朝野いずみ先生の作品の懲役100年の女。
両親に祝福されて生まれたあかりでしたが
あかりを抱いていた父親がつまずき落としたことで
鼻とあごを骨折。
そしてじゃがいものようにゴツゴツした顔に
成長してしまったあかりの顔。
あかりが生まれた年に品種登録されたじゃがいもが
あかりと同じ名前だったことから
いじめられる絶望の日々が始まって――。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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懲役100年の女のあらすじは?
よく腐るわけじゃないからと言われるが――
お金はたくさんあり過ぎると
人の心を腐らせてしまう。
あの頃の私はそんな心配とは無縁の日々で
姿醜くとも清い心を持っていたはずなのに――。
北あかりが働く工場では次々と体調を崩し
3人もダウンしていました。
あかりが先週ずっと咳をしていたため
あかりがうつしたんだと疑われ
今週の休みは取り消してシフトに入るように
そう言われてしまいます。
風邪なんて引いていないと言っても
聞いてもらえません。
あかりは両親の還暦祝いで
今週は家族旅行に行くために
やっと取れた休みのため困ると断ります。
ですが新入りのくせに休むなんて
生意気だと言われる始末。
仕舞いにはずっとマスクをつけっぱなしで
気味が悪いと取られてしまいます。
そう、あかりは顔を隠すために
マスクをずっとつけていたのです。
マスクの下のあかりの顔とは――・・・
鼻やあごが歪み飛び出たゴツゴツした顔。
生まれつきそんな顔ではないのですが
この顔も名前もあかりの不運はすべて
生後1日目に決まってしまいました。
両親にもかわいいと言われ
両親に祝福されて元気に生まれたあかり。
この子は北家をテラス明るい光のようだと
「あかり」と命名されました。
1988年は奇しくも同じ年に同じ名前の
じゃがいもが品種登録された年。
父親に抱かれながら名前を付けられたあかりですが
父親が点滴につまずき抱きかかえていたあかりを
そのまま落としてしまったのです。
あかりは顔から落ちて鼻とあごを骨折。
検査の結果、脳やほかには異常はないものの
骨折のせいで多少顔が歪んだものの
成長と共に目立たなくなると言われました。
ですが骨はより目立つように
方向を間違えて成長していったのです。
小学生になったあかりは
調理実習でポテトサラダを作ることに。
使うじゃがいもは地元の品種で「キタアカリ」。
偶然ではありますがあかりと同じ名前で
岩子と呼ばれていたあかりですが
そのときから「いも子」と呼ばれるように。
ゴツゴツしていていもそっくりだと
そう言い始めるクラスメイトを
先生は注意しますがこう言ってしまうのです。
「いも子ちゃんはじゃがいもでなく人間です」
母親と病院に行ったあかりでしたが
形成外科の分野になり骨を削る大きな手術で
保険がきかないため費用は300万。
弟も生まれていたためお金がだせなく
あかりの手術はできません。
弟はかわいく両親もとても優しい。
クラスメイトには死ねとかブスと書かれたり
名前をいも子と書き換えられたりしても
担任はみんなに愛称で呼ばれて
親しまれていると助けてはくれません。
両親を悲しませたくないあかりは
これくらい平気と耐えたのです。
しかしその辛さは中学、高校になるにつれ
増していったのでした・・・。
骨が変に成長したためなのか
食べ方について食欲が失せると言われます。
どっか別のところで食べてと言われ
廊下で食べていると先生に廊下は飲食禁止と注意され
更には育ちまで悪いと言われてしまいます。
勉強もちゃんとやっていて
校則も守っているあかり。
目立たずでしゃばらず生きているのに
ほかに自分の何が悪いというのかと思いながら
トイレでご飯を食べるあかり。
ある雪の日、あかりが歩いていると
後ろからクラスメイトに押され
雪が積もったところに真っ逆さま・・・。
いもは雪の下で寝かせたらおいしくなるらしいと
助けるどころか笑われるあかり。
そんなときに委員長である男子が通りかかり
あかりを押した女子たちは逃げるのですが
パンツを見せながら雪に埋もれているあかりを見て
委員長は友達と一緒に犯したのです。
スカートであかりの顔を隠せばイケると――。
そんなこともありあかりは高校を辞め
通信制の学校でなんとか卒業資格を取ります。
そしてお金さえあれば顔さえ手術できればと
いつかきっと普通の幸せが手に入ると思うのです。
今の仕事も31件目の面接でやっと手にし
強引に休んでクビになるわけにもいきません。
旅行はまたいけばいいと
頑張ってお金を貯めようと働き
両親や弟だけ旅行に。
仕事が終わったあかりがアパートに帰ると
人だかりができていました。
大家さんもいたため何かあったのかと聞くと
ニュースを見ていないのかと言われます。
そして大使館からきた人たちに
両親と弟が滞在先のホテルで事件に巻き込まれ
亡くなったという事実を知らされるのです。
そこで初めてニュースを見て
家族が死んだ事実を確かめ
夢じゃなかったと思うあかり。
代理店の手配でアメリカ行きの飛行機に乗り
アメリカに向かいます。
空港から出ると市警の警部補がおり
身元確認をしに向かいます。
死を目のあたりにした恐怖――
生き残ってしまった罪悪感に
あかりは家族の遺体の前て嘔吐。
そんなあかりを気遣う警部補は
あかりに家族が殺された真実を伝えました。
強盗だと報道されていましたが
本当は麻薬カルテルの仕業。
1週間前に家族が泊まった部屋で
取り引き現場を押さえたばかり。
ホテル側のミスで予約がWブッキングされたため
上ランクの部屋に案内された家族。
その晩、3人は並んで遺体で発見されました。
1週間前に押収できなかったコカインが
そこに隠してあったらしく
厳禁には目もくれずに
部屋は荒らされていたのです。
家族は犯罪とは何の関係もない一般人。
ですが警部補は不運だったとあきらめ
祖国へ帰るように伝えたのです。
この国に家族を奪われて見捨てられた・・・。
あかりは家族の写真を見ながら
会いたいと泣きます。
どんないじめも家族がいたから耐えられたのに
ひとりぼっちなんて嫌だと思うあかり。
そしてあかりはホテルの窓から飛び降りたのですが
窓のささくれにズボンのすそがひっかかり
死ぬことすらできなかったのでした。
そして落ちた際に鼻とあごを壁に擦り
血だらけになりながら宙吊りになり
この顔を見ないでと思うのです――。
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懲役100年の女のネタバレとその後の展開は?
あかりが目を覚ましたときは病院でした。
鼻とあごは包帯で巻かれ首や顔が痛く
声が出ません。
目を覚ましたあかりのそばには
弁護士のグレイソンと妻のアキコがいました。
ニュースで日本人が巻き込まれたと知り
力になりたいと思って飛んできたと言うのです。
そしてグレイソンはあの部屋に家族を泊めた
ホテルを訴えるのだと言いました。
この控訴は必ず勝てると言い
費用は成功報酬でいいと言います。
最初は断ろうとしたあかりでしたが
グレイソンはあかりの入院費を立て替えていて
断ることもできないのです。
あかりは外国人で無保険。
顔の骨が砕けたあかりを応急処置のみで
追い出そうとしていたのを助けたと
更にはお金を得て健康な体を取戻し
家族をちゃんと弔ってあげるべきだと
グレイソンは言うのでした。
そして妻のアキコが身の回りのお世話をしてくれます。
優しいアキコの言葉に独りぼっちは怖い
誰でもいいからそばにいて欲しいと
あかりは泣き出すのでした。
その後、グレイソンは捜査の不手際を理由に
あかりが市を訴えたと市にも出向きます。
すでにホテル側は封鎖の確認を怠ったと
和解の金額を提示していました。
そして市にも和解の金額を提示させ
合せて2千万ドルも手に入れたのです。
またあかりは骨の損傷がひどくて
元通りに形成することは不可能だったと
書類にサインを求められていました。
ガクガクと震えながら包帯を外すあかり。
しかし鏡に映った顔はあごも鼻も骨が砕け
普通の顔になっていたのでした。
家族の命と引き換えに手に入れた顔。
普通の顔に2千ドル・・・
日本円にして20億を手に入れたあかり。
億万長者になったあかりにグレイソンは
ボディーガードを雇いました。
彼はエンリケという元軍人で
祖父が日本人のため日本語もできます。
またアキコは大金を持つのはとても危険だと
エンリケと一緒にアメリカに住むといいと言って
グレイソンの家の近くに家を買わせたのです。
あかりのお金を狙ってくる者もいましたが
エンリケが命にかけて守ると誓い
守ってくれました。
あかりのことを大切だとエンリケは言い
家族以外に初めて言われたあかり。
寝つくまでそばにいてと頼めば
エンリケはずっとそばにいてくれます。
ですがグレイソンがひとりで訪ねてきました。
グレイソンはとても怒っていて
エンリケを連れて日本へ帰ってくれと
そう言うのです。
話しを聞くとグレイソンは
アキコからエンリケを遠ざけるために
あかりに託したと――・・・。
まさかアキコがと思いながらも
日本へは帰れないと思うあかり。
日本へ帰ればいずれエンリケに
いも子だったことが知られてしまうから――・・・。
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懲役100年の女の感想は?
懲役100年の女というタイトルが気になった本作。
あかりは生まれて1日目にして
不運な人生になってしまいました。
両親に祝福されて生まれたものの
父親が点滴にひっかかって落としてしまったことで
鼻とあごにケガをしてしまい
骨が変に成長してしまったことで
ありえない顔に・・・。
しかもあかりが生まれた年の
新種のじゃがいもがキタアカリ・・・。
わざとではないにしても辛すぎます。
生まれてからずっとひどい仕打ちを受け
それでも清い心を持っていてあかり。
なんとか就職してお金を貯め
両親のために旅行をプレゼントしたことで
さらなる不運が待っていました。
どうしてこんなにも悪いことが続くのかと
読みながら悲しくなってしまいました。
家族を失ったあかりが家族の命と引き換えに
大金と普通の顔を手に入れ
これから幸せになるのかと思ったら
まだまだ不運は続くようです。
まだまだ序章といった感じで
清い心だったあかりが
なぜ懲役100年になってしまったのか
すごく気になるところです。
これからのあかりに何が待ち受けるのか
ぜひ一緒に確かめてみませんか?
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