宮尾行巳先生の作品の五佰年BOX。
潔癖症の男子・遠野叶多が幼馴染の生家の土蔵で見つけた
1つの奇妙な箱庭・・・。
中には小さな日本中世の時代が息づき
小さき人々が息づく世界が広がっていた。
でもそれは時を繋ぎ、時を紡ぐ
自分の居る時代に影響を与えてしまう禁忌の代物だった。
箱庭に干渉してしまい歴史を変えてしまい
幼い頃から想いを寄せていた和泉真奈を消滅させてしまった彼は
再び彼女を取り戻すために彼女のいない世界を奔走していく。
はたして彼は元の時代へと戻すことができるのか?
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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五佰年BOXのあらすじは?
事の始まりは遠野叶多が年上の幼馴染の女性
和泉真奈の自宅にある古くなった土蔵の
掃除を手伝っていたことから始まりました・・・。
潔癖症の気がある彼は
埃まみれの土蔵の掃除に辟易しながらも
真奈のためにと掃除を頑張っていましたが
彼女には既に将来を誓った相手がいました。
山崎晴市とみすぼらしい雰囲気のある
不潔な雰囲気のある男性に
彼は素直に喜ぶことができません。
何故なら彼は真奈に想いを寄せていたのです。
でも自分の想いを告げることができないまま12年を過ごしてしまい
見ているだけでいた結果ゆえに
彼女は他の男性と結ばれてしまったのです。
失恋の痛手にうなだれた瞬間、荷崩れが起きてしまい
叶多は箱の山に押し潰されてしまいます。
踏んだり蹴ったりとすっかりと打ちのめされてしまう叶多。
でもそのときどこからともなく変な物音が聞こえてきます。
耳を澄ませて周りを見回してみるも何もなく
人の話し声らしき物音は地面から聴こえていました。
好奇心に駆られその物音の響く地面を掘ってみると
そこには1つの箱が埋められていました。
五佰年BOX
年代物の古い木箱。
それが音の元であり中に何が入っているのかと
彼は開けてしまいます。
するとそこには・・・ミニチュアがあったのです。
時代劇のセットの様な精巧に作り込まれたミニチュアかと思いきや
そこには人々が息づき日常を生活する中世日本の姿があったのです。
狐に包まれた様な気分でその動くミニチュアに手を入れてみると
叶多はうっかりと建物の1つを壊してしまいます。
その瞬間、土蔵が激しく揺れ彼は慌てて外へと避難しますが
外は何事もなく土蔵を見てみると
1つだった筈の土蔵が2つになっていたのです。
叶多は首をかしげながら茫然としていましたが
真奈の父親であるおじさんは
土蔵が2つになったことに対して気にした様子もなく
彼の掃除の苦労をねぎらってくれました。
自分の気のせいかと奇妙な空気に流されてしまう叶多。
そして気に入ったモノを持っていっても良いと
奇妙な箱庭を貰い受けてしまいます。
それが後に大きな事件となり彼を翻弄させてしまう
代物だということに気づいてはなかったのです・・・。
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五佰年BOXのネタバレとその後の展開は?
叶多が手に入れた箱庭は中世の日本に繋がる代物であり
それに干渉してしまえば彼の時代に影響し
身近なモノが変化してしまう
タイムパラドックスを引き起こしてしまう代物だったのです。
そうとは知らずにそれを宿舎へと持ち帰ってしまった彼は
箱庭の中身が変わっていることに気づきます。
その箱庭は別の場所で開けばその場所の過去が映り
位置を変えるだけで過去の景色が変わる代物でもあったのです。
昔の日本の世界が広がり農作業をし
日々を生きていく人々を見る事に夢中になっていく叶多は
箱庭の中の観察をする様になります。
また箱庭は干渉が可能であり
野犬に襲われている子どもがいれば
小さな犬をデコピンで御追っ払い
また畑を開墾しようとしている人の手助けをし
急な雨に降られてしまった少女を助けるなど
彼は箱庭に干渉していきました。
人助けをしまるで神様の様な気分で
箱庭に夢中になる彼ですが
ある日、真奈から電話が掛かってきます。
彼女からの電話は婚約者のことを
祝福してほしいとする切ないお願いでした。
叶多は真奈のことが好きでしたが
自分の想いを伝えられないままに12年間を過ごし
彼女が別の男性のモノになることを
受け入れられずにいました。
家族の様に弟の様に思われていたことに感情を乱してしまい
彼は一方的に電話を切ってしまいます。
苛立つ気持ちの中で寮へと戻り寝室へと入ると
箱庭が何やら騒がしくなっていました。
開けてみると箱庭の中では
戦々恐々としたことが起きていたのです。
五佰年BOX
市場に夜盗が押し入り町の人々を殺害し
略奪を行っていたのです。
逃げ惑う人々や夜盗に惨殺されてしまう人々と
叶多は戦慄してしまいます。
そんな中で彼が何気に気に掛けていた少女が
夜盗の1人に襲われようとしていました。
慌てて助けようと彼はその夜盗を手で払いのけてしまいます。
見えざる力で吹き飛ばされてしまった夜盗は
そのまま死んでしまい少女は助かてしまいますが
叶多は人を殺してしまったと恐怖に震えてしまいます。
この箱庭をもうこれ以上持っていられないと
彼は真奈の実家へと向かいます。
夜中に訊ねて来た彼を迎え入れるおじさんに
慌てて箱庭を返し真奈を交えて事情を説明しようとしますが
奇妙な顔をしたおじさんに訊ねられてしまいます。
真奈?誰それ?と訊ねられて彼は硬直してしまいます。
真奈の部屋を開けてみればそこはただの物置と化し
彼女がいない代わりに真樹と言う見知らない人物がいた和泉家。
携帯の着信暦にも真奈の番号はなくなり
彼女が最初からいなかったと
彼女の存在がなくなっていました・・・。
彼はあの箱庭が原因だと察し真奈を助けるために
彼は箱庭を調べていきます。
明治に創られたと思しき情報を掴むも
この箱庭がどんなものかを知ることができず
唯一解ったことはこの箱庭に干渉すれば
彼のいる時代に何らかの影響が現れるのだと発見。
また彼が助けた少女が真奈に関係していると
歴史の変化の法則を発見するも
彼女を助ける糸口がつかめないまま・・・。
また真奈の代わりに現れた真樹が
失業者からニートになっていた世界へと変わり
彼は困惑しながらも箱庭の干渉を続けていくことに。
その中で彼は真奈の婚約者だった
山崎晴市と知り合うことになります。
彼と共に歴史の修正へと箱庭を調べていく叶多は
無事に真奈をこの世界に取り戻すことができるのでしょうか?
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五佰年BOXの感想は?
「五佰年BOX」はタイムトラベルを題材にした
ミステリーと時代物が交わった作品です。
土蔵の掃除で偶然に見つけてしまった箱庭で
過去の歴史に関わってしまい
幼馴染の真奈を失ってしまった主人公の叶多。
彼女をなんとか自分のいる歴史へと戻そうと奮闘すると
タイムトラベルの設定を活かし物語をより面白く演出しています。
五佰年BOX
過去の人間を助けてしまうことで
自分のいる時代が大きく変わってしまうと
タイムパラドックスやバタフライ効果などの要素が盛り込まれ
箱庭の狭い世界で起る事件が自分の運命を
大きく変えてしまうと叶多を悩ましていきます。
細かなタイムトラベルの時間の設定が破綻なくに描かれ
時間に振り回される叶多の苦悩や彼に助けられ
見えざる力を神の御業として受け止めてしまう箱庭の少女と
物語がそれぞれに交差していく部分なども
ドラマ性のある内容になっています。
時代を越えて重なっていくもしかしたらあり得たかもしれない
パラドックスの世界が生み出したパラレルワールドを
巡り行く叶多がどんな結末を迎えるのかと
目の離せない内容なっています。
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