海野つなみ先生の作品の小煌女。
ここは未来の地球。
連邦国家となった地球の英国自治区には
上流階級の子女が集まる寄宿舎“ベネディクト女学院”がある。
住み込みのハウスメイドとして働くサリーは
惑星トアンから留学を名目に亡命してきた女王ジノンと出会う。
立場も何もかも違う2人だったが
出会ったことがそれぞれの運命を動かし始める！
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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小煌女のあらすじは？
ここは未来の地球。
地球全体が連邦国となり様々な自治区には
色々な場所からの出身者が集います。
英国自治区には上流階級の子女たちが
礼儀作法を身に着けるための寄宿舎ベネディクト女学院があり
各地の王族や貴族を含め
身分の高い少女たちが生活しています。
その寄宿舎で住み込みのハウスメイドとして働くサリー。
自分と同じくらいの年齢の少女たちの世話をしながら
身分の違い・階級の違いを日々感じながら生活をしていました。
ある時そんな寄宿舎に大きなニュースが届きます。
遠い惑星トアンから留学生が来るというのです。
その留学生は惑星の時期女王となる少女であり
ベネディクト女学園でも
受け入れたことがないような身分が高い女性。
実は惑星トアンは内政が不安定になっており
命の危険を感じた女王が留学と言う名目で
地球に亡命してきたのでした。
到着したのは女王のジノンと次女のセニン。
小煌女
女王はその姿を現しますが凛としたたたずまいで
物腰の柔らかな様子にサリーはつい見とれてしまいます。
寄宿舎の少女たちは我先にジノンと仲良くしようとしますが
ジノンから級友をお茶会に招待することを提案。
その手伝いはサリーに任されます。
そこで語られたジノンの国の話は
まるでおとぎ話のようなお話で
異国の女王の話に聞きほれてしまうサリー。
寄宿舎で生活をしている少女たちは
生まれ育った家で身分や振る舞い方
そして運命までもが決まっています。
それぞれがそれぞれの事情を抱えながら生活をしており
その生活に少しずつ慣れていく女王ジノン。
流れるように月日は進み女学院での生活も
半年を迎えようとしていました。
しかし同じように始まったいつもの朝、惑星トアンが内戦を起こし
核爆発をしたという衝撃的なニュースが流れてきたのでした。
女王ジノンの行く末はどうなっていくの――？
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小煌女のネタバレとその後の展開は？
惑星トアンは双子の星エンマと共に消滅してしまいました。
故郷も、家族も、そして帰る場所も失ったジノン。
そしてジノンは大使館にとどまりベネディクト女学院は
しばらく休学をすることになるのでした。
女王ジノンと侍女のセニンは2人で
寄宿舎へと荷物を受け取りに来ました。
そこで告げられたのは衝撃的な事実。
なんと暗殺者の存在を恐れ
女王ジノンは侍女セニンとして振る舞っており
皆が侍女のセニンだと思っていた少女が
本当の女王陛下だったのです。
その事実を知らされた級友の中には
騙されたと憤る少女や驚きを隠せない少女など
様々な反応を見せます・・・。
それでもサニーにとってジノンもセニンも
掛け替えのない大切な人。
小煌女
涙ながらにお別れをした2人の元に惑星トアンの大使館が
爆破されたというニュースが届くのです。
更にテロに巻き込まれ本物の女王陛下が
命を落としてしまったのでした・・・。
女王の替え玉として地球にやってきていた侍女のセニンは
地球でたった一人のトアン人となってしまうのです。
故郷も無くしつかえていた女王も失い
何もかも失くしてしまった彼女に与えられたのは
「レベッカ」という新しい名前とベネディクト女学院で
教師付きのメイドとして働くことになったこと・・・。
生まれや育ちが立ち振る舞い方を決めてしまうベネディクト女学院で
一人のメイドとして働くことになったレベッカ。
それまで自分を守ってくれていたものは何もなくなり
今までとは全く違う人生が始まるのです。
その後も次々と予想外の出来事が起こるのですが
今のレベッカにその状況を打破することは出来るのでしょうか？
現代版SF「小公女」が今始まる！
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小煌女の感想は？
幼いころ夢中になって読みふけった「小公女」。
身分や立場が変わることで周りの人の扱いが
大きく変わってしまう事に驚きながら心の真っ直ぐな主人公を
応援しながら没頭していた記憶があります。
同じ人間が同じように発言しても立場が違えば
受け取り方も大きく変わってしまう。
正しいことを言っていてもきちんと耳を傾けてもらえない。
そんな理不尽さを学びながら小煌女の主人公レベッカは
自分の人生を切り開いていきます。
正しい事だけを言えば良いわけではない・・・
それでも自分の意見を大切にしなければならない。
そのはざまに揺れながら芯のあるレベッカは
自分が正しいと思う道を選択していきます。
小煌女
その結果がいかに自分に不利益になろうとも
大切なことは心を正しくすること。
そうすれば光が開けていくのだという事を
教えてもらえたような作品でした。
それにしても作品の発想や展開はとても読みごたえあり。
小公女をここまで膨らませることが出来た
海野先生には脱帽しました。
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