魔木子先生の作品のうらめしや。
人並外れて霊力が強いお妖は
物の怪による困りごとの相談を生業にしていた。
人からは忌み嫌われる存在ではあるが
頼りにされているお妖。
そして彼女の不思議な魅力に取りつかれている
ごろつきの佐治。
そんな2人が江戸にあふれる
怪奇現象を解決していく怪奇ミステリー!
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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うらめしやのあらすじは?
江戸の町を騒がす物の怪や怪奇現象。
人々の日常を脅かす存在は確かにいるかと思えば
そのような妖しそして怪奇を解決してくれる存在もあります。
人並外れて霊力が強いおよう。
いつの間にか周りの人から妖の一字を当てられて
お妖と呼ばれるようになった美女が1人
ひっそりと江戸の町で暮らしを立てていました。
お妖に近寄ると祟りにあうといわれ
町の人からは嫌煙されている彼女はお化け長屋と呼ばれる
江戸の片隅でひっそりと暮らしていた。
町のごろつきであり手癖の悪い佐治はそんな噂はつゆ知らず。
いつものようにお妖の懐から財布を
抜き取ろうとしたところを捕まってしまいました。
その見返りにと酒を要求されたため自宅へお妖を招きます。
うらめしや
雪深い夜、一本橋を渡りながら佐治の家へと向かうと
降りしきる雪の中1人の美女がたたずんでいました。
決して彼女と口を聞いてはいけないといわれ
佐治はなんとかその橋を渡り終わります。
しかしその後ろには佐治の親友である亀吉が
その美女につかまってしまっていました。
翌朝、佐治が目にしたのは親友の亀吉の凍死死体。
まるでこうなることを分かっていたかのようなお妖の発言を聞き
何とか彼の敵を討ちたいとお妖に懇願します。
すると彼女は雪の中でたたずんでいた美女こそが妖であり
彼女の願いを聞き届けることが
彼女を供養することになると伝えるのです。
その妖は男に騙され橋の上でその男を待ちながら
凍死してしまった華子という女性でした。
華子を供養するために思い人を連れ出す佐治でしたが
その結末は彼が想像していたものとは
大きく異なることとなったのでした・・・。
人間より妖しと心を通わせることが多いお妖と
いつの間にか彼女を慕うようになった佐治の
不思議な関係がここに始まる――!
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うらめしやのネタバレとその後の展開は?
江戸の町には怪奇がいっぱい。
今日もお妖の元には大勢の人が相談事で足を運んできます。
死んだはずの子どもが夜中になると走り回り
絵の中にいる絶世の美女に恋をした男は悩みます。
ないはずの第3の目が現れた娘に
屋敷から聞こえる奇妙な笑い声。
佐治とともにそのような怪奇現象を解決している間に
お妖と佐治の間には不思議な絆が生まれ始めていた。
町の人からの評判はすこぶる悪いお妖。
そのため自分と佐治が一緒にいることで
佐治に迷惑がかかると思い佐治のことを遠ざけようと・・・。
しかしその気持ちの裏に一方で一度知ってしまった
人のぬくもりを手放すことの怖さも強く残っていました。
人から忌み嫌われてきたお妖は1人になることの怖さ
寂しさを骨の髄まで痛感していたのです。
うらめしや
一方、佐治はお妖から離れようとしても
いつの間にか彼女のことが気になってしまっています。
時には妖の肩を持ち困っている人がいたとしても
物の怪を払う必要がないと感じたときには
人より物の怪の肩を持ってしまうお妖の心に触れるたびに
彼女の不思議な魅力にひかれていくのです。
佐治とお妖はひかれあい2人は所帯を持ちながら
つつましい生活を送っていました。
2人の間には幸太郎と呼ばれる男の子を授かるのですが
その息子もお妖の血を色濃く引き継ぎ
強い霊能力を持つ子となりました。
そんな彼を守るべく霊狐としての死後
幸太郎を守る「護法」として北斗という狐をつけます。
北斗が現れて以来明るくなり急速に仲を
深めていった2人だったのですがその行く先には
思いもよらない展開が待ち受けていたのです。
お妖は物の怪から好かれ狐から求婚されることもしばしば。
彼女のことを勝手にライバル視する
お祓い師や陰陽師が現れたりと
平凡でありたいと願うお妖の生活には
必ずと言っていいほど事件がやってきます。
そんな江戸の一こまを描いた心温まる怪奇ミステリー!
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うらめしやの感想は?
人を困らせる魑魅魍魎ではあっても
ついつい物の怪の肩を持ってしまうお妖と
そんな彼女の人間性や心に惚れこんだ佐治。
一話完結型の話でもあり大変読みやすく
いつのまにか一冊読み終えてしまっていました。
作者の魅力的な絵もこの作品にぴったりで
なんとなく不気味なその印象がページを読む手を離しません。
うらめしや
また江戸っ子らしい喜怒哀楽が豊かな人間模様も
生き生きと描かれており
いつの間にか物の怪に同情してしまうことも。
そんな中、しっかりと人間味あふれるストーリーも展開しており
本当に読みやすいそして心温まるような作品でした。
幅広い年代の人にお勧めの一冊です。
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