ノレソレ先生の作品の父さんはひとごろし。
なんだかんだありながらも幸せだった家族が
ある事件の特集を見てから幸せだった日常が崩れ始める。
25年前に起きた日本を震撼させた最悪な少年犯罪
目潰し連続札事件の特集より惨劇の幕が開かれる――・・・。
父さんはひとごろしのあらすじは?
ある夏の日――。
駿は彼女の茉莉と初体験を済ませ
気持ちが良いとかそういうのは全然わからなく
ただ必死に行為を行った2人。
そして駿の14歳の夏は幸せの実感とともに始まったのです。
駿は茉莉と一緒にいたため帰りが遅くなり
父親に怒られてしまいました。
駿の家は晩御飯を家族そろって食べるのが決まりで
遅くなるなら連絡をしろと・・・。
ですが駿の父親と母親は携帯を持っておらず
家にかけてもいないこともあり
駿は2人に携帯を持ってと言うのですが
携帯を持つと落ち着かないからと断られます。
なんだかんだありながらも幸せな家族。
こんな日常がずっと続くと思われたのですが・・・
あの事件を特集したテレビを見た日から
少しずつ駿の日常が変わっていくのです――・・・。
その事件とは関東少女5人連続殺人事件
通称、目潰し連続殺人事件。
犯人は当時14歳の少年でかつて日本中を震撼させた事件。
後の少年法の改定につながり日本にシリアルキラーという
言葉を認知させた戦後最悪と言われる少年犯罪。
そんな事件から25年経った今でも
遺族は深い傷を残しているわけですが
犯人の少年は社会復帰していて普通に生きているのです。
事件自体は知らなくても聞いたことはある駿。
25年前なら父親は――・・・
そう思いながら顔を見ると父親は笑っていました。
なぜ笑っているのかと思いながらもこの事件のとき
14歳だった父親はどう思ったのかと尋ねる駿ですが
父親は覚えていないと言うのです。
すごい事件だったのにと更に聞く駿ですが
再度聞いても父親は覚えていないと言い
今度は母親が話を変えようとしているのか
夕食の料理についておいしいかと聞いてくるのでした。
父さんはひとごろし
場所は変わり文芸出版。
そこの編集者があのテレビを見ていました。
そして禁断のネタなら部数が低迷している週刊誌を
建て直せると言い出したのです。
そう、目潰し連続殺人事件の犯人の今を追う――。
事件当時の犯人は少年で今は一般人で
プライベートを明かすことはまずいと
同僚に言われても強引に進めようとする編集者の戸叶。
翌日、駿は学校でクラスメイトの野崎に
目潰し連続殺人事件の特集を見たかと言われます。
野崎は事件の犯人はサイコパスだと
人の痛みに共感できない人間だと言います。
そしてあの事件についていろいろ調べたと
自分は憧れていると言うのです。
その日の帰り、駿は茉莉と一緒に帰りました。
途中で別れた駿でしたが辺りは暗くなっており
時間はもうすぐ7時になろうとしているところ。
もうすぐ夕飯の時間のため遅れたらまた怒られると
駿は近道をすることにしました。
フェンスを越え草むらの中を歩く駿。
すると前には目を潰され血だらけのネコが――。
殺されていると思った次の瞬間
後ろに気配を感じた駿は振り向きます。
そこには駿の父親がいてこう言うのです。
「何てコトを・・・
お前がやったんじゃないよな?」
駿は父親が言ったことを聞いていなかったようですが
父親は警察には連絡しておくから駿に先に帰るように言いました。
自分も発見者だから話をした方がと言いますが
父親はこれ以上子どもの目に入れたくないと・・・。
そう言われたことで帰ることにした駿でしたが
父親が携帯を持っていないことに気づきました。
直接交番に行ったかもしれないけどと思いながら
あのネコを見つけた場所に戻ったのです。
しかしそこにはありえない父親の姿があり――・・・。
駿はそこで何を見てしまったのか・・・
そしてネコを殺したのは誰なのか・・・?
サイト内より【父さんはひとごろし】と検索。
父さんはひとごろしのネタバレとその後の展開は?
父親のありえない光景を目撃してしまった駿は
慌てて家に戻りました。
あれは本当にあったことなのか・・・
自分の知っている父親は頑固なところはあるけど普通の父親だと
ネコの死体の前であんなことをするのは父親ではないと
そう駿は思ったのです。
何もなかったかのように帰ってきた父親に
駿はなぜあそこにいたのかと聞きました。
すると夕食に遅れそうだったから近道だと
駿がしたことを同じ理由を言い出したのでした。
その頃、あの編集者の戸叶は目潰し連続殺人事件の
唯一の生き残りである園部真希と会っていました。
真希は犯人に襲われ左目は義眼。
戸叶は早速犯人の現状について話を聞きますが
真希は犯人の現状を知りません。
ですが手がかりとなる1枚の名刺を持っていました。
そこからなら細い糸だけれども辿れるかもしれないと・・・。
名刺を受け取ろうとした戸叶でしたが
1つだけ条件を出されたのです。
それは犯人の現状がわかったら教えてほしいのこと。
その後、駿は自分が見たものが見間違いだと
それを裏付けるものを見つけに行きました。
安心したかった駿でしたがネコの死体があった近くの土を掘ると
そこにはネコが埋められていました。
警察に通報したならネコの殺害と関係がないと思いたかったのに。
目潰し殺人事件の特番で犯人の少年はネコを殺すことで
我慢できたことやネコの殺害のときに
強い性的興奮を覚えたことを知ります。
更には事件のことを調べているという野崎より
目潰し連続殺人事件の資料を見せてもらい
犯人が名前を変えて顔を変えていたとしても
手がかりを持っていると1枚の写真を見せてもらいます。
そこには中2の頃の犯人の顔が映っていました。
どうやら野崎の母親は犯人のクラスメイトで
野崎の母親が撮ったもの。
そこに映っていたのは駿そっくりで――・・・。
父さんはひとごろし
一方、戸叶は1枚の名刺から犯人の少年の情報を手に入れ
ちゃくちゃくと近づいてくるのです。
そしてついに駿のもとにあの真希が近づいてきました。
車に乗ってやってきた真希は駿の顔を見るなり
アクセルを踏み込んでひき殺そうと・・・。
寸でのところで避けた駿でしたが真希はナイフを手に取り
駿を車に乗せようとしてきたのです。
するとそこに父親が現れ真希は父親を見るなり
持っていたナイフで襲い掛かります。
父親も真希の顔を見るなり25年前の少女と分かり
駿に誰か来ないか見張らせ女性の首を――・・・。
駿が止めたことで手を緩めましたが
すでに真希は死んでいました。
父親が言うことに何一つ理解できないまま家に戻った2人。
2人の帰りを普段と変わらない感じで出迎える母親でしたが
父親の一言に態度が急変。
父親だけでなく母親もおかしいと
自分が今日まで家族だと思っていたものは何だったのかと
そう思いながら一緒に連れていかれる駿。
そして真希の始末を手伝わさせられたのでした。
それからの駿は家族のことを考えないようにし
自分の勘違いだったとか身内に犯罪者なんていなかったと
現実から目をそらすように・・・。
そんなとき駿の前に戸叶が現れたのです。
戸叶は場を荒らした方が良いネタになると
真希の復讐心を焚きつけていました。
目的は目潰し連続殺人犯が25年の時を経て
再びの殺人を犯しそれをすっぱ抜くこと。
目論み通りだったものの真希の行動が早すぎて
動向を見失ったのは想定外だったため
直接問いただすことにしたのです。
目潰し犯の父親に直接というのは危ないため
息子の駿にしたのでした。
真希の写真を見せ取り入り話させようとします。
そしてついに駿はすべて話すと言い出し――・・・。
サイト内より【父さんはひとごろし】と検索。
父さんはひとごろしの感想は?
25年間、普通の生活を送るために努力をしていた父親。
それがあのテレビの特集を見てから
普通の生活が崩れ始めました。
ネコの死体を見つけたことや戸叶が犯人を見つけようと動き
そのことから真希が復讐をしようとしたことにより
父親は本性を露わにし始めたのです。
いろいろなことが重なっておきたことですが
もしかしたらあの特集がなかったとしても
いつか同じことになっていたかもしれません・・・。
そして真希を殺したことで平穏を脅かす可能性があるものは
すべて殺そうと考え始めている父親。
それは自分の子どもであっても考えは変わりません。
父さんはひとごろし
駿の周りには目潰し事件について詳しく
憧れている野崎や駿の恋人の茉莉
更には新たな犯行をすっぱ抜こうとしている戸叶もおり
次々に邪魔な者を排除しようとする気がします。
なんとなく父親の犯行を知っていそうだった母親ですが
新たな犯行に対しても手助けし
駿をも説得しようとしたのにはびっくりです。
母親が父親とどういういきさつで出会ったのか
そして平然と手助けできるのかども気になるところです。
このまま駿は父親の言いなりでいるのか
誰も父親を止めることはできないのかなど
ぜひ今後の展開を見届けてほしいです。
私としては本作の表紙のイラストの
倒れている茉莉を駿が抱えているのが気になります。
これってやっぱり茉莉はと・・・。
まだまだいろいろなことが起こりそうな本作を
ぜひ読んでみてください。
サイト内より【父さんはひとごろし】と検索。