ひかわきょうこ先生の作品のお伽もよう綾にしき。
むかしむかしのお話です。
もののけを引き寄せてしまう不思議な力のあるすずと
ととさま・新九郎が織り成すハートフル冒険ファンタジー。
心にじんわり染込んでくる素敵な恋絵巻です。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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お伽もよう綾にしきのあらすじは?
幼い頃に身寄りがなくその身にもののけを引き寄せてしまう
不思議な力をもっている少女・すずは
とある庵に住む昭善尼様に引き取られ過ごしていました。
昭善尼様を尋ね清谷領主・盛兼に仕える惣衛門がやってきます。
彼に仕官したがっている新九郎にもののけつきの娘
すずを救うことを試練として与えるために。
新九郎も同じく不思議な力を持っていて
惣衛門の古い友人からの頼みで彼を引き取ることに。
成りはでかくても未だ18の少年でした。
お伽もよう綾にしき
彼の最初のお勤めが子どものお守りとは
少々本人も不満げではあるものの
それも仕官になるためであればやるしかない。
当のすずは男の子たちにからかわれ虐められていました。
うっかりもののけが出る森へ入り込んでしまい
出られなくなってしまいます。
すずは不安になりついついもののけを呼び出してしまい
それでまた男の子たちに虐められていると
新九郎が迎えに来てくれて・・・。
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お伽もよう綾にしきのネタバレとその後の展開は?
無意識ながらもののけを呼び出してしまう能力のお陰で
身寄りのないすずは小さい頃から
不遇な目に合いながらも健気に生きてきました。
昭善尼様に引き取られた後も不自由はないものの
もののけつきと他の子どもたちに虐められたり
気味悪がられたりしながらも
心の優しい女の子に育っています。
すずは母親は居ましたが父親の存在を知りません。
だから父親、ととさまという存在は大きく強く
時に優しく頼もしいものと聞き
もののけの森の中で不安になってしまった
すずの前に新九郎が現れ自分を助けてくれたことで
彼をととさまだと思い込んでしまいます。
このとき新九郎18歳、すず7歳。
そしてすずの秘めた能力に気づき
その能力をコントロールできていないすずに
新九郎は護身術等を授けていきます。
ですがもののけ騒動の張本人で宿敵である
妖術師・大木現八郎との闘いで
新九郎は帰らぬ人になってしまいます。
それから10年の歳月が流れすずは新九郎の形見の
笛を大事に持ち続けていました。
お伽もよう綾にしき
ある日、那王寺の妙円様へお使いを頼まれ
出かけることになります。
その頃、守護代を努める百原家当首・勝盛が急逝し
嫡男・清丸はまだ幼き6歳。
そこで惣衛門が仕える清谷領主・盛兼が後継人になるものの
亡き勝盛には弟の勝貞がいて
どうやら跡目争いの火種がくすぶっています。
元々、人望のなかった勝貞の近辺で
倒されたはずの妖術師・大木現八郎の姿を見た者がいて
なにやら不穏な動きがあるようです。
お使いに出たすずは森のただならぬ妖気を感じながら
最近は護身法が以前ほど効かなくなっていたことにより
足元をもののけにまとわりつかれ
崖から落ちてしまいました。
足首を痛め一人では登ることもできずにいたときに
声をききつけてとある一行に助けてもらうことができました。
偶然にも行き先が同じだったので
一緒に連れて行ってもらうことになりますが
そこへ禍々しい妖気が満ち溢れ
おどろおどろしいバケモノが出てきます!
一行には頼みの護符もなくすずが見よう見まねの護身法で
なんとか一行を守ろうとしますが
足を痛めたことにより集中が欠け襲われそうになり
咄嗟にもののけを呼び出し一瞬は助かったものの
バケモノはすずに襲いかかろうとしています。
無我夢中でととさまに助けを願った瞬間
新九郎の形見の笛から現れたもののけが
いとも簡単にバケモノを退治し救われました。
そのもののけは自分のことを京のお公家様みたいに
『まろ』だの『おじゃる』と言い
ととさま・新九郎にそっくりでした。
すすが思わずととさまと側に寄ろうとしましたが
自分の名前すら解らないもののけは
すぅっと消えてしまいました。
一行共々、事なきを得ましたが
そこの奥方が新九郎のことを知っていました。
そしてバケモノが襲ってきた狙いは清丸という子ども。
この一行は百原家のご一行で清丸を敵から守るため
聖域である那王寺へ向かう途中でした。
そしてそのバケモノを差し向けた張本人は
妖術師の大木現八郎で
どうやら勝貞とも関係がありそうです。
物語は幼いすずと新九郎の話だったり現在のすずの話だったりと
過去と現在を織り交ぜながら紡がれています。
新九郎はすずと出会って1年半後に
現八郎と一騎打ちで消息が絶たれ生死は不明。
笛から出てきたお公家様は後にすずに『おじゃる様』と
そう名付けられたことで主従関係になり
これから起きるであろう問題と
様々な妖しやもののけと対決していくことになる
すずの頼もしい用心棒になってくれます。
今後の楽しみはおじゃる様が何故、新九郎と瓜二つなのか
おじゃる様の本当の正体はなんなのか?
そして新九郎の安否とすずと再会があるのか
とても気になるところですね。
時代設定は室町中期とのこと。
すずとおじゃる様、可愛い子狐のもののけ五郎太の
ファンタジー絵巻はいかに?!
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お伽もよう綾にしきの感想は?
プロデビューされる前からファンでもあるひかわきょうこ先生の
『彼方から』に続く時代劇絵巻が始まってもう12年が経っていますが
今読み返しても全く色あせることなく
心躍らせてくれるステキなファンタジー時代劇です。
少女漫画というものはこうでなくっちゃ!と
そう思わせる要素が全て入っていてどの作品も年代問わず
安心して読ませてもらえる作家さんの一人だと思います。
ヒロインは可愛くヒーローはかっこよく
夢あり、冒険あり、乙女心も
純粋にくすぐられる良質な作品です。
お伽もよう綾にしき
特に私はひかわ先生の描く男の子はみーんな大好き!
藤臣くんから始まり声のイイ男鹿先輩や成長したダグラス
最強のイザークにそして新九郎も。
幾つになってもいつまでも私にとってステキな作家さんです。
ぜひ皆さんにも読んでほしいです。
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