沖田×華(おきたばっか)先生の作品のニトロちゃん。
発達障害の為に勉強が苦手なニトロちゃんは小中学校では
担任から問題児として標的になってしまいます。
長く続いた地獄のような日々に耐えるニトロちゃん。
彼女に心安らぐ生活を送れる日は来るのでしょうか?
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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ニトロちゃんのあらすじは?
アスペルガー症候群のニトロちゃん。
小さな頃はちょっと変わってるけど
健康で元気な良い子と思われていました。
実は見えない障害がある事も知らずに。
こだわりが強くて自分が決めたルールを外れる事ができない
ニトロちゃんは周囲に合わせる事がでません。
周囲の人は当然大迷惑。
小学校に入学したニトロちゃんに担任の先生は
型破りなニトロちゃんの言動に当惑しなんとかしようとするも
どうにもならなくてついには放置。
次に来た先生は一部の生徒の嫌がらせに遭い
それがクラス中に拡大してついには
学級崩壊に至り転任されていきます。
高学年から担任になったのは男の先生。
勉強ができないニトロちゃんばかり当てて答えられない理由を
しつこく聞いたり立たせて晒し者にしたり何かにつけては
酷く殴ったりと激しい体罰を繰り返していました。
その激しさは鼓膜が破れてしまうほど。
それでもニトロちゃんは休まず学校に通い続けます。
ある日先生から「死になさい」と言われ
本気で死のうとしてしまうニトロちゃん。
幸い最悪の状況は免れましたが・・・。
ニトロちゃん~みんなと違う、発達障害の私~
中学ではさらに酷い地獄が待っていました。
勉強ができないニトロちゃんはテストの点が悪い事から
担任教師の気に入らない子になってしまいます。
ここではさらに激しい体罰が待っていました。
体罰だけでなく密室でのセクハラまで受けてしまい
男の先生全てが恐くなってしまいます。
男の先生と2人きりになると冷や汗が出て
ガタガタと震えてしまうのです。
絶えず繰り返される暴力とセクハラに毎週のように遺書を書いたり
死んでしまおうかと思いつめたりと次第に追いつめられていきます。
あわや命を絶つというところまで行くのですが
すんでのところで思いとどまります。
こうして毎日が地獄のような日々を過ごす
ニトロちゃんにも転機が訪れます。
それは・・・。
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ニトロちゃんのネタバレとその後の展開は?
中学の担任の教師はすぐ生徒を叩くというのはよく知られており
ニトロちゃんが辛い思いをしている事を同級生もよく判っていました。
優しい言葉をかけてくれる同級生もいて
救われた気持ちになるニトロちゃん。
当の担任は他の生徒にも体罰をしており
その子の親の抗議にあって飛ばされて行きました。
次に来たのは体格の良い男の先生。
優しそうに見えるけど油断しちゃだめと
自分を戒めるニトロちゃんでしたが
その先生は本当に優しかったのです。
叱られるのは明らかに悪い事をした男子ばかりで
ニトロちゃんが他の先生から理不尽に絡まれた時にも
しっかり庇ってくれました。
ニトロちゃんは先生が大好きになりました。
ニトロちゃんはいつだって先生を好きになりたかったのです。
でもそれをさせてくれない先生ばかりで
ずっと辛かったのでした。
ニトロちゃん~みんなと違う、発達障害の私~
だから先生を好きになれたニトロちゃんは幸せになりました。
高校受験を迎えたある日、先生は
推薦入試を勧めてくれたのでしたが結果は不合格。
先生はニトロちゃんに謝りニトロちゃんは不合格になった事よりも
自分に謝る先生の姿にショックを受けます。
「先生を悲しませたくない」と自分から塾に行ったりして頑張ります。
結果、筆記は散々でしたが面接でやる気と体力を
アピールしたのが功を奏したのか無事県立高校合格。
卒業の日を迎え先生はこう言います。
「県立受かったらこっちのもんや。社会に出たらもっと成績は関係ない。
お前を認めてくれる人は必ずいる」
ニトロちゃんは目の前に広がる世界に向かって駆け出していくのでした。
あとがきで作者は先生について考えます。
昔の先生は親であっても逆らえない聖職であったが
故に自分を「神様」であるかのように勘違いした教師もいた訳で・・・。
そこで理不尽な仕打ちを受けた生徒が成人して子の親になった時
学校への不信感を拭う事ができない為に教師を目の敵にして
モンペになってしまう場合だってあるのではないかと。
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ニトロちゃんの感想は?
発達障害を持った為に問題行動が多かったとはいえ
当時は横暴な教師がいたものだと胸が痛くなります。
確かに昔は現在ほど今ほど体罰に対する批判は無かったですし
教師は絶対的な存在でした。
体育教師が竹刀を振りまわして生徒達を
怒鳴りつけるのは普通にある風景でした。
でもニトロちゃんが受けた仕打ちは理不尽で
けた外れに酷いもので教育的指導と言いながら実は
教師のストレスのはけ口にしていると思えてしまうものです。
ニトロちゃん~みんなと違う、発達障害の私~
作者の他の作品によると小学校当時には既に発達障害に
母親が気付いていて特別学級への編入も
検討した時期があったはずなので担任の教師に
それが伝えられていなかったとは考えにくいのです。
もしそれを判っていてあえてニトロちゃんへ
酷い仕打ちをしていたなら教師云々という前に
人間として許されない行為だと思いますし
当時の教育環境を考えても尋常ではない扱いだったと思えます。
せめてもの救いは何度か訪れた自殺へ衝動が起こった時に
命を絶ってしまわなかった事と中学最後学年の担任に恵まれた事でしょうか。
当たり前の事ができる普通の教師に
最後の最後になってやっと巡り会えた。
もっと早くに出会えていればとも思うのですけど
遅すぎないで本当に良かったと思います。
卒業の時に社会に出てしまえば学力が全てではなくなる
今よりずっと生きやすくなるとニトロちゃんに
エールを送った先生はとても素敵でした。
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