東野圭吾先生・原作、間瀬元朗先生・漫画の作品のHEADS。
脳移植を受けた成瀬は嗜好や行動パターン
そして思考パターンが
以前とは異なり始めていることに気が付く。
もしかしたら脳移植を受けた相手の人格に
自分が支配されているのではないか。
その謎を追求しながら自分とは何かを改めて追及していく!
果たして人はどこまで同じでいられるのだろうか・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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HEADSのあらすじは?
人と争うことを何よりも嫌うさえないサラリーマン成瀬。
上司の命令がいつも正しいわけではないことは分かっていても
集団で生き残っていくためには
その方法が一番良いことを身をもって学んでいました。
そんな彼が唯一楽しみにしていること
それは学生の時から楽しんでいた油絵を描くこと。
そんな彼の毎日に少しだけ楽しみが増えました
それは画材店で最近働き始めた恵さんの顔を見ること。
恵の声を聴けるだけで心が軽くなり
たった少しの言葉を交わすだけで
幸せだと思っていました。
ある時、休日のデッサンに思い切って声をかけると
思いがけず来てくれることになります。
人物画を描くためにモデルを依頼すると快諾してくれた恵。
それはまるで天にも上るような気持ちを彼に与えてくれたのです。
HEADS(ヘッズ)
毎日代り映えのないと思っていた生活が大きく変化した成瀬。
これから恵と2人で幸せになっていくはずだった・・・
あの銀行に行くまでは――・・・。
偶然寄った銀行で突然巻き込まれた銀行強盗・・・
相手は銃を持ち動いた人に発砲するといいます。
そしてそこにいたのは幼い女の子。
気が付いたら女の子に対して発砲した犯人と女の子の間に
体を投げ出していました。
弾は頭を貫通し意識不明の重症状態の成瀬・・・
しかし神様は彼を見捨てなかったのです。
奇跡的に意識を取り戻した彼だったのですが
その蘇生には大きな秘密が隠されていました。
果たして彼は本当に意識を失う前と同じ彼なのか?
その蘇生に隠された秘密に迫る!
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HEADSのネタバレとその後の展開は?
頭を貫通した銃弾は彼の脳の一部を奪うものとなります。
奇跡的に命を取り戻した彼は
無性に缶コーヒーが飲みたくなります。
事件に巻き込まれる前はなかった嗜好に驚きながらも
缶コーヒーを購入しようと病院の中を歩き回っていると
自分のイニシャルで保存されている
脳の一部を見つけてしまいました。
いったいこれは何だろうと思いながらもその場を後に・・・。
翌日、詳細を主治医に尋ねるとなんと成瀬は日本初の
成人同士の脳移植成功者であることを知らされたのです。
奇跡に奇跡が重なり一億分の一の確率で
心臓死を遂げた男性と脳が適合していることがわかり
脳移植が施されたのでした。
そして身寄りがいなかった成瀬の手術に
同意をしてくれたのが恵でした。
目覚めた彼は自分の脳の一部が
別人の脳になっていることを告げられます。
HEADS(ヘッズ)
徐々に記憶を取り戻し以前と同じ生活が
戻ってきたかのように思われました。
しかし周りからの評価といえば以前よりもより積極的で
時には攻撃的な一面が顔をのぞかせるようになるのです。
チャームポイントだと思っていた恵のそばかすも
一瞬ではありますがそばかすがない恵のほうが
かわいく見えてしまう・・・。
それまではあまり気にならなかった隣家の物音に対しても
思わずイライラして壁を殴ってしまったのです。
一瞬の思考や咄嗟の行動は彼が自分で制御できないものばかり。
もしかしたらこの衝動は脳の移植手術を受けたことが
影響しているかもしれない。
そう思った彼は脳を移植してくれた
ドナーのことを調べ始めることに。
そこで徐々に明らかとなる表額の事実とは――?
果たして人はどこまで自己を保つことができるのか?
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HEADSの感想は?
東野圭吾先生原作の「変身」とのタイアップ作品。
脳移植をしたことで一部が他人となる成瀬。
そののちに表れてきた人格は
それまでの成瀬でありそうで成瀬でないようで・・・。
果たして脳移植をすることで以前の人格に
支配されるということはあるのだろうかという
大きな疑問に挑戦した本作。
まるで本作は以前の人格に少しずつ
影響を受けているように描かれています。
しかしいまだその全容が明らかになっていない複雑な脳機能。
HEADS(ヘッズ)
本当に彼に表れた人格は移植前の人格なのでしょうか。
私は一方で手術という出来事をきっかけとした
それまでの成瀬に隠されていた人格や本性が
少しずつ顔を表し始めたような気もしながら読んでいました。
それはもしかしたら移植された脳の部位によっても
影響の受け方が異なっているのかもしれません。
高次脳機能障害といわれる疾患があるほど脳の機能はデリケートです。
脳の一部が障害を受けることでまるで以前とは
別人のように性格的な変化を生じさせる人もいます。
そんな脳の魅力や不思議さに鋭いメスを切り込んだような
印象的な作品でした。
果たしてあなたは昨日のあなたと同じですか?
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