森薫先生の作品の乙嫁語り。
19世紀後半、カスピ海周辺
厳しい自然の中、そこで人々は暮らしていた。
穏やかな生活の中にも人々の愚行により起こる争い
その中でも人々は家族の中に安息を見出す。
支え合い、労りあい、そして時には
傷つけ合いながらも絆は強くなる。
東西の文化が交わるシルクロードを舞台にした
美しい嫁=『乙嫁』たちの物語。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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乙嫁語りのあらすじは?
物語の舞台は19世紀の中央アジア。
互いの結婚式で初めて顔を合わせた花婿と花嫁。
花婿のカルルク・エイホンは12歳に対して
花嫁のアミル・ハルガルは20歳と8歳差の夫婦です。
山の向こうの遠くから来た花嫁・アミルに
カルルクの幼い甥たちは興味深々。
なにせ自分たちの服とアミルの服が違うからです。
その新妻を穏やかに迎え入れているエイホン家。
一家の女性たちの仲も良いですが
アミルはまだちょっと馴染めていない様子。
このエイホン家には英国人旅行家の
ヘンリー・スミスが居候していて
彼は異国の文化や風習を調べているのです。
乙嫁語り
女性たちが洗濯をしながら話しているのは
ウサギのスープのこと。
アミルの出身地では食べるのですが
この街ではウサギは食べないようです。
カルルクにそのことを話すとちょっと驚いた表情に・・・。
その表情を見たアミルはカルルクに
ウサギのスープを食べさせるため嫁入り道具の弓を持ち
ソマ湖へウサギ狩りに出かけて行きました。
夕食の支度には間に合うように帰ると言って
出掛けたアミルを少し心配そうに見送るカルルクたち。
帰りが遅いアミルを心配して外で待つカルルク。
ちょうど羊の放牧から帰ってきたチャガップから
ソマ湖の辺りで狼が出るという情報を聞きます。
それを聞いたカルルクは顔色を変えて
アミルを探しに行きますが――・・・。
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乙嫁語りのネタバレとその後の展開は?
ソマ湖に着いたカルルクが見たものは
ウサギ狩りをする妻・アミルの姿。
時間がかかっていたのは嫁いでから弓を握っていなかったので
腕が鈍っていたせいだったのです。
帰宅してからアミルが作ったウサギのスープに舌鼓をうつ一家。
義父たちはアミルの弓の腕に感心し
幼い甥たちは弓自体に興味を持ったようで
アミルが彼らに弓を教えることに・・・。
数日後、アミルは義母から貰った布と糸で
カルルクの胴着を作りました。
実は布と糸はアミルの服を作るように
渡されたものだったのですがアミルはカルルクの
胴着を作るために使ってしまったのです。
そのことを指摘されてアミルは自分の服が
汚れていると勘違いして
慌てて服を脱ぎ洗濯しようとします。
その誤解を解こうと慌てる義母たち・・・
ほんの些細な勘違いが呼んだ風景の一コマでした。
乙嫁語り
一方、アミルの地元の村では何やら相談が行われていました。
ヌマジに嫁がせていた娘が死んだのです。
娘が死んだのであればヌマジとの婚姻関係がなくなり
婚姻関係があればヌマジの持っている
土地から利益を得ることができます。
ですが婚姻関係がなくなってしまえば
ヌマジ側は利益を分け与える義理もありません。
今までと同じようにハルガルが利益を得るためには
婚姻関係がどうしても必要なのです。
そのためには改めて嫁がせる娘が必要で
代わりにあてがわせる娘として名前が出たのは
カルルクの元へ嫁いだばかりのアミル。
彼らはヌマジへ嫁がせるためにアミルを連れ戻すことに――。
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乙嫁語りの感想は?
森薫先生のもう一つの代表作『エマ』と
ほぼ同時代と推測されるの物語。
ただしエマの舞台がイギリスなのに対し
乙嫁語りの舞台は中央アジア。
一見すると対照的に思えますが作者のこだわりが
強い作品という意味では同じものと言えます。
乙嫁語り
特に衣装や装飾品などの綿密な描き込みは注目してほしい点で
正直、ここまで描き込むのかというところまで描きこんでいます。
そして物語も負けないくらい面白いです。
中央アジアというあまりなじみがない
文化のことにも詳しくなれちゃいます。
読み応えのある作品ですので軽いマンガに飽きたら
是非手に取ってみてほしいと思います。
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