評論家であり沢山の漫画原作を手掛ける大塚英志先生が原作を
イラストやキャラデザでも有名な漫画家の田島昭宇先生が作画を担当した
多重人格の主人公が猟奇殺人の謎を解く『多重人格探偵サイコ』。
物語は恋人の死により多重人格として目覚めた刑事が復讐し
刑期中にその能力を買われ猟奇殺人(サイコパス)事件専門の
探偵となり事件を解決していく物語。
ショッキングな内容を多く含みながらも多くのファンから人気があり
ノベライズや舞台化にドラマ化もされ話題となった作品。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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多重人格探偵サイコのあらすじ!多重人格刑事は犯罪者となり猟奇事件専門探偵へ
主人公の小林洋介は警視庁で猟奇事件の
プロファイリングに従事していましたが連続バラバラ殺人事件の
現場検証で気分が悪くなるほど気弱な人物でした。
ところがそんな彼をテレビで見かけた犯人の島津は
小林の目の奥に自分と同じ“狂気”を感じ取ります。
そしてそれを本人に自覚させようと島津は両手両足を切断した
小林の恋人・千鶴子をゼリー溶液に漬けると
彼女を小林が勤める警察へと宅急便で送り付けるのでした。
何とか一命を取り留めた千鶴子でしたが小林は病院のベッドで横たわる
千鶴子の生命維持装置を外し殺してしまいます。
![多重人格探偵サイコ](https://haishin.ebookjapan.jp/contents/thumb/m/KDK57860.jpg)
多重人格探偵サイコ
恋人の仇である島津を追い詰め対峙した小林はある事を切っ掛けに
別人格が現れると今度は島津を撃ち殺してしまうのです。
こうして殺人を犯し捕まった小林でしたが法廷で自身は
小林洋介ではなく雨宮一彦であるのだと述べるのでした。
精神鑑定により“多重人格”ではなく詐病と判断された小林(雨宮)は
実刑となり刑務所に服役することになります。
ですが猟奇事件に突出したプロファイリング能力を買われ
出所後、伊園犯罪研究所に所属し多くの猟奇殺人事件の謎に迫るのです。
多くの謎や蠢く組織そして犯人たちに共通して存在する
左目のバーコードのようなものは主人公である雨宮にも存在するのでした。
グロテスクな描写と過激な表現で描かれ
世間を大きく騒新刊させた超問題作品。
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多重人格探偵サイコのネタバレ!二重人格ではなく多重人格の意味
千鶴子の一件で小林洋介の人格が消えてしまい
そのため小林の体の支配人格は冷静で理知的な
雨宮一彦のものとなってしまいます。
ところが小林洋介の中には雨宮一彦だけではなく
西園伸二というもうひとつの凶暴な人格が存在していたのです。
西園は島津と対峙した時に現れますがそれは千鶴子の生命維持装置を外し
殺したのは自分であることを島津に知られそのショックで
小林洋介の人格は消滅し交代で現れた西園伸二が島津を撃ち殺したのでした。
![多重人格探偵サイコ](https://haishin.ebookjapan.jp/contents/thumb/m/KDK57860.jpg)
多重人格探偵サイコ
実は西岡は雨宮が覚醒する前から任意に出現できており
元の主人格であった小林を利用し犯罪に加担をしていたのです。
さらに小林の恋人・千鶴を殺したり殺人犯の島津殺しの罪を
もうひとつの人格・雨宮に濡れ衣を被せたりしていました。
さらに小林洋介という人間は戸籍上だけの存在で
雨宮らが共有している肉体の持ち主の名前は久保田拓也といい
全ては20年前に行われたプログラム人格に関する人体実験から始まるのでした。
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多重人格探偵サイコの感想!ショッキングな描写と何重にも張り巡らされた伏線
この『多重人格探偵サイコ』は第1話から
刑事である小林の恋人・千鶴子が両手足を切断され
宅急便で届けられるという大変ショッキングな始まり方をします。
また“猟奇殺人”をテーマにしているためリアル過ぎる
死体の描写やグロテスクで残酷なシーンなどが問題となり一部地域では
青少年保護育成条例によって「有害図書」に指定されてもいるのです。
残虐な描写のみが突出しているように思われがちですが
この作品には多くのサイコサスペンスに対するオマージュや
世間を騒がせた事件をモデルにしたりもしています。
![多重人格探偵サイコ](https://haishin.ebookjapan.jp/contents/thumb/m/KDK57860.jpg)
多重人格探偵サイコ
さらに網の目のような伏線も多く盛り込まれ意図的に
設定に矛盾や話に食い違いが生じるよう練られてもいるのです。
また以前、両先生が作成した作品『魍魎戦記MADARA』シリーズで
登場したキャラと似た名のキャラが登場したりと
各所に謎解きや遊び心がふんだんに盛り込まれてもいます。
記憶の移植や画面(視覚)における主人公の交代など
今までに無い展開にド肝を抜かれること間違いなしなこの作品
皆さんもサイコな世界に少しだけ足を踏み込んでみてはいかがでしょうか。
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