一の食卓のネタバレと感想！無料試し読みやあらすじのまとめ

樹なつみ先生の作品の一の食卓。

 

――江戸から明治へ
それは武家政治から近代政治への幕開け。

 

そして鎖国から一転、怒涛のように西洋文化が
日本へ流れ込む時代の幕開けでもありました。

 

しかしその転換期、問題が起こらないはずがありません。

 

新政府の密偵として雇われたのは――
元・新撰組三番隊組長、斎藤一？！

 

その斎藤が潜伏することになったのは築地のパン屋で・・・。

 

元新撰組とパン職人の少女が織りなす文明開化の物語。

 

 

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一の食卓のあらすじは？

 

慶應4年（1868年）9月5日、会津戦 如来堂。

 

そこには函館へ向かった土方歳三と袂を分かち
会津と共に果てると誓った新撰組が集結していました。

 

その新撰組を率いていたのが斎藤一
改名し山口一となった男でした。

 

隊士たちは討って出て一矢報いることを望みますが山口は
負け戦で命を落とすことほど阿呆なことはないとそれを止めます。

 

そして彼は生き残るため隊士を率いて討って出ます。

 

一の食卓

 

そのとき隊士の一人、清水卯吉の目には浅黄色の羽織を着た
新撰組三番隊組長・斎藤一の後姿を見たのでした。

 

――9月23日、会津藩降伏。

 

この月、元号が改められ明治元年へ。

 

翌明治2年5月、函館 五稜郭が降伏し
「江戸」の幕が閉じ「明治」が始まったのです。

 

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一の食卓のネタバレとその後の展開は？

 

舞台は東京・築地の外国人居留地にあるフェリックス・ベーカリー
通称、フェリパン舎。

 

ここには上野戦争の震災孤児・西塔明が
住み込み弟子として働いていました。

 

フェリパン舎の主、フェリックス・マレは腕の良いシェフであり
明の「舌」と「才能」を高くかっています。

 

そしてそれは当時極秘とされていた
酵母作りを教えていることからも明らかでした。

 

場面は変わり旧尾張藩邸 薩摩藩 西郷隆盛宿所。

 

そこでは幕末の巨人・西郷隆盛と
後の初代警視総監・川路利良が密会していました。

 

二人が話していたのは廃藩置県そして警察組織の立ち上げについて。

 

西郷と大久保利通は新しく立ち上げる警察組織のトップに
川路を立てることを考えていたのです。

 

しかし廃藩置県が成る間に東京で騒動が起きては困ります。

 

そこで西郷は自身の別働隊としていずれ治安を守る立場の
トップに立つ川路を動かすことにしたのです。

 

その川路に西郷が用意した部下は自身の密偵の
「藤田」と名乗る男でその男の顔を見て川路は驚きます。

 

そう、彼は京都や会津で鮮血の中にいた
狼の一人だったからです・・・。

 

一の食卓

 

明はフェリックスの忘れ物を届けに築地ホテル館へ来ていました。

 

顔見知りのボーイにフェリックスが着いているか訊くと
まだ来ていないとの返事が。

 

そんなはずはない・・・と思っている明に
声をかけてきたのは明治の元勲の一人・岩倉具視。

 

天気が良いのでホテルのテラスを使いたいと思ったこと
後で客が1人来るので案内を頼むと岩倉はボーイに申し付けます。

 

その場から離れようとした明に対しお前にちと
頼みがあると半ば無理やり同行させます。

 

岩倉が苦手な明はげんなり顔・・・。

 

フェリックスの店に良い人材を紹介するという岩倉。

 

その紹介する人材とは真っ黒な出で立ちの昏い目をした男。

 

岩倉の失礼な紹介にも表情を変えない男は
どう見ても元・侍で下男でいいから
フェリパン舎に置いてくれと岩倉は言うのです。

 

フェリックスには自分からも言うからとも・・・。

 

そのときお茶が運ばれてきて一緒に出てきたのは
フェリパン舎のフランスパンで朝に明が焼いたパンです。

 

日本人にはなじみのないパン
それも外皮（クラスト）が固いフランスパン。

 

上流階級の岩倉もクラストを剥がして食べることに
がっかりする明でしたが男性はクラスタも全て食べたのです。

 

彼は明が作ったパンを初めて全部食べた日本人。

 

それを見て明は自身から真っ黒な男性に対する
恐怖心が消えていくことを感じます。

 

――彼の名前は藤田五郎。

 

彼が明の人生に深く関わっていくことに
明自身、全く気がついていませんでした。

 

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一の食卓の感想は？

 

新撰組隊士ものですが舞台は幕末ではなく明治です。

 

これだけでもかなりめずらしいのですが
主な舞台が外国人居留区のパン屋という設定。

 

ヒロインの明は15歳の一見普通の女の子ですが
一流シェフのフェリが認める舌とセンスの持ち主。

 

一の食卓

 

何よりも彼女にとって食事は大事なこと。

 

そんな明の感覚に後に珍奇な世界に
足を踏み入れてしまったと思う斎藤も面白いです。

 

おまけに樹なつみ先生の美麗な筆致で描かれる明治物は
出てくる主要キャラはほぼイケメンぞろいですよ。

 

内容も文句なしに面白いのでぜひ一読されてはいかがでしょうか？

 

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