青桐ナツ先生の作品のflat。
とりたてて変わったこともない平凡な毎日を過ごす高校生の平介。
そんな彼のところにある日やってきたのは
従兄弟の保育園児の秋でした。
超が付くほどマイペースな平介と忍耐強い秋。
二人で過ごす日々は平凡ながらも優しく幸せな時間になっていき・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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flatのあらすじは?
超がつくマイペース人間である高校生男子の平介。
あまりに自由過ぎるその言動は
友人すら呆れさせることが頻繁にあるほど。
この日も彼は自主早退。
理由は楽しみにしていた家庭科の授業が
なくなったからという、ただそれだけのこと。
日直を友人に押し付け家へ帰宅した平介。
彼の家の玄関先に立っていたのは無表情の幼い少年でした。
少年の名前は秋、平介のおばの子供・・・
つまりは平介の従兄弟に当たる少年でした。
flat
両親が多忙な秋のために保育所の迎えと晩御飯の面倒を
彼の母親が迎えに来るまで見ることになったと告げる母親。
翌日の土曜日、早速秋の面倒を母親から押し付けられた平介は
初めての子守を経験することとなります。
しかし秋は食事も後片付けも一人でできる一人遊びも得意と
平介の手を煩わせる気配がまるでありません。
おまけに無口で無表情、驚くほど手がかからない秋に
平介はこれならば一人でも平気なのではないかと
色鉛筆を与えてコンビニへ出かけます。
少し近所のコンビニに行く程度だから・・・と出かけた平介ですが
帰り際に立ち読みをしたりと思いのほか時間を食ってしまいます。
本屋で会った同級生の鈴木にそのことを叱られたことにより
ようやく帰路につく平介。
しかしリビングにもトイレにも秋の姿はなく・・・。
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flatのネタバレとその後の展開は?
結局秋は風呂掃除をしていただけで特に大事はありませんでした。
しかし母親にも鈴木にも秋を一人にしたことを怒られ
母親に至ってはアッパーをキメられてしまう始末。
あそこまでしっかりしている子のなにを
世話しろというのかと不満たらたらの平介。
しかし秋が平介の部屋にあったお菓子の本に興味を示した様子を見せたこと
調理実習で作ったカップケーキを渡したらはじめて笑顔を見せたことで
平介は秋に「かわいい」という感情を抱き始めます。
いつもお前は自分の都合でしか動かない我慢を覚えろ・・・
鈴木にそう言われなにが悪いのか
秋が預けられている理由は・・・と悶々と考える平介。
しかしそんな複雑な胸中の平介を知ってか知らずか
秋は徐々に彼へと懐き始めている様子を見せます。
flat
お父さんとお母さんがいなくても寂しくないのか
我慢はないのかと聞くとこまるからと一言答えた秋。
そんな彼と平介は翌日一緒にお菓子を作る約束をします。
しかし約束の日、平介は友人からの誘いに乗り
お菓子作りを中断し出かけていきます。
我慢強い子だから一人でも大丈夫だろうと思っての行動でしたが
そこで彼ははじめて秋のひどく落ち込んだような顔を見ることとなります。
その顔が頭から離れずぐるぐると考え込む平介。
そこでようやく彼は秋が一度も我慢していないとは
いっていなかったことに気が付きます。
結局平介は家へ戻り秋と一緒にお菓子作りをすることに。
すっかり平介に懐いている秋に実の母親すら驚いている様子です。
物で釣って懐かせたと周りからは散々ないわれようの平介ですが
確実に秋との距離は縮まっていっているのでした。
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flatの感想は?
全国書店員が選んだおすすめコミックにも
ラインナップされたことがある本作。
以前から話題となっているのは知っていましたが
読んだのは今回が初めてでした。
いわゆる突然子どもを預かることになって系の作品で
正直この類はちょっと食塩気味で避けていたのですが・・・
読んでみて猛烈に後悔しました。
こんなにいい作品を今まで読んでこなかったとは・・・。
flat
秋くんという従兄弟の保育園児を預かることになった
超マイペース高校生男子の平介。
他の似たような系統の話と違うのは
秋を預かるのは基本的に保育園のお迎えから
母親が迎えに来る時間まで・・・という点ですかね。
秋の家庭に重めの設定があるわけではなく
両親もガンガン登場します。
忙しい両親ですがとても愛されています。
そういった設定も非常に読みやすくて個人的には良かったです。
小さい子がかわいそうな境遇だと
どうしてもそっちの描写に目が行ってしまうので・・・。
園児とは思えないほどしっかりしていて我慢強い秋と
高校生なのにマイペース過ぎる言動で
周りから自分勝手だと言われている平介。
お互いがお互いに刺激を受けながら徐々に秋は
子供らしい面が見えるように
平介は気遣いを覚えるようになるところが
読んでいてなんとも心が温かくなります。
個人的にはとにかく秋がかわいくて癒される作品なので
優しい気持ちになりたいときにゆっくりじっくり読んでほしい作品です。
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