赤石路代先生の作品の鎌倉けしや闇絵巻。
記憶を消すことができる鎌倉けしやの35代目・蒼は
父のやり残した仕事を引き継ぎます。
しかしけしや稼業にはトメとゴの
3人で組むことになっていますが
トメのいない状態でケシの仕事をした蒼は
現代に戻ってくることができなくなり・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
サイト内より【鎌倉けしや闇絵巻】と検索。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
鎌倉けしや闇絵巻のあらすじは?
おまえの子を許さない・・・
怖い面をつけた者たちに迫られる恐怖におびえる果奈と
その夫が救いを求めたのはけしやと呼ばれる
都市伝説のような存在のものでした。
悪夢の記憶を消してもらえた果奈は
そのことにおびえていたことなどすっかり忘れ
けしやを後にします。
鎌倉に存在するけしやの現当主は
トメのお婆ちゃんの体調不良もあり
しばらく休業にすることを決め旅に出ます。
けしやの商売にはケシと呼ばれる記憶を消す者
トメと呼ばれるケシを現代にとどめて置くことができる者
ゴと呼ばれるケシとトメを守る者の3人が
ひとつの組となりひとつの仕事に挑みます。
鎌倉けしや闇絵巻
トメがいなければケシは現代に戻って来れなくなるため
ひとりでも欠けたら仕事は引き受けないことになっていました。
しかし現当主が旅に出てから3か月後
果奈が再び悪夢を見るようになりけしやを訪ねてきました。
悪夢を見た果奈は心臓発作を起こしてしまったと
クレームを言われますがしかし現当主は旅行中。
クレームを言われても対処できないものの
次期当主35代目にあたる蒼で構わないと言われたことから
引き受けることになるのですが・・・。
サイト内より【鎌倉けしや闇絵巻】と検索。
鎌倉けしや闇絵巻のネタバレとその後の展開は?
蒼の父の仕事は完璧でした。
けしやにより悪夢の記憶を消してもらってからの果奈は
元気に暮らし新たな命を授かります。
しかし入った店で面掛行列の写真を見てから
再び悪夢にうなされるようになったのです。
果奈は以前、その行列を見に行った際
転んで流産をしてしまいその時の記憶が
まだ残っているのではないかと夫は懸念を示します。
果奈はもう流産をしたくないといい
そんな果奈をどうにかして救ってほしいとの夫の頼みに
体調が芳しくない祖母がトメを引き受けると申し出たことで
蒼はこの件を引き受けます。
しかし記憶を覗いている最中、祖母が倒れてしまったことで
果奈の要望通りに終えることができませんでした。
トメがいないことにはどうにもならず
休業か他から借りるかを迫られる蒼。
結果、蒼は休業を決断。
鎌倉けしや闇絵巻
9月18日の面掛行列の日、蒼は父のやり残した
仕事のことが気になり見に行きますが
そこで果奈と出会います。
果奈はいつまでも怯えていたくない気持ちから
もう一度面掛行列をしっかりと
見る決心をして出向いてきたのです。
しかし蒼はもっと別のところに悪夢の原因が
あるのではないかと仮説をたてます。
トメのいない状態で果奈の記憶を見ることにした蒼は
果奈が幼い頃、父の愛人に母が目の前で
刺殺されてしまう経験をしたことを知ります。
それが原因だとわかった蒼はその記憶を消しましたが
トメがいない状態でケシの仕事をしてしまったため
現代に戻ってこれなくなってしまいます。
救急車を要請する騒ぎにまで発展しますが
誰かの手が蒼に触れたことで戻ってくることができます。
学校帰り、蒼は女性に暴力を振るっている男を目撃。
手にはナイフを持っています。
ひとりでケシの仕事をしてはいけないと
そう言われていた蒼ですが
直前の記憶くらいならと騒動を起こしている男と
被害を受けている女の記憶を消し
目撃していた女子高生の記憶も消しますが・・・。
しかしその女子高生の記憶を消すことができなかったのです。
彼女の名は都川菜乃葉。
この出会いがきっかけでケシである蒼の
トメ役として組むことになるのです。
サイト内より【鎌倉けしや闇絵巻】と検索。
鎌倉けしや闇絵巻の感想は?
日本古来から存在していたけしや。
けしやとは人の記憶を消す能力がある家系が
代々引き継いでいます。
人の持つ記憶はいいことも悪いことも
その人の生きてきた証なので消してしまうなんて・・・!
と邪道的な気持ちを持ちましたが
本作を読み進めると幸せに生きるために
消した方がいい記憶もあるのだと理解できます。
鎌倉けしや闇絵巻
理由もわからず断片的に恐怖な記憶だけが
根付いてしまったら・・・
記憶を消すことができるなら縋りたいと思うでしょう。
人の記憶を覗くことはどういう感覚なのだろうと
今度はけしや稼業を営む側の気持ちを考えてしまいます。
見たくない、知りたくない記憶をたくさん見てきただろうと思うと
人助けとはいえそういう能力ってどうなのだろうか・・・。
ミステリアスな要素も絡みつつ
記憶を操作する行為について考えさせられます。
サイト内より【鎌倉けしや闇絵巻】と検索。