カズミヤアキラ先生の闇女―ヤミ・カノ―。
小説家志望でありながらゴーストライターをしている青年
潤はふとしたきっかけにより他人になりかわる力に目覚めます。
普段は温厚な女性の激しい一面
信頼している教授を虐げる助教授の残忍さ―――・・・。
女性たちが隠している裏の顔に触れ
もっと彼女たちの闇を知りたいと欲求を高める潤。
しかし彼の身近にも闇を抱えている女たちは存在していて・・・?
深淵を覗くものはまた等しく深淵に見返されている――
その言葉が意味するものとは?
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
サイト内より【闇女】と検索。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
闇女―ヤミ・カノ―のあらすじは?
大学生の佐々木潤は小説家を目指しながら教授の書籍を代筆する
いわゆるゴーストライターをしていました。
コミュニケーション力が極度に欠けている彼に
唯一話しかけてくるのは幼馴染みの由紀。
とくに女性と話すのが苦手な潤は
彼女との会話ですら不意打ちだと動揺してしまうほどで
由紀からはそんなんじゃ彼女なんてできないと
言われてしまいます。
そんな彼でしたがアパートの隣人である美咲とは
ぎこちないながらも話せるのでした。
夕飯などを作りすぎたときには
たびたびお裾分けしてくれる気さくな彼女に助けられて
コミュニケーションが苦手な潤でも
他愛のない話くらいはできるのです。
今日もお裾分けをもらって花に水やりをする
美咲と会話していると彼女があっと声をあげます。
葉っぱのうえに毛虫が乗っていたので
潤が取ってあげようとしたのですが・・・。
美咲は花を掴むと根元から切り取ってしまったのです。
闇女―ヤミ・カノ―
「悪い虫がついたから、この花はお終まいなの。・・・汚いでしょ」
おっとりしたイメージに反して
意外と大胆なとこがあるんだなと驚く潤。
その後、顔を出した美咲の同棲中の彼とも立ち話をして帰宅。
美人なうえに優しく料理上手な彼女と
仕事ができる営業マンの彼氏。
潤の前でもはばかることなくイチャつくのを思い返しながら
自分もあの2人みたいに過ごせていたら
なにか変わっていたのだろうかと考えます。
小説投稿サイトにつくコメントを読めば
人付き合いが苦手ゆえの欠点を指摘する声。
自分は小説家になれないまま終わるのか
このまま誰かのゴーストなのか――?
キーボードに想いを打ち込んだ瞬間、ドクンと大きく脈打って
いつもよりも激しい頭痛に見舞われ潤は意識を失ってしまいます。
目覚めるとそこは見知らぬ部屋で
写真立てには隣人である達夫と美咲の姿・・・。
鏡に映った自分の姿を見ればなぜか達夫になっていて―――?
サイト内より【闇女】と検索。
闇女―ヤミ・カノ―のネタバレとその後の展開は?
達夫になってしまい混乱する潤に
甘ったるい声が呼びかけてきます。
見れば制服をはだけさせた少女の姿があり
明らかに情事を匂わせるシチュエーション。
美咲という彼女がいるのにこれは浮気か・・・?
少女は制服を脱ぎながら続きを催促するのですが
状況を飲み込めずにフリーズする潤。
その背後に気配が―――・・・
同窓会に出掛けたはずの美咲が無表情に立っていたのです。
「・・・アナタだぁれ?」
弁明しようとする潤に美咲は冷たい視線を向けます。
彼女にとって目の前にいるのは
自分を裏切った達夫にほかならないのです。
「やっぱり害虫(おんな)を連れ込んでたのね。
せっかく育てた花が汚れちゃった」
美咲は紙袋から包丁を取り出すと
花を切り取ったときのように迷いなく
達夫になっている潤めがけて振り下ろします。
ハッと我にかえると潤は自分の部屋に戻っていました。
もちろん体も自分のものですが達夫だったときに体感した
感触がまだ生々しく残っています。
夢・・・?
いや、俺の体どうなっているんだ・・・?
闇女―ヤミ・カノ―
サイレンの音に気づいて窓の外を見ると
そこにはパトカーと救急車――
そして担架に乗せられた達夫の姿が・・・。
慌てて部屋を飛び出るとちょうど美咲が
連行されていくところでした。
彼女はうわ言のように悪い虫がついちゃったから
汚いお花はもういらないと呟きます。
その目にはもうなにも映っていないようで――。
あの穏やかで幸せそうな美咲にこんな闇があったなんて・・・
その瞬間、潤の中に不思議な高揚感が溢れだしてきたのでした。
・・・知りたい。もっと、女性の闇を――。
こうして初めて目の当たりにした女性の裏の顔に
潤は魅入られてしまったのです。
今まで対人関係が苦手で知らなかっただけで目を向ければ
周りには闇を抱えた女性たちがたくさんいました。
そんな女性たちの闇を彼は
他人になりかわる力で覗いていきます。
冷静で知的な助教授、幼馴染みの由紀
アイドルをしている実の妹、演劇部の副部長――・・・。
彼女たちが抱えている闇は
どんなふうに潤を捉えていくのでしょうか・・・?
おまえが長く深淵を覗くのならば
深淵もまた等しくおまえを見返す。
この言葉が暗示するものとは――・・・?
サイト内より【闇女】と検索。
闇女―ヤミ・カノ―の感想は?
いかにも病んだ女たちが出てきそうなヤミカノですが
本当に闇が深すぎて・・・。
なかでも個人的には幼馴染みの由紀の闇が衝撃でした。
明るくて潤を気にかけてくれる由紀に
あんな一面があるなんて・・・。
由紀の闇を垣間見てしまった潤が
拒絶反応を起こしてしまうのもわかる気がします。
誰しも親しい人のあんな姿は見たくないでしょうしね。
ただあれすらも由紀の闇の
一端に過ぎない気がするんですが――。
闇女―ヤミ・カノ―
潤は美咲の一件以来、他人になる力を積極的に使って
どんどん人の秘密を覗いていきます。
そしてそのエピソードを小説にしていくんですが
それが人気を集めちゃうんですよね。
こうなるとますます覗き見が止められなくなっていくわけですが
一体どうなっていくことやら・・・?
まだ始まったばかりなのでなんとも言えませんが
この先、潤には手痛いしっぺ返しが待っている気がします。
みなさんも闇女‐ヤミ・カノ‐を読んで彼女たちが織り成す
病んだ世界を覗いてみてはいかがでしょうか?
サイト内より【闇女】と検索。