近由子先生の作品の女なのでしょうがない。
結婚とは縁がないキャリアウーマンの美希は
上司からの性差別・・・
母親からの結婚の催促にうんざりしていた。
ガサツだが中学生のような恋愛妄想を抱いている旭は
うまく恋をすることができないでいた。
そして男性受けしそうな女性の代名詞のような風間は
容姿や胸で世の中を渡っている自分にうんざり。
そんな3人が葛藤しそれぞれの人生を選択していく――。
同年代の等身大の女性の在り方を見事に描いた
女なのでしょうがない!
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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女なのでしょうがないのあらすじは?
女の価値はどこにある?
結婚をすること?子供を産むこと?
家事をこなすこと?男の人に尽くすこと?
31歳独身、キャリアウーマンの青木美希は
今日もカップラーメンを夜中にすすります。
上司からはミスを押し付けられその対応に追われたために
遅刻した会議からは退室するようにと言われます。
家に帰れば帰ったで実家の母親からは
31にもなってまだ結婚しないのかと問われ
職場の部下である風間からは
女として価値がないと馬鹿にされるのです。
女なのでしょうがない
美希の同僚・君島旭は29歳。
169cmでガサツな彼女は毎日手作りのお弁当を作っていても
女性らしさが足りないと自負しています。
自分がまるで女として不可といわれているように感じていました。
そんな時風間が自分のことを女として終わっていると
陰口をたたいているところを聞いてしまいます。
女性らしい魅力を溢れんばかりに持っている風間は
化粧も完璧で身だしなみにも気を使っている今どきの女子。
男性から求められることが多い彼女は
自分のことを胸と体だけの存在だと感じていました。
それでも仕方がない。
だってそれを取り除いてしまった自分には何も残らないんだから。
それぞれがそれぞれの事情を抱えたリアルな女たち・・・
そんな彼女たちのバランスが少しずつ崩れ始める!
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女なのでしょうがないのネタバレとその後の展開は?
ずっと良い子を演じてきた美希。
母親の考えを絶対とし母親の言う通りの人生を
送ってきた彼女は今、そんな母親に一番縛られています。
結婚を勧められるものの心が動かない彼女が
のらりくらりと断っていると育て方を間違えたのかしらと
辛らつなメールが母親から届きます。
31歳にもなって今更思春期のように母親に反抗する
自分のことを馬鹿らしくも感じているのですが
結局はその価値観に縛られ傷ついているのです。
仕事はできるものの結婚はできない自分には
生きている価値がないのだろうか・・・。
同い年で中途採用の男性社員・森田の面倒を見ることになります。
他の社員とは親しくやり取りをする森田はなぜか自分だけ
つっけんどんな態度をとってきます。
美希だって今の自分が良いとは思っていない
だけど必死でバランスをとって生きているのです。
そのバランスを揺るがしてくる森田と仕事をする中で
彼女はいつしか森田にひかれていく自分に気が付いていました。
しかし森田には秘められた過去があったのです。
それは彼がバツイチであること・・・。
そんな事情を知った上で思わず告白をした
美希に対して森田が出した答えとは――?!
女なのでしょうがない
ガサツですが本当は繊細な心を持つ旭は
女性らしくない自分に嫌気がさして荒れているところを
隣に住む中学生川村に見られてしまいました。
そこで思わぬ告白を受けることになり少女漫画のような
恋愛を夢見ている彼女は一瞬舞い上がります。
しかし冷静に考えると相手は中学生。
その一途な思いに自分は答えることができるのだろうか・・・
恋愛経験が少なすぎる彼女は自分の気持ちがわかりません。
母親がいない川村に乞われて
毎日手作りの夕食を囲むことになった旭。
川村への告白にこたえないまま
あるとき旭の転勤が決まってしまって・・・?
揺れ動く彼女の心はいったいどのような答えを導き出すのか。
そして豊満な体と枕営業で世間を渡り歩いてきた風間。
いつの間にか周りは優秀な女性ばかりであり
男性から自分を認めてもらうには
これ以外の方法がわからなくなっています。
本当は強い女性、芯がある女性に憧れているのですが
自分にはこのやり方しかできないのです。
職場の上司と体の関係を持つことで
自分の地位を保っていた風間だったのですが
本当に誰かを好きになったわけではありません。
冷徹な上司の山本とも体の関係を持っていた彼女は
ある日、好きでもない山本の子どもを妊娠してしまいます。
そこで風間が出した答えとは――・・・?
3人の女たちがそれぞれの葛藤を抱えながら
必死で生きる先に見える未来はどうなっていくのか?
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女なのでしょうがないの感想は?
登場人物に自分の年齢が近いせいなのかどの女性をとっても
「あるある」と共感することができる本作。
女というだけで女性はいろいろなことを我慢し
にこにこと笑って世の中を渡っている部分というのは
どうしてもあることを改めて実感しました。
いくら女性の社会進出が謳われるようになっても
女性が働きやすい環境が整えられているといっても
いまだ強く残っている性役割意識。
女なのでしょうがない
その葛藤で悩み続ける女性の苦悩や選択を
見事に描き出してくれた痛快な作品となりました。
時折それぞれの登場人物が感情を爆発させるシーンがあります。
もちろんとても実際の場面ではここまでやれないものの
その主張は「よくぞ言ってくれた!」と
こちらの気持ちを代弁してくれるようで心地よいものでした。
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