存在が
大切になりつつあることを示していました。
しかし自分はそんな大切な人のことを
まるで泡のように忘れてしまう・・・。
大切だからこそ忘れたくない・・・
相手のことを傷つけたくない。
そんな気持ちが大きくなっていった賢太郎は
由花との距離感を図りかねていたのです。
それでも2人の思いは募り
相手のことを大切に思う気持ちは抑えられない。
果たしてこの恋は無事に成就することができるのか?
そして賢太郎は失われた記憶を取り戻すことができるのか?
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泡恋の感想は?
泡のように消えてしまいたくないくらい大切な恋。
そんなロマンティックな恋愛を繊細なタッチで描いた本作は
読んでいて本当に切なくなるような素敵なお話でした。
何よりイケメン男子・賢太郎の一言一言が
いちいちかっこいい。(笑)
こんなかっこよい人にこんなことを言われたら
そりゃ恋に落ちてしまうだろうと
女ごころがくすぐられっぱなしでした。
泡恋
由花のまっすぐな気持ちに心からの笑顔
暖かい包容力が賢太郎に掛けられた
人魚姫のような魔法を少しずつ溶かしていきます。
恋をしたくてたまらない女の子と恋なんて
もうこりごりだと思っていた男の子が
新しく踏み出した一歩は本当に心温まる素敵な一歩。
つい2人の恋を応援したくなり
続きが気になって仕方がない作品でした。
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