「花の名前」や「with!!」、「かわいいひと」などを手掛けた
多彩な作風が持ち味の斎藤けん先生の「天堂家物語」。
誰かのために命を落としじっちゃんの跡を追いたい・・・
生きる意味をなくし人助けの中に死を求める娘・らん。
ある日、政略結婚を嫌がる娘の身代わりに
素封家の天堂家の門をくぐりますが
婚約者の天堂雅人に即刻バレて――・・・?!
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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天堂家物語のあらすじは?
困っている人がいたら身を投げうってでも助けろ――。
亡き養祖父の教えを守って山奥で暮らす
名もない少女はまさに今、命の危機に瀕していました。
ことが起きたのはほんの半日前。
望まない結婚に世を儚み
川に身を投げた鳳城伯爵家の三女・蘭。
名もない少女はそれを助けたうえ
自分が身代わりに嫁ぐと申し出たのです。
ですが夫となる天堂雅人に当然のことながらバレて
正直に顛末を話しても
金か?間者か?と疑われてしまいます。
そしてその顛末が本当のことならば
目の前で死んでみせよと――。
天堂家物語
少女は天堂雅人の威圧的なオーラや射殺すような視線に
ただただひれ伏して震えるしかできず・・・。
実はその名もなき少女は亡き養祖父のあとを追いたいと
死に場所を求めていました。
でも自死では来世で養祖父に叱られる・・・
そんな少女にとってこれは一世一代のチャンス!
迷いなく自らの喉に剣を突き刺す勢いに
天堂雅人は思わず自分の手で押しとどめ
少女を逃がしてくれたのです。
少女は一旦は逃げ出すものの
天堂雅人の手の傷が気になり
傷薬を持って再び天堂家に戻ります。
そして偶然居合わせた間者に鳳城蘭と間違われ
殺されそうになりますが
養父仕込みの体術であっけなく撃退!
戻って来た少女を見て
天堂雅人はにやりと笑いこういいます。
「お前に最高の死に場所をくれてやる。お前は、鳳城蘭になるんだ。」
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天堂家物語のネタバレとその後の展開は?
名もなき少女は「らん」と名付けられ
鳳城蘭の身代わりとして仮面をつけ社交界にデビュー。
最初は雅人の威圧に恐怖し嫌々務めていた身代わり。
らんは何度も逃亡をはかった後許可を得て自宅に戻りますが
後から追って来た雅人に養祖父との思い出の家をを焼かれ
行き場所を失ってしまいます。
「お前を庇ってついた傷の責任を取れ。死ぬ時は、俺を守って死ね。」
らんに強い独占欲を隠すことなくそう言い放つ雅人の強い瞳。
そこに何を思ったのか――・・・
らんは正式に表の顔は下働きの娘として
天堂家に入ることになります。
そしてらんは初めて会ったときから雅人の瞳に感じる
畏怖の念とは別に徐々にその瞳に感じる・・・
何か特別な感情を持て余すようになります。
生きる意味を失い死に場所を求めるらんとは対照的に
死ぬわけにはいかないと強い志を瞳に宿す雅人。
らんには語ろうとはしませんが
天堂家の跡目争いに関係したことなのは周知の事実。
そして使用人は出入り禁止の母屋の住人
雅人の叔母に関係があるようですが・・・?
ある日、本物の鳳城蘭が娼婦をしているという噂を聞き
雅人とらんは探しに出かけます。
向かう途中、鴉という名の殺し屋の命を偶然救います。
そして鴉から鳳城蘭の情報を得ますが人間違い・・・。
その上、らんの生き様や身のこなしを気に入った鴉に
一緒にこないかと誘われ貞操を奪われそうになります。
確かに殺し屋のそばの方が死ぬ確率が多いけど、でも・・・。
「私は、雅人様を守って死ぬんです」
そう、らんは決めているのです。
「お前の生きる理由は、俺だ」
その雅人の言葉を心の支えにして・・・。
天堂家物語
月の終わりにある観薔会。
天堂家の親族が集まる予定の中
華族の娘と婚約した雅人に
必ずだれか仕掛けてくるだろう・・・。
雅人の予想は的中!
その参加者である現当主の子・晶と周の双子の姉弟。
晶は特に現当主の兄の隠し子である雅人を慕っていて
弟の周を使い邪魔ものである鳳城蘭を
井戸に突き落として始末しようとします。
らんはそれを返り討ちにしますが
らんと離れた間に雅人は何者かに誘拐されます。
そして同時に前当主の妻
つまり雅人の祖母が殺され観薔会は大混乱!
雅人を誘拐した犯人はらんをそばに置きたい鴉。
かけつけたらんに雅人は救われますが
らんは背中を刺され瀕死の重傷を負います。
雅人の祖母が死に2年前の殺人事件と同様
また新たに作られた天堂家の黒い歴史。
晶と周もこの家をぶっ潰すという野心を
新たに抱くようになります。
そしてらんと仲良かった下働きの娘も
鳳城蘭の命を狙う患者と判明・・・。
らんを殺すのに失敗し目の前で自ら命を絶ちます。
そんなショックを受けるらんに雅人は冷たい顔で言います。
「どの道その体ではどこにいても邪魔なだけだ、出ていけ。名無しの娘。」
傷の回復も待たず天堂家を出たらん。
どこにいてもここよりもマシ・・・
そう思う雅人の苦汁の決断は吉と出るか・・・?!
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天堂家物語の感想は?
現在、別誌に連載されている「かわいいひと」とは
全く違ったテイストの作品で
一瞬同じ作者さんと信じられないほど!
斎藤けん先生の多彩さには目を見張るものがあります!
そして本作の何とも意味深なキーワードの数々。
主人公の生い立ちは一体?
りんをアサシン?に仕上げた養祖父とはいったい何者?!
雅人の出生の秘密とは?
あのキモチ悪い叔母さんは誰?
義手の書生は何者?!
などなど・・・3巻まで引きずってまだまだ序盤と感じさせるほど
あんだけ伏線を散りばめるとなれば
どんな作品が展開するのか楽しみで仕方ありません!
天堂家物語
ですがラブという観点では結構2人は
順調に感じてるんですがどうなんでしょうね?
山猿と罵られるりんが可愛く頬を赤らめて雅人に従うシーンとか
他人にキスマークをつけられて噛みついて消毒?するシーン。
大人テイスト薫るサスペンスストーリーの中で
結構癒しの存在の2人なのかもしれません・・・。
サスペンス好きな方や俺様なヒーローと野生児ヒロインの
カップルがお好きな方はぜひ読んでみてください!
とても丁寧に書き込まれた耽美・・・という言葉がふさわしい
レトロなストーリーに、きっと引き込まれること間違いなしです!
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