いしいさや先生の作品の
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話。
神様を信じて聖書の言葉に従い生活する母親。
その教えを幼いころから教え込まれる
小学生のいしいさやは日々の中で息苦しさを覚えます。
母親の教えの中で生きながら徐々にその教えに
違和感を感じるようになったさやは
ついに宗教から抜け出すことを決めるのですが――?
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よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話のあらすじは?
小学生のいしいさやはいつも地味な服装をしていました。
そんなある日、お友達から家に誘われたさやは
恐る恐る母親に許可を求めます。
てっきりダメだろうと思っていたさやでしたが
予想に反して母親から快く承諾されます。
お友達の家では振舞われたコーラや
漫画を読むという初めての体験があり
さやは楽しく過ごしました。
そしてさやが着たことのない
可愛い洋服をプレゼントされ
また遊びに来ることを約束します。
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話
ところが帰ってきたさやに母親はこう聞いてきたのです。
「世の子と遊んで楽しいわけないよね」
その言葉に楽しかったという言葉を
飲み込んでしまったさやですが
母親は満足そうに微笑みました。
しかし、さやがもらった洋服を着ているのを見た母親は豹変。
そして宗教の教えに反するともらった服は
捨てられることになってしまったのです。
母親が信じている宗教では
神様を信じていれば世界が滅んでも“地上の楽園”で
永遠に楽しく暮らせると教えています。
そして信者ではない子は“世の子”
信者のことは“兄弟・姉妹”と呼び区別します。
そして集会に参加するために
聖書の予習をすることが日課になっていました。
そして土曜日になると母親と共に“奉仕”に出掛けるのです。
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よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話のネタバレとその後の展開は?
“奉仕”は家々を回ってする布教活動のことです。
母親に付いて一緒に家を回るさやですが
同級生の家を回るときは
留守であって欲しいと願ってしまいます。
母親が信じている宗教では動物は聖書に記載がないため
復活と永遠の命は約束されていないのだそう。
そして誕生日のお祝いをしてはいけないという
決まりがありました。
それは家であろうが親戚の家であろうが
学校であろうが関係ありません。
そしてそれはキリストの誕生を祝う
クリスマスも同様だったのです。
しかしさやが小学校2年生のときのこと。
朝、目を覚ますと枕元にプレゼントが置かれていました。
添えられている手紙には“サンタ”と名前がありましたが
さやはそれが父親の字であることにすぐ気が付きました。
父親にサンタさんからもらったと報告していると
すぐさま母親がそれはお父さんがくれたんだと訂正。
母親が信じている神様を信じていない父親は
悲しかったのだろうとさやは思います。
しかしその後、母親も悪いと思ったのか
お父さんに感謝するパーティーをしようと
ケーキを焼いたのでした。
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話
母親の信じている宗教では子どもは全てにおいて
親に従順であることが義務付けられていました。
ゆえに少しでも反抗するようなことがあれば
すぐにお尻を鞭で打たれます。
そしてそれは年齢など関係なく
まだ幼い子どもであっても同様に鞭で打たれるのです。
子どもがどんなに泣き叫ぼうと親たちはそれが
子どもたちのためだと信じて疑うことはないのです。
学校行事においても宗教の教えが優先されるため
体育祭の応援合戦や校歌や国家を歌うこと
誕生日会や七夕祭り、クリスマス会や投票なども
参加してはいけないことになっています。
その場合、事前に担任教師に聖書の言葉を示し
できない旨を説明しなければなりません。
そして学校の給食も
血を避けねばならないという理由から
食べてはならないものもありました。
そして恋愛はおろかクラスの子とも
仲良くしてはいけないのです。
そのためさやは人と関わることをやめ友達を作ることもやめ
目立たないように生きることにします。
すると精神的に辛かったようで
時々学校に行けなくなってしまったのです。
そんなさやに母親は少しくらい休憩しても大丈夫
もう少しの辛抱だと励まします。
しかしそんな母親の言葉にさやは
自分の未来を暗く感じてしまうのでした――。
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よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話の感想は?
宗教と言うのは様々な種類がありますね。
私自身は特に信仰する宗教と言うのはないのですが
家は仏教で通っていた学校は
カトリックとプロテスタントだったので
なんとなく教えの違いなどを学んだ形になりました。
本作に出てくる聖書はキリスト教で扱われているものと
内容はあまり変わらないのかもしれません。
ただ、ここで宗教に違いが出てくるのは
解釈の違いなのだと私は思います。
どう解釈しどう考えそれを実行するかは
宗教の自由だと思います。
けれどその宗教に生まれたから
それに属さなければならないというのは
自由ではないですよね。
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話
ただ幼いころから教え込まれていれば
それが当たり前になってしまうので
結局は親と同じ宗教になるのかもしれませんが。
作者のいしいさや先生はそこで違和感を覚え
別の道を選択されています。
親に歯向かうわけではありませんが
自分は違う考えなのだと
はっきり言うには勇気がいったでしょう。
本作は宗教の信仰心が強い親の元で
違う思いを抱きもがいている子どもさんに
勇気を与えることの
できるものではないかと感じました。
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