藤谷陽子先生の作品のひそひそ-silent voice-。
無気力に学生生活を送っていた高校生・光路は
ある日、無機物や動物などあらゆるものの声を
聞くことのできる少年・大地と出会います。
実はその力は光路も幼い頃持っていた能力で・・・。
大地を通して少しずつ光路は
過去に向き合っていくことに・・・。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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ひそひそ-silent voice-のあらすじは?
悪友と毎日をただなんとなく自堕落に過ごしている高校生の光路。
彼はある日大きな木の下でたくさんの動物に
囲まれて寝ている一人の少年と出会います。
「あんまりボールにツメたてないで」
足元に転がってきたボールを投げ返しながら言ったその言葉は
まるでボールの気持ちを代弁しているかのようでした。
友達とバカやって、女の子を追いかけて
ちょっと勉強して、楽しくやる・・・。
そんな風に考えながら生きてきた光路でしたが
どうしても出会った少年のことが忘れられず
後日、再び彼の元へ足を運んでしまいます。
そうしてもう一度少年と会ったとき
光路の疑念は確信へと変わっていきます。
この子は幼い頃の自分と同じ力を持っている・・・。
ひそひそ-silentvoice-
人はもちろん動物や無機物などあらゆる物の声が
触っただけで聞こえてしまう能力を。
幼い頃、その能力が原因で両親から
拒絶されたらしい過去を持つ光路。
きっとこの子に関わると嫌なことばかり
思い出すとわかっていながらも昔の自分とよく似た
少年のことを放っておくことができません。
助けてくれたお礼にと大地の家に招かれた光路。
自分と全く同じ家族構成、同じ能力・・・。
トラウマがよみがえりますが
そこにあったのは想像していたものとは
正反対の暖かくて優しい家庭でした。
大変だけれど難しいけれど
大地に間違いなく気持ちが届くことが嬉しい・・・
そう告げる大地の母親・千種の言葉を受け
光路は自分とそして大地と
まっすぐ向き合っていくことを決めるのでした。
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ひそひそ-silent voice-のネタバレとその後の展開は?
難しい能力を抱えながらも天真爛漫に生き
そして全身で自分のことが好きだと懐いてくれる大地。
同じ能力、同じ辛さがわかるもの同士。
二人は年の差など関係ないというように
どんどん仲良くなっていきます。
しかし光路は本当に仲間だと思う大地や
理解者である千種と出会ったことでいままでの薄い人間関係を
どこか馬鹿らしいと思うようになってしまいます。
徐々に開いていく今までつるんでいた友人たちとの距離・・・
そんなある日、光路の身に異変が訪れます。
過去に持っていて今は全く使えなくなっていた能力・・・
大地とまったく同じその力が光路にも戻ってきていたのです。
ひそひそ-silentvoice-
数年ぶりに能力が戻ってしまったことで
トラウマがよみがえり不安定な状態になる光路。
大地にも千種にもそれを
打ち明けることができず光路は悩みます。
しかし大地のまっすぐな気持ちそして悪友たちの理解を経て
光路は力があってもなくても同じなのかもしれない
昔の自分はいてもよかったのかもしれないと思えるように。
自分と大地の能力を使い学校で起こった
とある事件を解決したことで二人の絆と能力への理解は
ますます深まっていきます。
しかし多くの人間には口外していないはずの
大地と光路の能力を知っているそぶりを見せる
謎の人物がある日、現れます。
ようやく光路が受け入れ始めた力。
そのことを知る男の目的とはいったいなんなのでしょうか・・・。
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ひそひそ-silent voice-の感想は?
高校生の光路と小学生の大地の二人が
メインとなって展開される
日常ファンタジー系のお話です。
ふれたもののあらゆる声を聞いてしまう能力を
持っていた光路と現在進行形で持っている大地。
二人の出会いから光路に能力が戻り
戸惑いながらもそれを受け入れていく過程が
優しく描かれています。
最初は光路が過去に色々あったせいでスレていて
ちょっとめんどくさいなぁっていう印象だったんですが
徐々にそんな思いもなくなっていきました。
ひそひそ-silentvoice-
光路の過去に関してはやや切なく暗い描写がちらつきますが
高校生の時間軸では大地がひたすらにかわいく
周りの人間もみんな優しくてほっこりさせられます。
色々と葛藤やトラウマを抱えながらも
大地たちとの触れ合いを通して
徐々に光路も前へと進んでいきます。
あくまで能力を持つのは大地で光路は過去の話・・・
として進んでいくのかと思いきや一巻の中盤で能力が戻り
そこからは終盤までずっと能力がある形になります。
なので光路と大地のダブル主人公みたいな感じですね。
全6巻で綺麗にまとまったストーリーとなっていて
優しい気持ちになりたいときにおすすめの作品です。
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