傘寿まり子のネタバレや感想に無料試し読み！老人だってふつうの人間

 

おざわゆき先生のの作品の傘寿まり子。

 

80歳の傘寿・・・
恐らく人生の終盤に差し掛かっている作家・まり子。

 

とはいえまだまだ特に不自由もなく
四世代の家族とも仲良く暮らせてる・・・
そう思っていました。

 

でもそんな彼女の親友が同じく
四世代家族で暮らしていたのに孤独死したことを知り
そして自分の家も自分抜きでリフォーム話が
進んでいたことを知りショックを受けます。

 

迷惑をかけるつもりじゃなかったのよ
どうせこの先長くない人生なのに
まだ生きててごめんなさい・・・。

 

亡き夫と共に終の棲家として建てた家。

 

そこを書き置き1つ残して出ていくまり子ですが・・・？！

 

 

ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。

 

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傘寿まり子のあらすじは？

 

80歳の傘寿を迎えた幸田まり子は
本人してみたらまだまだバリバリの現役！

 

作家としては未だに連載の締め切りに追われる毎日です。

 

とはいえ40代の頃はもっともっと仕事をして
合間に旅行やお芝居なんかに飛び回ったりしてたのに
やっぱりあの頃とは違う・・・やはりそれは事実。

 

それに同期だった作家たちもまり子の作品を愛してくれる
長年の読者もどんどん亡くなっていく・・・。

 

作家としての老いをも感じざるを得ません。

 

15年前に亡き夫と建てたマイホームには息子夫婦と孫夫婦
そしてひ孫と四世代同居でパンパン状態！

 

終の棲家だったはずの我が家・・・・。

 

でもいつのまにか自分だけ抜きで
「2世帯」リフォームの話が進んでいたり
古い親友が四世代家族で孤独死したことを知り
まり子はこの家に別れを告げることを決心します。

 

傘寿まり子

 

ところが世の中は老人に住みにくくできていて・・・。

 

賃貸物件も借りられず結局まり子は
ネットカフェで寝泊まりする生活を余儀なくされます。

 

そこでの未知の体験に触発され
いつになくでじゅのいいエッセイを書きあげるまり子。

 

ですがそこも安住の地にはならず
拾ったノラ猫を持ち込んだことで
追い出されてしまいます。

 

ノラ猫・クロは独居老人がやむなく手放し
ぼっちになってしまった寂しい猫。

 

まだ死なないのだったら誰かのために生きる・・・
この猫と共に暮らしていくことをまり子は心に決めます。

 

2人で暮らす賃貸を借りるため
息子に保証人になるように頼みますが
家族なんだから帰ってきて欲しいと
断られてしまいます。

 

そんな中、偶然にも昔の片思いの相手
八百坂親承に再会します。

 

昔話に花を咲かせ昔の想いをバラしてしまうまり子に
独居の八百坂は・・・。

 

「ぼくと暮らしてくれませんか？」

 

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傘寿まり子のネタバレとその後の展開は？

 

80歳にして八百坂と同棲を始めることになったまり子。

 

八百坂もまり子も昔の初々しいときめきを
思い出しながら楽しく暮らします。

 

それに触発され書くエッセイも艶が増し
編集者も驚愕するほど！

 

でも高齢の作家がこれ以上成長するか？

 

まり子のエッセイを打ち切り
20代の若手の作家を採用する話が進みます。

 

情熱のまま書き進めた小説も
駄作と判断されたくせに修正の依頼もなし・・・。

 

それでもまり子のアンティークエンジンは
どんどん回転数を上げていきます！

 

ところがまり子と八百坂の暮らしは
一見楽しく見えても
まり子は徐々に違和感を感じ始めます。

 

決定的だったのは八百坂の誘いで出かけた
ドライブデート兼取材旅行。

 

八百坂は高速道路を逆走し警察沙汰に――！

 

まり子が感じていながら考えないようにしていた
八百坂の認知症の症状・・・。

 

八百坂を引き取りに来た娘に色気づいてと責め立てられ
八百坂と一緒に暮らせなくなってしまいます。

 

八百坂の娘の家に密かに忍び込み八百坂と別れのキスを交わし
こうして八百坂とまり子の同棲生活は終わりを告げたのです。

 

また始まったネットカフェでの生活。

 

限られた環境での生活でネタに詰まるまり子は
ネットカフェの馴染みの店員から
新しい世界を教えてもらいます。

 

それはオンラインゲーム。

 

たどたどしく操作をして体験する中
まり子は「ちえぞう」と名乗る
75歳の女性プレーヤーと仲良くなり
リアルの世界でも仲良くなった上
居候させてもらうことになります。

 

傘寿まり子

 

ちえぞうと2人で楽しみを見つける中
おばあちゃんには元々無限の能力がある・・・
そう確信するまり子。

 

小説のプロットを作成して担当編集に見せますが
まり子は文芸誌のリストラ対象として正式に通告されてしまい
これ以上掲載が叶わなくなります。

 

それでもまり子はネット小説に夢をつなぎます。

 

ちえぞうとちえぞうのゲーム仲間の青年・ガリオに手伝ってもらい
ウェブで文芸誌を自ら立ち上げるために試行錯誤を始めます。

 

手始めにWebマガジンを運営する作家
くりはらてつろーにコンタクトを取り
運営のいろはを教えてもらおうとしますが・・・。

 

平素、連絡はすべてネットで
リアルのコンタクトを嫌うくりはらに
昔のコネを利用して無理に接触したまり子。

 

実際に会ったくりはらは名前とは裏腹に
21歳のかわいらしい女の子で
事務所もシャッター街の魚屋の2階でまり子は戸惑います。

 

最初、まり子の浅慮な考えは
くりはらにけちょんけちょんにこき下ろされます。

 

でも、どんなに辛辣な言葉にもへこたれず
笑顔で真っ向から議論を迎え撃つまり子に
くりはらの心の扉も徐々に開いて・・・。

 

更新は毎日で画面デザインはプロに
スポンサーを見つけること・・・
色々とアドバイスをもらいます。

 

そしてくりはらのアドバイスで一番大事なのは
看板作家を連れてこいということ。

 

誌名をフランス語で手紙を意味する「レトル」と決め
スポンサーと看板作家を見つけるのに奔走します。

 

かつての根城・ネットカフェのオーナーに
スポンサーを依頼すると
交換条件でオーナーの経営するスナックで
フロアガールとして働くことになってしまいます。

 

持ち前の話術で意外と大モテの80歳フロアガール・・・！

 

そんな中、そのスナックの常連さんの1人で
雰囲気のある同年代の女性が
かつて一世を風靡した作家・小桜蝶子だとわかります。

 

彼女にレトルで書いてもらえたら・・・
まり子の夢は広がります。

 

執筆依頼をするため蝶子の好きな猫のクロを連れ
彼女の家に押しかけたまり子。

 

外からは立派な豪邸に見えましたが中はまさにごみ屋敷！

 

パニックになったクロはゴミの中に消えていくし
それを追いかけたまり子はもう外に出さないよと
蝶子に部屋の一室に鍵をかけられ
閉じ込められてしまいますが・・・？！

 

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傘寿まり子の感想は？

 

80歳のおばあちゃんが主人公の作品・・・。

 

孤独死、宿無し、未来なし・・・
現代の団塊世代の世相を色濃く反映する
とても斬新な設定です。

 

本作の主軸にあるのは「老人だってふつうの人間だ！」という
今までの老人に対する固定観念を打ち破るということ！

 

老人といえども羞恥心はあるし恋心もある
嬉しい、悲しい、寂しい、苦しい・・・
そう思うのは普通のことなんです！

 

そういう風に見えないんだとしたら
長年の修行でそれを隠すことが
上手になってしまったということ。

 

更にいうと老人だからと言い訳して
向上心や好奇心を忘れてしまってはもったいない！

 

そういうメッセージがまり子を通じて
わかりやすくメッセージを送り続けてくれます。

 

傘寿まり子

 

本作はもちろんまり子と同年代に
とても勇気を与えてくれる作品です。

 

同時にまり子の内面を漫画という媒体で
赤裸々に表現することで
老人の実態やそして老人に対する
若者たちのイメージを刷新する効果があります。

 

そしてどういう風に対応するのがベターなのかを教えてくれる
メッセージ性の高い作品と言えるかもしれません。

 

まり子おばあちゃん、がんばって！

 

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