虐待される子供たち~連鎖する不幸の行方に収録の
なかのゆみ先生の作品の箱の中。
ダンボールに閉じ込められトイレにも行かせてもらえず
ご飯もきちんともらえない少女。
そんな少女がある日、塩水を飲まされ
仕舞いには生命保険をかけられて殺されそうに――。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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虐待される子供たち~連鎖する不幸の行方のあらすじは?
男性がゲームをしているのをそのそばで
箱の中から見ている少女。
少女は男性が眠っても箱の中におり
トイレに行きたくても行かせてもらえず
お腹が空いてもご飯をもらえず
ただ母親が帰ってくるのを待つのです。
少女の名前はかんな。
泣きながら母親の帰りを待っていたかんなは
夜の10時半過ぎにやっとダンボールを開けてもらい
そこから出ることができました。
しかしトイレには間に合わず箱の中でしたため
母親にも男性にもおもらしをして臭いと
そう言われてしまう始末・・・。
おもらしをしたためシャワーを浴びますが
ガスが止まっているのか冷たい水で体を洗います。
そんなかんなにオムツは高いから
トイレに行くようにと怒って言うのですが
かんなは出ると男性が怒るし
ガムテープで蓋をするから
トイレに行けないと訴えるのです。
そのことから公園で遊んでいいと許されたかんな。
もちろん家にいるときはダンボールの中ですが
公園で遊べるとかんなは嬉しそう。
そんなかんなはお腹が空いたため
母親にごはんが欲しいと言うと
与えられたのはそうめん。
ですがそうめんといってもゆでてあるのではなく
そのままの状態でそれをポリポリと食べるのです。
かんなにはそんなご飯を与えるものの
自分たちはお腹が空いたとお寿司を食べに。
次の日、かんなは公園に行きました。
公園ではバッタを食べていたため
近くにいた子どもたちには気持ち悪がられます。
するとそこにいた女性から
なぜバッタを食べるのかと聞かれました。
バッタが食べられることを伝え
更にはそこにあった草についても
食べられると話し出すかんな。
しかし女性はそれは水仙の葉だから
毒があるから食べてはいけないと伝えます。
そして自分の孫と一緒に遊んでやってと言い
自分の家のお昼ごはんに誘うのでした。
女性の孫の笙太は発達障害があり
時々登校拒否をする男の子。
みんなと同じようにできないものの
とっても料理が上手で
女性が買ってきた食材で料理を始めます。
そしてトンカツや味噌汁などを作り
今まで食べたことのない料理に
かんなは涙しながら喜びます。
そんなかんなに笙太はアツアゲをあげ
作り方もかんなに教えてあげました。
早速家に帰り料理をしたいと母親に言いますが
母親はだしもみりんも家にはないと
そのまま食べられると伝えます。
ですが男性は目の前でウロウロされると目障りだと
塩水を作って無理やりかんなに飲ませ――・・・。
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虐待される子供たち~連鎖する不幸の行方のネタバレとその後の展開は?
無理やり塩水を飲まされ咳き込むと
うるさいと殴られます。
そしてまたダンボールの中に・・・。
塩水を飲まされたことで苦しくて助けを求めても
母親は塩水を飲んでぶたれたぐらいで
大げさだとろくに心配もしてくれません。
ぐったりした感じのかんなですが
トイレに行く元気もないから
外に出してと母親に言い出しました。
そして母親はかんなの入ったダンボールを外に出し
雨の中かんなはひと晩外で過ごしたのです。
母親はキャバクラで働いていましたが
朝帰りして帰ってもかんなを心配しません。
それどころか男性と行為をしながら
自分の72歳になる客に
結婚してほしいと言われたと話すのです。
嫉妬しないのかと男性に言うものの
男性は用心棒でお金さえもらえたらいいと
母親のことを愛してはいない様子。
行為をしながら2人はかんなを生命保険に入れて
塩水を飲ませて殺そうかとまで言い出すのです。
一方、かんなはダンボールの中にいるのを
笙太がたまたま見つけました。
ぐったりしている感じのかんなでしたが
笙太はわかっていないのかトンボを見つけ
追いかけて行ってしまいます。
そんな中、男性が良いことを思いついたと
かんなの入ったダンボールを持ち帰り
母親にそのアイデアの書いたメモを見せます。
それはかんなに生命保険をかけ
事故を装って殺すというもの――・・・。
ですが母親に結婚を申し込んでいる男性が
お金持ちだとわかると生命保険をかけずに
かんなにはさっさと死んでもらおうとしたのです。
母親は自分に結婚を申し込んだ男性と出かけ
男性の方も自分が2~3日外で遊んで帰ってきたら
かんなは死んでいるはずと放置して出かけます。
たった1人家に残されたかんな・・・。
しかしあの女性と笙太が
かんなの家にやってきたのでした。
幸い家のカギは開いており
ひどい熱のかんなを救急車で運びます。
どうやら笙太は男性がダンボールを
この部屋に入れるのを見ていたのでした。
病院に運ばれたかんなは塩水を飲まされたこと
更には虐待されたアザやタバコの火傷の痕も見つかり
警察が動くこととなったのです。
かんなの家にやってきた警察は
家におもちゃや絵本が1冊もないことや
テーブルの角の血や壁の血の付いた手の跡などから
虐待をしている証拠を見つけます。
また2年前の物のカレーを食べさせて
殺そうとしていたことも発覚。
その頃、母親は結婚指輪を買いに行こうと
更にはいつでも引っ越してきていいと言われ
幸せを手にできると喜んでいました。
一度家に帰り引越しの用意をしてくると伝え
家に帰ったのですが・・・
そのまま警察に捕まることになったのです。
もちろん母親だけでなく男性も逮捕・・・。
その後のかんなはあの女性・・・
笙太の祖母に引き取られ暮しました。
女性を母親だと思い世界一大好きだと
ニコニコと笑顔で幸せな毎日。
3年後、かんなの母親は出所し
かんなのヌード写真で小遣い稼ぎをしようと
かんなのいる家にやってきました。
しかしかんなの幸せそうな姿を見て
涙するのでした・・・。
かんなが別人になっている
自分はこれからどうやって
生きていけけばいいの・・・。
自分に笑える日なんか来るのかと――・・・。
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虐待される子供たち~連鎖する不幸の行方の感想は?
近年、虐待ものの作品が多い感じですが
本作も虐待をされ育った少女の物語。
他の虐待ものと違うのは
本作は虐待されて悲しい運命を辿るのではなく
その後、幸せな日々を過ごしていることです。
本作には虐待から生まれる
不幸の連鎖を描いた作品が
3作収録されています。
ですがどの作品も後味が悪くありません。
またどの作品も絵がきれいで
とても読みやすい感じです。
個人的には3作品目の義姉妹を描いた
「虐待ヒエラルキー」が心にきました。
母親と2人貧しいながらも暮していて
母親の再婚により父親と姉ができ
幸せな日々を過ごし始めた少女。
本当の姉妹のように仲が良く
幸せな日々を過ごしていたのに
父親の仕事がなくなってから
幸せな家庭は崩れ始めます。
母親は前と同じように夜の仕事を始め
父親は飲んでばかりの毎日。
父親は暴力を振るうようになり
母親は外泊だけではなく
帰ってこなくなってしまいました。
そこからが少女たちの地獄が始まります。
よく仕事を失った男性が酒におぼれ
暴力を振るうようになるという
そんな物語を目にします。
私も何かがあるとイラッとしたり
不安なことがあると何も手につかなくなりますが
ここまでひどい状態になるのかと
思ってしまった感じです・・・。
仲が良かった姉妹も父親の暴力により
姉が妹に手を出し始めてしまい
どうなるのかとハラハラしながら読み進めました。
ぜひ連鎖する不幸の行方を
見届けて欲しいと思います。
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