海野つなみ先生の作品のデイジー・ラック。
デイジーは和名でひなぎくと言い
素敵なモノという意味合いを持つ特別な花。
そんな素敵な名前を冠した女子会
「ひなぎく会」を定期的に開催する4人の幼馴染たち。
30歳を目前にして
今とこれからの自分自身に思い悩む女子たちの
新しい発見の日々をつづったお話です。
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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デイジー・ラックのあらすじは?
19年来の親友の4人――。
フリーのバッグ作家・ミチル
エステサロンのキャリアウーマン・薫
宝石屋勤務の楓に唯一の既婚でパート主婦・えみ。
「ひなぎく会」と銘打った女子会で
お互いの近況を報告しあう気さくな関係。
そんなアラサーを迎えた彼女たちの目下の関心は
人生のターニングポイントについてなのです。
例えばえみの場合。
年上の夫と結婚して8年ですがまだ子どもはなし。
仕事も結婚を機に辞めて
夫のためにラブラブな家庭をと思っていたのに
当の夫は自分の趣味に没頭して記念日もスルーされ
自分自身も家事も手抜きがちになって
なんとなく惰性の日々・・・。
ときめきってどこにあるの・・・?
何も変化のない日常に不安を感じるえみの横で
夫が2人だけの月見に小さな幸せを感じる姿を見て
えみは答えを見つけます。
ときめきは新しい発見をすることで
転機は心の変化をいうことばなのだと。
例えば楓の場合。
何かを手に入れたい・・・
その一心で宝石屋からパン職人見習いに
突然転職して周囲もびっくり!
本人としては考えた末の決断でも
消えない不安に押しつぶされそうになる日々・・・。
そんな中、勤務先の海外修行戻りのイケメン職人
安芸の言葉に支えられいつしか楓は恋を自覚します。
でも安芸は昔の恋を引きずっているらしく
今は彼のそばで修行に励もう
そして天然酵母のパンのように香り豊かで
噛むほど味が広がるような30代を生きよう・・・
そう思う楓です。
デイジー・ラック
例えば薫の場合。
営業として初めて大きな仕事を任されて大はしゃぎも束の間
他社に仕事を奪われた上に
恋人の浮気現場で修羅場を演じてしまいます。
しかも、その恥ずべき全てを見ていたのが
他社の営業・大和!
でも彼は笑うことなく薫に興味を示すしぐさをしてきます。
心のどこかで叫ぶ動け!という
GOサインに忠実に唇を寄せる薫
そしてそれを受ける大和。
いつだってそんな直感で動いてここまできた薫・・・
色々失敗もあるけど最後がよければOK!
そして最後はミチルの場合。
フリーの鞄職人として細々と仕事を続けて早10年ですが
最近仕事が少なくてプチ失業状態。
このまま仕事を続けるか今さら別の仕事ができるのか・・・
そんな転機に割り込んできたびっくりなニュース!
ずっと子分扱いしていた薫の弟・貴大に強引に迫られ
しかも貴大の功績でハリウッド女優に
鞄を使ってもらえることになって――!
その上、今まで外注していた皮細工の修業を
空いてる時間にできることになり
ホント人生何があるかわからない・・・。
主婦にパン職人、営業に鞄職人・・・。
それぞれ道が違うけどそれぞれ皆その気があれば
新しいスタートが切れる。
そんなことがわかるそれぞれのアラサーの転機。
日々幸運と不運にもまれながら日々を大切に生きるのです・・・。
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デイジー・ラックのネタバレとその後の展開は?
「ひなぎく会」の4人は30歳を過ぎて益々元気で仲良し!
薫は大和と付き合いだして1ヶ月ちょっとで
まさにラブラブ真っ盛り!
でもライバル会社の営業だけに
どこか緊張感のある関係・・・。
どうか壊れませんように
今度こそ本物でありますようにとそう薫は祈ります。
ところがライバル同士として参加したパーティで
薫はふと大和の甘い言葉に
お互いの信頼関係を確かめ合います。
「薫といると気分が浮上するから、いつも前向きな気持ちになるよ。」
楓はパン職人として発展途上ながらも充実した日々。
片思いの相手・安芸に認められるようなパンを作りたい・・・
安芸のアドバイスをもとに修行に励む楓ですが
そんなお店に悲しいお知らせが舞い込んできます。
店長の娘で安芸の元カノが流産したと・・・。
過去の恋を引きずっている
安芸を目の当たりにして落ち込む楓ですが
ひなぎく会のメンバーで集まるうちに
少しずつ気分も癒されてきます。
自分にしろ安芸にしろ
大人の恋は周囲が見えるだけに優しく切ない・・・
改めてそう感じる楓。
デイジー・ラック
そして薫の弟・貴大に強引に迫られて以来
貴大の強引なアプローチにおびえる日々のミチル。
それでも皮細工の修業は順調で
師匠とともに若者向けの製品を製作する攻めの仕事を展開!
それにしても、どうしてこんなにも
貴大のアプローチにうんと言えないのか・・・。
えみのマンション購入の話で盛り上がるうちに
その答えが見えてきます。
「何か手に入れるなら、ときめきがないとね。」
ときめき・・・。
貴大を自宅に迎え入れるために掃除してお茶を入れて
そして手を握って好きの言葉をもらえて
そうしてやっと改めてOKと言えるみちるなのでした。
その貴大はなんとミチルに彼氏(=自分)できたと
うっかり楓にばらしてしまいます。
それを聞いた楓は安芸の恋人になりたい・・・
手作りパンを持ってとうとう告白します!
過去の恋愛を吹っ切れたのは楓のおかげ・・・
そう言ってもらえ甘いキスを交わす2人。
ひなぎく会の4人はこうして
不運幸運織り交ざった日々を過ごしていきます。
きっと年齢なんて関係ない・・・
そのときそのときでときめきの花を見つけたら
それの似合う素敵な人でいたいと思う
ただそれだけなのです。
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デイジー・ラックの感想は?
なんとも素敵な4人グループに憧れてしまいます!
結婚した方が上、キャリアが上の方がえらい・・・
普通の大人の女子会ではけっこうありがちな
いやらしい部分がなくて読んでいて気持ちがいいです。
実はこの4人、心理をついています。
デイジー・ラック
年齢や立場がどんなに変わろうとも
悩むポイントはみんな一緒でそれを共有できる・・・
実は案外単純なことなんです。
それを特別な疎通なしで関係を続けていけているのが
それこそ「デイジーラック」なのでしょう。
大人をこじらせて人生の目標を失っている女性
これから未知の世界へ不安を感じている若い女性
そんな方にぜひ読んでもらいたい作品です。
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