美醜島～ブス姉の逆襲～のネタバレと感想！恨みを晴らすことを誓った華族令嬢の復讐劇

月森雅子先生の作品の美醜島～ブス姉の逆襲～。

 

昭和初期、華族同士の政略結婚に憂う美しい花嫁令嬢に
突然突き付けられた無人島サバイバル生活！

 

救助も望めない中、かつての使用人たちは令嬢に欲望をぶつけ
令嬢の腹違いで醜女の姉は令嬢への復讐をたくらみ始めます！

 

不運が不運を呼び、恨みが恨みを呼ぶ泥沼劇場です！

 

 

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美醜島～ブス姉の逆襲～のあらすじは？

 

昭和初期――。

 

九条伯爵家の令嬢・涼子は
望まぬ相手との結婚を前に憂いを深めておりました。

 

名家との縁談に両親は大層乗り気。

 

涼子の思いを知ってか知らずか最後の家族旅行を豪税にと
客船を借り切って九条家所有の島に行くと言い出したのです。

 

同行者は両親と涼子に加え放蕩息子の兄と
家令・澤井を含むたくさんの使用人。

 

その中に涼子が「お姉様」と呼ぶ女・ミツ子がいました。

 

実はミツ子は涼子の父が使用人に
戯れに手を出してできた子どもで
それを妬む涼子の母により
女中として九条家で育った女なのです。

 

涼子の同情の言葉にもここに置いてもらってるだけで十分と
しおらしいことをいうミツ子。

 

ですが内心は同じ立場のはずなのに天と地ほど違う境遇を前に
涼子に激しい妬みの心をもっていました。

 

容姿にも境遇にも恵まれた涼子・・・
一方、父親譲りのいちご鼻の醜い顔で
使用人として蔑まれていて・・・。

 

涼子の好きでもない人と結婚しなくていい
お姉様がうらやましいという心からの言葉も
妬みの炎に油を注ぐだけでした。

 

下男の秋山にブスだが名器と言われ
肉体だけの関係を持つミツ子は
快感に溺れながらも頭を巡るのは憎々しい妹のこと。

 

「不幸のどん底に突き落としてやりたい・・・！！」

 

美醜島～ブス姉の逆襲～

 

天候に陰りが見え始め船が荒れることが予想されました。

 

それでも目的地にはどうしても行かねばならない・・・
なぜならその島には
先代からの隠し財産が眠っているのですから。

 

知っているのは涼子の父と家令の澤井のみ。

 

それがこの先大きな禍になって来るのは
今はまだ誰も知りません。

 

夜になるとたちまち海は荒れ
突然の稲光と同時にあっという間に傾いた客船！

 

乗客は全員海に投げ出され
塩水を飲む苦しさに気を失った涼子が
再び目を覚ましたのは波打ち際でした。

 

生き残ったのは涼子以外に家令の澤井と
ミツ子をはじめとするわずかな使用人のみ。

 

漂着先は目的の九条家の島でしたが
宿泊予定の邸宅は嵐で大きく壊れている上
救助も見込めないことがわかります。

 

こんな環境に突然置かれた使用人たちは
もう主従関係なんか関係ないと
涼子を見下してみるようになります。

 

残っていた上等な着物に安直に着替えて出てきた
涼子にミツ子は大笑いします。

 

「あんたバカじゃないの？！お気楽なお嬢様らしいわね！」

 

使用人たちが突然態度を変えたことに涼子は驚き怯えますが
それは涼子にとってほんの序曲だったのです。

 

ミツ子にそそのかされた使用人たちは
涼子の身ぐるみを剥がして涼子の貞操を奪います！

 

恐怖に固まりなす術もなく処女を奪われ
心で助けを呼ぶしかない涼子の目線の先・・・。

 

そこにはその光景を傍観していた家令
澤井がいたのです・・・。

 

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美醜島～ブス姉の逆襲～のネタバレとその後の展開は？

 

少年のときより九条家に仕える家令・澤井は
涼子の幼馴染のような存在。

 

なのに強姦される涼子を前に
助けの手を差し伸べてはくれませんでした。

 

男たちが立ち去った後
今さらのように介抱にやってくる澤井に
涼子は怒りと悔しさの言葉を投げつけます。

 

「どうして助けてくれなかったの・・・！」

 

澤井には澤井の考えがあり3対1では分が悪く
涼子が余計にひどい目にあうと思ったとのこと。

 

涼子の処女性よりも生き延びることが優先・・・
そう冷静に言い放った上
涼子にとって耐えがたい提案をしてきたのです。

 

身分から解き放たれ狂犬化した
使用人たちを収めるため彼らの慰み役・・・
娼婦役を引き受けて欲しい。

 

こんな侮蔑の言葉ない・・・！

 

澤井を下がらせ身が穢れたことに泣き崩れる涼子・・・
そこに別の使用人でテツという男が
食事をもってやってきました。

 

先ほどの惨状を止められなくてすみませんと涙を流すテツ。

 

翌日も汚れた涼子の服を洗って持って着てくれたり
山菜取りを教えてくれたりと
涼子を安心させる存在となっていきます。

 

そんな涼子の前にミツ子がやってきます
昨日、強姦されたときに奪われた着物を着て――・・・。

 

美醜島～ブス姉の逆襲～

 

昨日の強姦の主犯が自分だったこと
そして自分の生い立ちが悲惨であったことを語り
その恨みの矛先を涼子と
着物の持ち主である涼子の母親に向けます。

 

服を脱ぎ捨て足蹴にした上に
その上で気持ちよさげに放尿・・・！

 

言葉もなくミツ子の深い恨みを
今さらながら知った涼子でした。

 

その光景を見ていた澤井。

 

彼が最も困るのは男たちが涼子の体に飽きて
暴力と殺し合いが始まること。

 

そして亡き九条家当主の隠し財産を
他の者に先に見つけられること。

 

状況を懸念する澤井に呼び出されたミツ子は
一方で澤井を味方に取り込んで
涼子を一層苦しめることを考えます。

 

そして名器と呼ばれる自身の体で
澤井を篭絡しようとしますが返り討ち・・・
澤井の手練でかつてないほどの快感に
あられもなく感じ戸惑います。

 

「私とあなたは同じように醜い。
でも、私の腕の中で喘ぐあなたはかわいかったですよ？」

 

ミツ子の心臓がときめきに踊っていたとき
密かに覗いていた涼子は胸に鈍い痛みを覚えていました。

 

ところが、その痛みの正体を突き止める暇もなく
屋敷で待ち構えていた
狂犬化した使用人たちに襲われそうに。

 

それに割って入ったのはテツ・・・！

 

ですが、ガラス破片で喉を掻っ切られ
飛び散る飛沫に涼子の悲鳴！

 

テツの遺体の横で男たちの欲望を受け入れる涼子は
心の中で誓います。

 

「許さない・・・この男たちもお姉様も。許さない！」

 

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美醜島～ブス姉の逆襲～の感想は？

 

無人島など・・・
原始的な環境で極限の状態に置かれた場合
人間の本性が露呈するなどとよく言いますよね？

 

本作はまさにその状態です！

 

華族の使用人として働いてきた男たちがはっちゃけちゃって
抑えてた欲望をかつての主人にぶつける・・・。

 

幼い頃より自分というものを持つことを許されなかった男が
期に乗じて成り上がろうと画策する・・・。

 

不幸な境遇の醜女がこれ幸いにと復讐を始めちゃう・・・。

 

美醜島～ブス姉の逆襲～

 

唯一変わらないのはお嬢様・涼子なんですが
ミツ子を始めとする使用人に
馬鹿にされるのもわかるような気がします。

 

こんな極限状況でも食事の支度なんて考えようともしないし
服が汚れてるからって自分だけ動きにくい和服に着替える。

 

ひどい境遇の姉に対して自分は不幸だと堂々と嘆く・・・。

 

まあ、この空気の読めなさったら
ちょっとビックリですよね。(笑)

 

まだまだ序盤の展開の本作。

 

まだ明らかになっていない澤井の心中
恨みを晴らすことを誓ったお嬢さま・涼子の復讐劇。

 

そして澤井にまんまと取り込まれかけている
ミツ子の今後・・・気になる事満載です！

 

内容はアレですが絵がとても綺麗で
どんな方にも気持ちよく読めますよ？

 

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