あたためてからお召しあがりくださいのネタバレや感想は？無料で試し読み！

あたためてからお召しあがりくださいを含む、湯町深先生の短編集。

 

湯町先生のかわいい絵で紡がれる世界は、愛しくてとてもかわいいです。

 

誤解から始まる、2人の恋の行方が気になっちゃう1作。

 

ドキドキとときめきがちゃんと詰まっています。

 

 

 

湯町深先生のその他の作品はこちら

 

あたためてからお召しあがりくださいのあらすじは？

 

過保護に育った女の子、菫の恋の行方。

 

表題作のあたためてからお召しあがりくださいでは、母親が他界して以来、超過保護になった父に育てられた女の子の菫のお話です。

 

二十歳になったら好きなことをする、すてきな恋をすると夢見ている菫。

 

ある日、仕事から帰宅すると婚約者と名乗る男が——。

 

あたためてからお召しあがりください

 

その婚約者は、なんと会社の鬼上司永沼で、菫がとても苦手とする相手。

 

チェスに負けて、娘を差し出したと言う父。

 

勝負で得たものは、絶対にもらうと言う永沼。

 

他に気になる男性がいる菫は、自分は勝負でやりとりされる「物」じゃないと、抵抗しますが・・・。

 

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あたためてからお召しあがりくださいのネタバレ！

 

長い長い片想い――。

 

ある日、仕事から帰ると家には、苦手な上司がいました。

 

父は菫の婚約者だと言われますが、まだ二十歳の自分に婚約者と言われても、ピンと来ません。

 

これから恋をしたいのに、いきなり結婚なんて・・・。

 

チェスで負けたから娘を差し出すという父に、私は物じゃない！となおさら抵抗する菫ですが、上司の永沼は菫の抵抗などいっこうにお構いなしの様子。

 

勝負の戦利品は絶対にもらうと宣言して、菫に婚約指輪を贈ります。

 

あたためてからお召しあがりください

 

そんなある日、永沼にデートにさそわれた菫は、夜桜の美しい場所へ連れ出され、心浮き立ちます。

 

自分を戦利品と言うくせに、なぜか菫のことをよく知っている永沼。

 

母が他界してから、父親の過保護で恋人の1人も作らずに二十歳を迎えたことも、二十歳になったらたくさんやりたいことがあることも、全て知っていました。

 

そして、その1つが春は恋人と2人で、夜桜を見ることだったことも。

 

永沼は、俺は何でも知っていると思わせぶりなことを言うのに、核心は教えてくれない。

 

そんな永沼に振り回されながら、菫は徐々に永沼に心惹かれていきます。

 

そして父と永沼と3人で、食事をすることになっていた日。

 

菫は永沼から贈られた婚約指輪を、失くしていることに気がつきました。

 

婚約指輪を探すのに夢中で、永沼からの連絡にも気付かない菫を、血相を変えて探しに来た永沼。

 

そこでようやくこの婚約は、永沼の長い片想いの末のこととわかるのでした。

 

あこがれの「ずっと想われている」が詰まった短編集。

 

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あたためてからお召しあがりくださいの感想は？

 

菫のお父さんに助演男優賞を上げたい気持ちになる、表題作の「あたためてからお召しあがりください」。

 

最後に父の口から種明かしがあるのが、なんともいい雰囲気を醸し出します。

 

彼から直接聞くよりも、その姿を見続けてきたお父さんが語る方が、なんか深く思えてしまいました。

 

お父さんが語ることで、父と永沼の2人の男性に知らずに大切にされてきた、菫の姿が見えたからかも知れません。

 

菫は箱入り娘らしい素直な女の子です。

 

ですが、父を思って二十歳まではわがままを我慢し、大人になったからこれからは自立したいと思っているのかなと思えて好感が持てます。

 

永沼のぶっきらぼうに隠れた一途なところや、ピュアなところもとてもすてきです。

 

あたためてからお召しあがりください

 

永沼はストーリーを通して怒り顔の方が多いですが、ここぞという時で笑顔で、それがまたイケメンで効果抜群。

 

絵がきれいなのでなおさらですね。

 

表題を含む全ての短編が、ちょうど読みやすい長さです。

 

見ていて気持ちの上がるかわいい絵。

 

社会人としてこの行動はないなあ・・・という部分が多少あるストーリーもありますが、それを差し引いても気持ちの流れがわかりやすくて、読みやすいお話ばかり。

 

女の子があこがれる「ずっと前から想われてる」が、キラキラと詰まっている作品集だと思います。

 

彼女の心を「あたためてから」通った心で、体を「召しあがる」短編が揃っているので、これは表題もとても上手いなと思いました。

 

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