安武わたる先生の作品の寄生する女。
パン屋牛乳を切らしたから貸してとか
洗濯機が壊れたから貸してといつもやってくるお隣さん。
引っ越した当初は調味料程度でしたが次第にエスカレートし
いつチャイムが鳴るかとビクビクしている毎日・・・。
そんなたかりがさらにエスカレートして――・・・。
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寄生する女のあらすじは?
うっとおしいと思う内藤由夏。
この日も朝から隣の西谷実子がやってきて
うんざりしている様子・・・。
そう、この実子は何かあるたびに由夏を訪ね
家にやってくるのです。
この日は朝食のパンと牛乳を切らしたからと
ちょっと貸してもらいたいとやってきたのでした。
パンと牛乳がなくてパン食かと思いながら
それなら和食にしたらどうかと提案しますが
お米も切らしているしダーリンが朝はパンがいいと・・・。
更にはコンビニは遠いからと言い出すのです。
実子の図々しさはそれだけではありません。
勝手に家の中に上がり冷蔵庫を開ける・・・。
実子が帰るとやっと帰ったとホッとする内藤家ですが
バナナがあったと息子の龍平が食べたいと言って
更にもらいに戻ってくる・・・。
そう、内藤家を悩ませるのが隣に住むこの実子。
実子はとにかくたかるのです。
実子たち家族は1年前に引っ越してきて
最初は調味料程度でした。
由夏がNOと言えないことからどんどんエスカレート・・・。
もちろん返すと言いながらも返してもらったことは
一度もないのです。
由夏は日中パートで留守しているので宅配便を
実子に預かってもらったことがありました。
地元産のりんごをいいなと言う実子に
由夏は少しあげるつもりだったのですが
半分も持って行ったのです。
実子は若い頃バックパッカーをやってたようで
東南アジアを主に回っていたようです。
タイではどんなに貧しくとも気軽にご飯を食べていくように言うし
少しお金持ちの人はよく周りのものをあげていた・・・
喜捨という仏教の影響か持てる人は持てない人に施すのが普通だと
そう言っていてまるでタイでの暮らしのように
由夏にたかってくるのでした・・・。
寄生する女
実子は由夏の家の牛乳をいい牛乳を買っていると
そう言っていましたが由夏の家だって楽ではありません。
息子の稔の教育費だってかかるし
いつかは一戸建てに移るために節約・・・
そして実子のせいで食費は1.2倍に増えている・・・。
パートが終わり家に帰ると
実子が玄関先で誰かと話しており
由夏を見つけるなり声を掛けてきます。
どうやら自治会の会費の集金だったらしく
先月分と合わせて1,000円を貸してと言うのです。
集金の人の困り顔を見た由夏は
お金を貸してあげることにしました。
あとで返すと言うものの毎回この調子で
少しずつ貸して返さず
とうに一万円を超えている・・・。
由夏があんまり邪険にできないのには
理由があるのです。
それは隣の実子のご主人が失業中。
職場に近いからと引っ越してきたのに
会社がいきなり倒産し社長が夜逃げ
子どもも小さいからとうっかり同情したら
たかりがエスカレートしたのでした。
助けてあげたい気持ちはあるのに
ムカムカするのはなぜだろうと思う由夏。
由夏はすっぱり断りたいものの
悪人になったみたいで嫌で
断ることもできないのです。
悩みというにはささいかもしれないものの
ささいなことって案外人生で重要で
おかげで内藤家は家にいてもどこかくつろげず
いつチャイムが鳴るかとビクビクしているのでした。
そして今度は洗濯機が壊れたから貸してと
実子が洗濯物を持ってやってくるのです・・・。
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寄生する女のネタバレとその後の展開は?
これは許容範囲かと思いながらも洗濯機を貸してあげる由夏。
コインランドリー代もバカにならないし
洗濯機なんて買い替えられないと言う実子。
由夏はパートでもしたらどうかと勧めますが
勝手にお菓子を食べながら自分も考えたと答えます。
しかし息子の龍平がまだ小さいからわざわざ園に預けて働いても
保育料で足がでちゃうと言うのです。
なら旦那に見てもらえばと言っても
求職で忙しいと・・・。
失業手当でいつまでも食べていけないのに
実子は切羽詰まった様子もありません。
更には再放送を見逃すところだったと内藤家のテレビを
勝手につけ始める始末・・・。
そんなこんなもあってイケ図々しくて厚かましくて
人の物と自分の物の区別のつかない実子が
由夏は大ッキライなのでした。
洗濯物が終わったら知らせると追い返し
居座られても困るから洗濯物を届けに行くと
実子の家にお客さんが来ていました。
洗濯物を渡すとそのお客はお隣に何をと怒り出し
そのお客は実子の夫の母親でした。
実子はその母親が苦手なようで由夏をすぐに追い返します。
家では実子の話を由夏が夫に話し実子の夫の省平に
注意してもらったらと言いますが
由夏は逆恨みされて嫌がらせされたらと・・・。
そんな中、由夏は週末車を借りて家族3人
出かけようとしていました。
1日外にいるということは1日実子の顔を
見ずに済むということ。
やってきた週末――。
寄生する女
お弁当を持ち車に乗り込もうとする内藤家。
すると実子が息子と一緒に
出掛ける気満々の状態で待っています。
どうやら由夏の息子から出かけることを聞いたようで
車で行くなら3人も5人も一緒でしょと・・・。
遊園地なんて連れて行ってあげられないし
向こうでは別行動するからと断れなくなり車に乗せると
騒ぎ始め内藤家のおやつを食べ始めるのでした。
そして遊園地に着くと案の定・・・。
大きい方のお札を入れ忘れちゃったと言い出し
またまた由夏が貸すはめになりました。
お金を渡そうとするとバッと奪う感じでもらい
すぐに遊園地の中へ・・・。
1万円も渡し別行動と言ったのにお昼にはちゃっかり
合流し始めてお弁当を食べる・・・。
更には帰りの車では大いびきな感じで
内藤家はゆっくり楽しむこともできません。
由夏の息子である稔は自分が言ってしまったことを
由夏に謝るのでした。
そんな中、実子は今日はありがとうとお礼を言うのですが
感謝ついでにお願いがあると言い出します。
「来月 家賃もピンチになりそうなんだァ
ねっ 10万円・・・借りらんない?」
金融業者に借りると利息がバカにならないし
夫が復職したらすぐ返すと・・・。
さすがにこれは由夏も我慢の限界でしたが
なぜか笑顔で貸すと言うのです。
これまで貸した分も含めて借用書を書いてくれるならと言い
実子は借用書にサインをします。
簡単にお金が手に入ったことで実子は
借用書なんて何枚でも書くと
更には1000円ずつ返していけば
ふみ倒したことにはならないと・・・
そして甘いお隣さんで良かったと思うのです。
そして借りたお金でご馳走を作り
息子には明日オモチャを買ってあげると・・・
まだまだたかれそうだと思う実子でした。
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寄生する女の気になる結末は?
ある日、由夏や実子が住んでいる地区で
バザーをすることになりました。
毎年行っているようで今年は屋台に参加すると・・・。
それぞれがいろいろな意見を出し合っていると
由夏がタイ料理はどうかと言い出します。
タイ風カレーやさつま揚げにチャーハンなど
屋台にしては珍しく評判を呼ぶと・・・。
そしてタイとか行っていて知識がある実子が
シェフをと由夏は言い出したのです。
もちろん、実子はめんどくさいと最初は断ります。
しかし自治会の予算で好きな物をたくさん作って
余ったものはもらえると言われたことでやる気を出し
バザーではいろいろなタイ料理を作ります。
おかげで売り上げも好調でした。
バザーには実子の旦那も来ており
作った料理をたくさん食べさせられ
良かったと思う実子。
更には久々に作れて楽しかったと満足している様子。
そんな実子に由夏は先日貸した10万円を
返してほしいと言い出したのです。
旦那のボーナスが思ったほど出なかったため
色々なしはらいもあるし10万円は無理でも
4~5万でも返してもらえないかと・・・。
いきなりの話だったために絶対無理だと言い出す実子。
そしてこの間家にやってきていた
お姑さんに返してもらえないかと言い出したのです。
頼みづらいなら自分が話してもと言われ
困り出す実子・・・。
実は実子は旦那との結婚を反対され
何かと戻ってきて一緒に暮らせばいいと言われ
元教師だったお姑に口うるさく言われていたのです。
そんなこともあり失業したときも実家には
頼らせなかったのでした。
それなのに隣に借金だと知れたら散々叱られて
同居って言い出すに決まってる――・・・。
このままでは本当にお姑に連絡しかねないと
とにかく4~5万あればと思う実子が目にしたのは――・・・。
寄生する女
そう、バザーでの売上。
みんなにはいない間に盗まれたってごまかせばいい
ちょっと借りるだけだからと周りを見渡し
ついに売上に手を付けたのでした・・・。
しかし盗もうとした次の瞬間、後ろから声がして
お金を盗もうとしたのがバレてしまったのです。
そして実子たち家族の引越しが決まりました。
近所中の評判になったこともあり
夫の実家で暮らすことになったのです。
家族で内藤家に挨拶にやってきますが
実子だけは無表情で面白くない様子・・・。
笑顔で挨拶し寂しくなると言う由夏。
心の中では自分は何も悪いことはしていない
したことと言えばと思うのです。
そう、由夏がしたことは他のメンバーをうまく誘い
実子を一人にさせたこと
そして頃合いを見計らって戻ったこと。
そういう機会を作るためにバザーに引っ張り出し
倫理観の薄い人だからプレッシャーを与えれば
盗むかと思ってやったことだったのです。
とはいえ盗むのを選んだのは実子――。
由夏は実子がお金を盗まなくても借用書を
お姑さんに見せるつもりでした。
実子とお姑さんの仲は実子の旦那さんから聞いていて
これは使えると思っていました。
そして事件を起こしたことによって由夏は借金のことだけじゃなく
事件のことも含めお姑さんに報告をしました。
そのため貸したお金はすぐに返してもらい
実子の息子の教育上も良くないからと
実家に戻らせることになったのです。
お姑さんは実子をビシビシと鍛え直すそうです。
実子たち家族が引越しをしたことによって
由夏たち内藤家の平和は守られたのでした。
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寄生する女の感想は?
女の闇がたっぷり詰まった本作。
近所付き合いとか大事ですがよくここまで耐えたなと
感心してしまう感じの内容でした。
タイで暮らしたりしていたからとはいえ
ここまでひどいのは育ってきた環境とか
そういうのが関係していそうです。
それにしても人の家の冷蔵庫を勝手に開けたり
お菓子とか食べちゃうなんて・・・。
それだけでもすごい感じなのに自治会の会費を
貸してもらって返さないなんて・・・。
何かあるたびに少しずつ借りて洗濯機が壊れたからと
洗濯機を借りにやってくる・・・。
普通の神経ではあり得ません・・・。
寄生する女
一番びっくりしたのが子どもから話を聞いたからと
自分たちも一緒に遊園地に行きたいと
当日の朝、家の前で待っていたこと。
遊園地代もなくて貸してもらい感謝ついでにお願いと
生活費までとはびっくりです。
由夏が実子にお金を貸したのにもびっくりしましたが
こんな仕返しを考えていたんですね。
こんなにうまくいくとは思っていなかったようですが
うまくいってスッキリしたでしょうね。
実子が実家に戻ったことで内藤家に平和が戻りましたが
その後、実子がビシビシと鍛え直され
どのように生まれ変わったのか見てみたいです。
女の闇がいろいろと描かれている本作
読んで楽しめますよ。
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