安武わたる先生の作品のからゆき哀歌
~異国に売られた日本の女たち~。
異国に売られるという意味を知らずに
家を助けるために売られた少女。
いつかは家に帰るのだと信じ
働き続ける少女の運命は――・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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からゆき哀歌のあらすじは?
明治末期の南シナ海。
荒れ狂う海に1艘の船。
密航の女たちは船底の石炭の山と一緒に
外地へ向かっていきます。
船に乗る少女の1人、ミキ。
ミキの故郷はとても貧しくどんなに耕しても
ろくな作物がとれない土地。
更には潮の加減で漁もできない海。
そんなとき口入れ屋の親方が村に来て
外地へ行けば300円も支度金がもらえると・・・。
この時代は10銭もあればお米が1升も買える時代。
女性が働いても月に1円がやっとです。
しかも外地では毎日3食白米が食べられ
美しい着物を着て仕事をすれば
家に毎月100円も仕送りができると言うのです。
そんな話を聞いたミキは言いますが親たちは暗い顔・・・。
ミキの妹分のゆりは
すでに外地に行くことが決まっていて
行きたくないとミキに泣きつきます。
しかしミキは自分も行くと
2人でたくさん稼ごうと笑顔で言います。
このときミキは外地へ行くということ
そしてどんなことをして稼ぐのか
まったく知らなかったのです・・・。
からゆき哀歌~異国に売られた日本の女たち~
船に乗り故郷を見ながらたくさん稼いで
必ず帰ってくると涙する2人。
船にはこっそり乗せられたため
警察の目をごまかすため船員たちを買収し
船底で外地まで行きます。
水と食べ物は差し入れされますが
それ以外はずっと船底での生活。
そんな中、ゆりが船酔いをしたため
水をもらおうとこっそり船底から抜け出します。
船員に見つかれば船に捨てられると
こっそり抜け出すものの見つかったミキ。
雑役夫で雇われた誠之助という者で
同郷ということもあり打ち解けますが
誠之助は船底から抜け出したミキを
度胸があるとそんな女の子は初めてだと。
水を持って誠之助と一緒に船底へ行くと
ミキが抜け出たことでゆりが責められ
それを助けようとすると今度はミキが・・・。
しかし2人のピンチを
誠之助が助けてくれたのです。
それから30日後
マレー半島のペナンへ入港。
無事についたミキたちでしたが
誠之助にお別れも言えなかったミキ。
辿り着いたところはとてもにぎやかな町で
日本人のお店もあったことから
頼もしいと思うミキたち。
そしてミキたちが連れて行かれたところでは
女性がたくさんいました。
奉公だと思っていたミキは
綺麗な着物を着せられますが
なんか変だと思います。
そしてやってきた青い目のお客・・・。
ミキはお客のいうとおりにするようにと
そう言われていました。
ミキがお客の目を見ていると
いきなり手をつかまれて――・・・。
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からゆき哀歌のネタバレとその後の展開は?
初めてなのに白人ということもあり
でかくて体が裂けそうだと
死んでしまうと思うミキ・・・。
辛い思いをしたことで
もうお客を取りたくないと思いますが
お客を取らないなら借銭を返せと言われ
今夜も昨日のお客である
オルセンの相手をしろと言うのです。
あんなに苦しい怖いことを
借銭が返せるまでずっとと思うミキは
メシ抜きにされ飢え死にしても構わないと言いますが
仕置きをされてオルセンの相手を・・・。
こんなのがおなご仕事かと誰も彼も
女はこうしてきたのかとそう思いながら
終わった後の使ったところを消毒します。
そこにはいろいろな国のお客がやってきて
白人は大きくて怖いものの
慣れれば意外に優しい。
現地の人も同じですが一番乱暴なのが日本人。
言葉が通じないと困るので言葉を覚え
喜んだふりをすると客も嬉しいらしいと
どんどん客付きも良くなるミキ。
それに比べゆりの方は寝っ転がってシクシクないて
おもしろくないとお客を怒らせる・・・。
お客を取れない女郎はメシ抜きだと食事を抜かれ
こっそりミキが食事を与える状態。
一時も早く借銭を返して故郷へ帰ろうと
ゆりを励ますのでした。
そんなときミキは誠之助と再会。
あれからもう2年も経っていて
ミキを見た誠之助は綺麗になったと。
からゆき哀歌~異国に売られた日本の女たち~
そして陸に上がるたびにもう一度逢いたいと
探していたと言うのです。
そのまま愛し合う2人。
誠之助に会い好きになったことで
色っぽくなり人気のミキ。
せっせと稼いで借銭を返して
お店が持てるぐらい貯めるというミキに
ゆりは自分を置いて行くのかと・・・。
しかしミキはゆりも自由になれるように
自分が頑張ると言うのでした。
そんなとき誠之助はミキに逃げようと
他の男に抱かれるのが我慢できないと言い出します。
しかもミキを妾にしたいという話も持ち上がり
その話が誠之助も知ってしまって――・・・。
妾奉公となればミキの借銭はなくなり
月に1,000円ももらえるという・・・。
それだけあればゆりの借銭も返せると
そう思うミキ・・・。
果たしてミキの決断は――・・・?
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からゆき哀歌の感想は?
何も知らずに家のために外地へやってきたミキ。
おなご仕事がどういうものなのかをやっと知り
自分の運命を受け入れ更には少しでも早く
借金を返せるようにと言葉を覚えたり
お客が喜ぶことをしようとするミキは
すごいなぁと思ってしまいました。
そんな状況の中でも好きな人ができ
借金を返していつか一緒にと思ったところに
妾の話が持ち上がり
好きな人が嫌がると思いながらも
妹分のことも考えてすごいです。
からゆき哀歌~異国に売られた日本の女たち~
それなのに妹分のゆりは・・・。
ゆりの裏切りはありえないと思ってしまいます。
本作に収録されているお話は
どれも悲しい結末・・・。
それでも絵はとても綺麗で
続きが読みたくなる作品です。
ぜひミキの結末を確かめてください。
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