斉藤倫先生の作品の路地裏しっぽ診療所。
19歳の大学生雨野なずなは可愛い物が大好き。
動物のキャラクターやキーホルダーは大好きですが
実際の動物はちょっと苦手。
そんなある日、自転車で走っている所に飛び出してきた
毛むくじゃらの物体を轢いてしまって――?!
苦手なワンちゃんだけれど助けなきゃ・・・
ナズナが飛び込んだ動物病院で出会った相手とは?
人生がちょっとだけ変わる素敵なストーリー。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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路地裏しっぽ診療所のあらすじは?
19歳のなずなは動物が苦手・・・
それは昔、大きな犬に襲われた経験があるから。
大きな犬に押し倒された経験があるなずなは
動物を見ている分には可愛いと思えるし
動物をモチーフにしたキャラクターは可愛いと思えるのですが
どうしても実際の動物には苦手意識が強い・・・。
そんな彼女はある帰り道に道蔭から飛び出してきた
毛むくじゃらの物体を自転車で引いてしまいました。
道端でうずくまってしまったその毛むくじゃらの物体は
よくよく見たら犬でした。
痛そうにしているその犬を放っておくことが出来なくて
なずなは犬を抱き上げて動物病院に駆け込みます。
しかしそこでは犬の面倒を見てくれる人がいないのであれば
診察を断ると冷たい対応をされてしまいます。
目の前で苦しんでいる犬を放っておくことが出来ず
なずなは飼い主をきっと見つけ出すことを決意して
その犬の治療をお願いしたのです。
路地裏しっぽ診療所
その動物病院で分かったことはなぜかなずなが
動物に好かれる体質の持ち主であるということ。
手術を怖がっていたそのワンちゃんもなずなが近くにいて
体を触っていることで安心して手術に臨むことができます。
以前動物に襲われた経験があるなずなでしたが
もしかしたら動物に好かれすぎるその不思議な体質が
引き寄せた事故だったのかもしれないのです。
動物病院で様々な動物に触れあう中で
いつの間にか動物が平気になっていくなずな。
そんな中、自転車で引いてしまった犬の飼い主が見つかるのですが
しかしそこで予想外の出来事が起こるのでした。
なずなと動物たちの日常は今始まったばかり――。
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路地裏しっぽ診療所のネタバレとその後の展開は?
なずなが助けた犬の飼い主をようやく見つけることができましたが
その家の庭にはボロボロになった犬小屋と犬の首輪が置いてありました。
そしてその家には既に新しいワンちゃんが・・・。
なずなが助けた犬が交通事故にあい
何とか助かった話を飼い主に伝えてもその飼い主からは
どうせなら助からなくても良かったと
信じられない返事が返ってくるのです。
あまりのことに目の前が真っ暗になるなずなを
助けてくれたのは動物病院の院長・二丸先生でした。
なずなの家では犬を飼うことが出来ないので
ペットを飼うことができるアパートに引っ越すだけの資金をためる間
その犬を院長の自宅で預かってもらえることになります。
路地裏しっぽ診療所
「未来」と新しい名前を貰ったその犬は
綺麗にカットすることで見違えるような姿になり
前の飼い主との間で育むことが出来なかった愛情を
なずなとの間で育みながらすくすくと大きくなっていく。
いつの間にか未来が生活の張り合いになっていたなずなは
未来のことそして動物のことをもっと知りたいと思うように。
未来との生活のためにお金を貯めようとしていたところに
動物に異様に好かれる体質をかわれて
なずなは動物病院のスタッフとして働くこととなります。
身近に動物に触れる環境で動物について学びながら
なずなが見たものは動物病院の過酷な現状。
そんな中、自分が出来ることは何だろう・・・。
働きながら自分を見つめる中で
今、なずなの成長が始まっていく――。
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路地裏しっぽ診療所の感想は?
可愛らしい絵で描かれたお話の中に
垣間見る動物病院の過酷な現状。
ペットブームが巻き起こっている中で必ずしも全ての動物が
理解ある家庭に引き取られる分けではありません。
人間のエゴで辛い生活を強いられている動物もいれば
愛情をたっぷり受ける中で幸せに育って行く動物もいる。
路地裏しっぽ診療所
そんな中で忘れてはいけないことは
人間が動物をコントロールするのではなく
お互いがお互いを大切にすることなんじゃないかと
改めて気が付かされる一作でした。
あまり知られていない動物ボランティアに関する話や
ペットの病気の話、そして心無い飼い主の現状等
私たちが普段見ることのない世界を
ありありと描き出してくれるこの作品は
動物に興味がない人でも一読の価値があると思いました。
そんな過酷な状況を愛らしい主人公が
ひたむきに生きる姿で描いているため
大変読みやすい一冊です。
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