タカハシマコ先生の作品の脳内アリス。
何の目的もなくただアルバイトと認知症を患う
祖母の介護に追われる毎日を過ごしていた少女・灯莉。
そんな生活に絶望し自殺を決意した彼女の前に
突然「アリス」と名乗る少女が現れて――・・・!?
「アリス」の正体と、その目的とは?
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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脳内アリスのあらすじは?
とある遊園地で着ぐるみの
アルバイトをしている少女・宇佐美灯莉。
仕事が終わり更衣室で同僚たちが
楽しそうに話している中にも入らず
独りで黙々と着替えをする灯莉。
周囲の女子たちの会話の内容といえば合コンの話
可愛い洋服の話などですが
灯莉はそんなものに興味もないといった様子。
帰り際、灯莉は遊園地の職員に呼び止められ
もっと愛想よく仕事をしなさいと注意を受けてしまいます。
さらに学校の勉強が大変なんだったら
そっちに集中した方がいいと言われますが
灯莉は今は学校に行っていないことを告げます。
すると顔出しOKだと思われたのか
今度から着ぐるみじゃなく
お姫様役をやって欲しいと言われてしまうのです。
結局その役を断ってバイトも辞めてしまった灯莉。
家に帰ると奥の方から怒鳴り声が聞こえ
認知症の祖母がヘルパーを相手に暴れていました。
祖母はヘルパーから香水の匂いがすると言い張り
クビにしてしまいます。
脳内アリス
灯莉の祖母は認知症でそのことが原因で
母親は家を出てしまっており
実質世話は灯莉がしていました。
認知症を患い記憶があいまいになっても
遊び歩いていた自分の娘のこともあって
灯莉や周囲に厳しくあたります。
そうかと思えば子どもに戻ったかのような
甘えた声で灯莉に泣きついてみたり
挙句には失禁してしまったりするのです。
灯莉はそうした祖母との生活に絶望し
とうとう自殺を決意してしまいます。
自分の家では死にたくないと
唯一まともな学校の制服に着替え家を出ようとしますが
祖母のことが心配になり引き返します。
すると何か不思議な感覚にとらわれた灯莉・・・。
そして祖母を見るとまるで着ぐるみのように
背中からフランス人形のような姿の美少女が
飛び出したではありませんか!
その少女は驚いている灯莉に「アリス」と名乗り
自分を殺した人物のもとへ連れて行ってほしいと
そう言うのですが――・・・。
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脳内アリスのネタバレとその後の展開は?
認知症の祖母と二人暮らしをしている少女・灯莉。
生活に絶望し自殺を決意した矢先
祖母の身体から「アリス」と名乗る少女が出現します。
アリスは自分を殺した人間のもとへ
案内してほしいと灯莉に頼み
アリスの本体である祖母とともに
京都を目指し旅立つことになるのです。
京都は灯莉の母親がいるであろう場所でもありました。
道中、様々な人とその身体から抜け出た
その人固有の「アリス」と出会っていく灯莉。
彼らは性別も境遇もバラバラですが
共通しているのは死期が近いこと。
アリスの姿はその人自身か近しい人物であること
普通の人には見えないこと。
祖母のアリスもまた祖母自身の
子どもの頃の姿そっくりだったのです。
途中、箱根に立ち寄った灯莉たち。
アリスそっくりの少女を描いて有名な画家
小鳥遊窓のミュージアムがありそこを目指すことになります。
脳内アリス
そのことをきっかけにしてアリスと小鳥遊の関係
そして祖母の過去などが語られることになるのです。
また箱根では祖母と古い友人でホテルの支配人
藤本という老紳士に出会うことに。
彼もまた自身の妹そっくりのアリスを従えており
死期が迫っていました。
さらには藤本との出会いで灯莉も
アリスなのではないかという疑惑が浮上します。
自殺をしようと家を出るときにとらわれた不思議な感覚は
灯莉の本体からアリスが抜け出た証拠だったのです。
灯莉は偶然にも他のアリスの本体が死ぬところに出くわし
そのときアリスがどうなってしまうのかを知り
自分がこの先どうなってしまうのか思い知らされることに。
また自分自身の本体との遭遇もあり
その目的を思い出すことになるのです。
果たして祖母は、灯莉の運命は
どうなってしまうのでしょうか?
鍵を握るであろう人物・小鳥遊や
灯莉の母親も巻き込んで進んでいく物語は
どんな決着を迎えるのでしょうか?
謎だらけの物語の結末はぜひ
ご自身の目で確かめてみて下さい!
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脳内アリスの感想は?
その可愛らしい絵とは裏腹に
生とは、死とは何かを読者に投げかけるような
考えさせられる物語でした。
死期の近い人間を「アリス」という存在によって
知ることができるという独特な世界観の物語。
もっともアリスは通常それ同士でしか認識できないので
主人公・灯莉が見えたということは彼女もまた
「アリス」である可能性が高いということになるのです。
ということは灯莉の本体は着実に「自殺」という
目的に向かって移動していることになりますが
今後それを知った灯莉はどのような行動をとるのでしょうか?
脳内アリス
また旅を続けていく中で
祖母のアリスの目的も徐々にわかってきます。
それには画家の小鳥遊が大きく絡んでいるとみられますが
途中で灯莉の母親と一緒にいる場面もあったりして
2人の関係も気になるところです。
アリス繫がりですがあの有名な「不思議の国のアリス」にも
どこか通じるところがあるような印象を受ける本作。
登場人物の誰もが心に闇を抱えていて
そこから抜け出したがっているという描写は
読んでいて辛くなることもありました。
ファンタジーであり、ミステリーであり
ヒューマンドラマでもある。
色んな要素を持った本作をぜひともいろんな世代の方に
読んで頂きたいと思います。
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