黒木里加先生の作品の私、子供を埋めました。
ある日、目を離したちょっとした隙に
娘がいなくなってしまった・・・。
それは些細な事故から起きたものでしたが――・・・。
事件の真相が明らかになるにつれ明らかになる新事実と
誰もが予想しなかった結末を迎えることに・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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私、子供を埋めましたのあらすじは？
娘の留奈がいなくなったと夫に連絡をするのは妻の佐智子。
佐智子からの連絡を受けて家に戻った夫。
佐智子の話によると夫の妹が人間ドックに行くために
妹の子どもを1日預かったことにより起こった様子。
佐智子と留奈は庭で一緒に遊んでいました。
ですが寝かせていた子が泣き出したため
様子を見に家の中に入りあやしたりしていて
気が付くと留奈の姿がなかったと言うのでした。
私、子供を埋めました
戻ってきた夫に警察に連絡を入れたかと言われると
相談してから届けた方が良いと思ったと連絡もしていなく
そこでやっと警察に連絡を入れました。
辺りはすでに真っ暗・・・。
警察に留奈がいなくなったときにことを話して聞かせる佐智子。
はたして留奈の行方はいったい――・・・。
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私、子供を埋めましたのネタバレとその後の展開は？
佐智子が目を離したことにより姿を消した留奈。
脅迫電話もなく誘拐らしき様子もないのです。
そのため警察が近辺を捜索しますが手がかりはなく
雪により斜面の方は暗くて危険なため
今後の捜索は明朝からということに。
ですが山の中に入っていたら4歳の子は一晩ももたないと
父親は捜索を続けてほしいと警察に訴えかけます。
そんな警察と夫とのやり取りの中・・・
佐智子が捜しに行くと言い出したのです。
自分のせいでいなくなってしまったから――・・・。
辺りは真っ暗闇で危険だと警察が止めるも
佐智子は捜しに行くと出ていこうとし
続けてこう言うのです。
「あの子は留美ちゃんは本当の私の子どもと思っているんですから」
そう、留美は夫の連れ子で佐智子の本当の子どもではありません。
佐智子がそう言ったことで夫も落ち着き
捜索は明朝からということに。
そんなやり取りを見ながら佐智子は思うのです。
留奈の行方を自分は知っていると――・・・。
私、子供を埋めました
実は留奈の姿を求めて外に出たところ
屋根から落ちた雪の中から足が見えたのです。
必死で掘り出したけれど・・・
留美はすでに息をしていなかったのでした。
佐智子はこのことを夫に知られたら
入籍してもらえないと思ったのです。
隠さなければと思った佐智子はとっさに留奈を
雪だるまの中に隠そうと思い
結婚したいために必死に行動を・・・。
佐智子の今までの人生は本当のときがなく
偽りのものばかりでした。
母親は妾で父親はよく出張に行っていると聞き育った佐智子。
そんなことは大人になればわかることで
目の前に父親はいても少しの間本妻から借りているだけ。
借りものの父親は十分な生活費を入れてくれず
生活は母親の内職で支えられていたため貧しい。
子どもの頃はほかの子が当たり前に持っている物も買ってもらえず
友達からよく借りており成人式の着物も貸衣装。
20歳を過ぎたころには母親が他界し父親は遠のき
天涯孤独を感じた佐智子は本当の家族が欲しくて早めの結婚。
ですが浮気ばかりの夫は自分だけのものとはやはり思えず
家を出た佐智子でしたが
離婚届にはなかなかサインをしてもらえず
そんな頃働いていたスナックで
客として来ていた今の内縁の夫と知り合ったのです。
彼の前の奥さんは子どもをおいて男の人のところに行ってしまい
その子どもの留奈の面倒を佐智子が見ていました。
接しているうちにどんどんかわいくなって
彼にプロポーズされ幸せな本当の家族を持てると
そう思っていた佐智子。
数年してやっと離婚届にサインをしてもらえ
半年たって婚姻届を出すのを待っている間に
留奈を死なせてしまったのです。
隣接する家もないから誰にも見られていなく
雪景色の中の裏庭の雪だるまに関心を示す人は誰もいません。
そして捜索は2週間ほどで打ち切られたのです。
それでも夫は捜索を続けると今夜も遅くなると
そう佐智子に告げて出ていきます。
とっさのこととはいえ雪だるまの中に埋めてしまい
留奈を思い泣きながらこれからどうしたらいいのかと
そう思う佐智子。
そんなとき留奈の母親が現れたのです。
留奈が行方不明と知り早く引き取ればよかったと思っていると
そう佐智子に話し始める母親。
男を作って出て行ったと聞いていたためそのことを聞くと
結果的にはそうでもと本当に原因について話し始めます。
真実を聞いても信じられない佐智子。
そんな佐智子に留奈の母親はメモを渡しました。
娘が行方不明の最中にどこで何をしているのか
自分の目で確かめてみてはと――・・・。
はたしてメモに書かれたところで
佐智子を待ち受けているものとは・・・。
そして誰もが予想していなかった驚愕の結末とは――？
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私、子供を埋めましたの感想は？
衝撃的なタイトルの本作。
表紙のイラストやタイトルから結婚したいがために
邪魔になった彼氏の娘を殺してしまったのかと
そう思ってしまった私です。
しかし実際に読み進めてみると
佐智子は本当に彼氏の娘を愛していました。
前の夫との間には子どもができなく
できにくい体質なのかもしれないと思っていて
留奈を自分の子どものように思い
幸せな家族ができると本気で思っていました。
事故で死なせてしまったことでとっさに雪だるまに隠したものの
その後の佐智子は留奈が入っている雪だるまのところに
留奈がお腹が空いているかもと食事を持って行ったり
留奈のお気に入りのぬいぐるみを持って行ったり・・・。
そして留奈が生きていた頃に抱きしめたことを思い
雪だるまを抱きしめたりも・・・。
佐智子が本当に留奈を自分の子のように
愛していたのがわかります。
そんな留奈をとっさにとはいえ雪だるまに隠し
内縁の夫と籍を入れ結婚したいと思ってしまった佐智子。
いつまでもこのままにはしておけないと
そう思っていた時に現れた留奈の母。
そして渡されたメモの場所で目撃したもの・・・。
こんなことがって感じで驚いてしまった感じですが
それだけではありませんでした。
こんな悲しいことが起きるなんてと
予想を裏切る展開がありました。
きっと誰もがこんな展開を予想していなかったことでしょう。
佐智子が手に入れたかった幸せはこんなものだったのかと
読んでいて切なくなりました。
そんな佐智子も最後は幸せを手に入れようとしていて
今度こそ幸せになってほしいと思ってしまいます。
ただ幸せになりたいと思っていた佐智子に起きた
予想を裏切るどんでん返しの出来事を
ぜひ確かめてみてほしいです。
私、子供を埋めました
表題作以外も読みごたえのある作品ばかりで
特に私は虐待された動物たちを描いた「ペット虐待」が
とても印象的だったのと同時に切なくなりました。
人間たちの都合で捨てられた動物たちは
本作で描かれているようなことが実際に起きています。
助かる動物もいますが動物管理センターに入った動物は
殺処分されてしまうのがほとんど。
助かったとしても引き取られた先によっては
またもひどい仕打ちをされてしまうことも・・・。
そんなペットたちの実態を描かれている作品のため
ぜひ読んでもらえたらなぁと思ってしまいます。
どの作品も読みごたえがあるものばかりなので
ぜひ手に取ってもらえたらと思います。
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