つくみず先生の作品の少女終末旅行。
文明が崩壊し人間はおろか
生き物さえいなくなったであろう終末世界。
そこへと愛車である“ケッテンクラート”に乗り込み
そびえる廃墟を彷徨いながら
毎日あてどもない旅を続けるチトとユーリ。
この物語は2人の少女が誰も居ない終末世界を旅する。
そんなほのぼのとした日常を描きながらも
不思議なファンタジーをまとったデストピア・ストーリー。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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少女終末旅行のあらすじ!廃墟の街と二人の少女
――文明が崩壊した終末世界。
どうして人が滅び生き物が居なくなったのかさえ解りません。
繁栄と栄華を極めた人類の文明が
終わりを告げてから長い年月が過ぎ去りました。
高いビルが並び立つ街は
複雑な迷路のような乱雑さで廃墟となり
メンテナンスを施す者がいなくなった機械らは
少しづつ活動を停止させるのです。
そんな滅び往く世界の中を
半装軌車ケッテンクラートに乗車する2人の少女。
少女終末旅行
冷静でしっかり者なチト。
食べることが好きで読み書きが苦手なのんびり屋のユーリ。
彼女たちは生き物が死に絶えたであろうこの世界を
食料を求めながらなあてどのない旅を続けるのでした。
旅の先々でさまざまな文明の痕跡や使う者がいなくなった機械
そして人類が残した足跡も辿るSF旅行記。
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少女終末旅行のネタバレ!終末世界で彼女たちが見たもの
誰も居ない場所で少女2人は
使う者も居なくなった様々な銃器を試し撃ちします。
あちらこちらに散らばり落ちていたのは
機関銃、砲弾、戦車などの武器ばかり。
向こう側には大きな輸送機も有りました。
昔の人も食糧不足であったはずなのに
武器を作っていた事実に少女らは疑問を持ちます。
どうして食料がないのに食料を作らず
わざわざ武器を作って殺し合う戦争をするのか。
そんな疑問を彼女たちは相手と自分の利害が一致しなかったり
たとえば3人いるのに食料が2人分しかないみたいなときと
自らに置き換え納得するのです。
例えば互いに見付けた食料を分け合うとき
余った一つの食料を奪い合う構図を
物騒でわかりやすく教えてくれます。
少女終末旅行
またチンアナゴのような少しトボケた石像が並ぶ場所で
2人は夜に光る不思議な建物を見付けます。
そこは400年前に建てられた3人の神を祀る寺院であり
外で見た石像がたくさん並んでいました。
寺院内は極楽浄土を模していたのですが
そこにある植物や池の魚も神でさえ全てが作り物
(=にせもの)でありことにガッカリするユーリ。
さらにわからないでいる死後の世界より
暗闇の中でチトを見付けたときのほうが
石造の光や神様よりも安心したと語るのです。
他にもイモの粉や砂糖などがある工場で
2人は見よう見真似なパンを作り食べると
甘い食べ物の幸せを噛み締めたりなどもします。
ところで作中ではチトとユーリ以外の人間も
ごく僅かですが登場します。
カナザワは終末世界の地図を
作り上げることを生きがいとしている青年で
イシイは過去の記録を頼りに
飛行機を作ろうとする女性です。
彼らは全てが失われた世界にありながらも
自身の望む道を歩むのでした。
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少女終末旅行の感想!淡々とした語りと物語と
本作『少女終末旅行』に登場するチトとユーリ。
2人の少女は食料を求めるために廃墟の中を
ケッテンクラートに乗り込みあてどのない旅を続けています。
そこには世界を救うためや人類の過ちを正すといった
正義や秩序などは存在せずただ2人の少女が
まるで“週末ぶらりと旅行”へ出かけるように
終末世界の旅を続けるのです。
しかしそこには私たちの日常とはかけ離れた
虚無世界での不思議でおかしな出来事が起こります。
それは過去のテクノロジーであったり
人々の信仰の注ぎ先
さらには“終末”を迎える要因となった何か。
少女終末旅行
こうした謎への完全な解明や解決はなされていませんが
それゆえ読み手が様々な推測や想像を膨らませれるのも
本作における魅力の1つかもしれません。
さらには殺伐とした世界感であるのに
何故か不思議とほのぼのとした雰囲気さえ醸しだす
不思議さも持ち合わせているのです。
皆さんもこの『少女終末旅行』を読んで
チノとユーリと共に“終末”世界を
“週末”の旅行気分で覗いてみませんか。
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