知るかバカうどん先生の作品の君に愛されて痛かった。
どうしてこうなってしまったんだろう・・・。
連日メディアを賑わす交際中の高校生同士の殺人事件。
被害者の女子高生はただただ彼が好きだっただけだし
加害者の男子高生もどんな彼女も受け入れようと思っていた。
それなのにどうして――・・・。
野球部のエースとして活躍していた男子高生・寛。
そして、いじめが原因で自分の価値が見いだせずに
精神的に病んでくる女子高生・かなえ。
そんな2人の悲しい事件の顛末がここに解き明かされます・・・。
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君に愛されて痛かったのあらすじは?
これはあの残忍で悲しい事件が起こる前のお話・・・。
女子高生・かなえは中学校時代受けていたいじめが原因で
自分に自信が持てない女の子。
高校では一転し「いじめる側」の5人グループに所属しているけど
メンバーたちの顔色ばかり窺ってはっきり言って挙動不審・・・。
だってもう給食に虫を入れられたり牛乳をかけられたり・・・
そんな中学の時みたいな思いはしたくない・・・。
自分を殺しみんなにあわせるのに必死の日々です。
ですが合コンについて行っても失敗ばかり・・・。
あてがわれたブサメンを怒らせてしまい
グループのリーダー的存在の一花をイラつかせてしまいます。
1人ドリンクコーナーで泣いた末に先に帰ってしまいますが
それを見て俺も帰るという声が!
それは合コンで一番の推しメンで野球部のエース・寛!
ドリンクコーナーで泣いていたかなえを心配し
帰るとかなえが言い出しても
誰一人声すらかけない状況にイラついていたのです。
一緒に帰ろうと声をかけてくれた優しい寛。
ですが、彼のスマホはさっきのメンバーで作った
グループLINEからのメッセージがひっきりなしな一方
かなえのスマホは無音のまま・・・。
寛から逃げる様に走り去ったかなえの行き先は
もう決まっていました。
私を必要としてくれる人と
私がいていい場所に行きたい・・・!
ネットで見繕ったおじさんと一緒にラブホテルに行く・・・
それがかなえの唯一の心のよりどころ。
人が変わったように人懐っこくおじさんに甘えるかなえ
そしてかなえの体欲しさに必死なおじさん・・・。
そんな姿を見てわたしまだ生きてていいんだよね・・・?!
そんな風に自分の承認要求を満たしていました。
ところが、おじさんとラブホテルから出てくる瞬間を
もしかしたら一番見られたくない人に見られてしまいます。
その人物・・・走り込みをしていた寛にさっと手を取られ
おじさんからさらわれてしまいます。
絶望にうずくまるかなえに戸惑いの声がかけられます。
「かなえちゃん・・・何してたの・・・?」
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君に愛されて痛かったのネタバレとその後の展開は?
「ああいうのは普通、好きな人とするもんだろ!
もっと自分を大事に・・・」
寛のそんな正論がかなえを益々苦しめます。
寛に逆切れして自宅に戻っても
家庭にも居場所はなく再び家を出る羽目に。
すると偶然、幼なじみの鳴海に会います。
鳴海はかなえの全てを知りかなえが本音を言える唯一の相手。
彼に話を聞いてもらいかなえは落ち着きを取り戻しますが
翌日、学校に行くと一花を始めとするグループにきつく詰問されます。
「寛君とエッチしたの?!」
一花が狙っている寛から
かなえの連絡先を聞かれたというのです。
必死に否定しても信じてもらえず
結局、かなえと一花と寛の3人で夜遊ぶことに。
それは、かなえにとっては拷問の時間と同じ。
解散後、極度のストレスから幻聴を発症して嘔吐し
寛に優しく介抱されます。
エッチがなくても男の人に優しくされたと
ちょっと感動するかなえですが
翌日から更なる拷問が待っていました。
一花がその姿を実は見ていたのです。
好きな人と一緒にいれる喜びに浮かれていた一花は
応援してくれていると思っていた
かなえに裏切られる形になって傷つきます。
恨み、他のグループを巻き込んでいじめを展開することに。
無視から始まり机の中に大量のゴキブリを入れられたり
トイレで上から水をかけられたり
球技大会のクラスTシャツにかなえの名前がなかったり・・・。
そんないじめに対し学校では無反応なかなえ。
でも精神的には相当追い込まれていて
エンコーに益々のめりこんで心のバランスを取ろうとします。
でも、そこで会った人の話を聞いてくれる風なオタ男のウンチクに
この人じゃないとそんな思いを強くするのです。
先日から何気なく連絡を取り合っている寛・・・
頭の中にあるのは彼のことばかり。
「大丈夫?」
優しくそう聞いてくれる優しい寛の思いに
今まで知らなかった感情を心に秘める様になります。
ところがそんな矢先、クラスのいじめメンバーの4人に
エンコーの証拠を握られてしまって――・・・?!
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君に愛されて痛かったの感想は?
学校でも家庭でも居場所がなく
自分の存在意義を見出せない少女・かなえ。
心のSOSを自己解決するために始めた援助交際も
決してお金が欲しいわけではなくHが好きなわけでもなく
欲しいのは求められているという満足感だけ・・・。
その姿はなんとも哀れです・・・。
そんなかなえが気になって仕方がない野球少年・寛。
恐らく家庭環境も生きてきた道のりもかなえと正反対の彼は
何の躊躇いもなくかなえの深い闇に足を踏み込んでいきます。
かなえのような愛に飢えている人間が
一度愛を見つけてしまったらどうなってしまうか・・・。
恐らく寛は想像もつかないのでしょう。
なぜ作品の冒頭のような悲劇が起こってしまったか
寛はどういう過程でかなえに取り込まれていくのか・・・
今後の流れがすごく気になる作品です!
本作は誰が悪いわけでもないんです。
もちろん一花たちをはじめ、いじめをする人は悪い。
でも、その一花たちも今を必死に生きていて
それぞれの感情があっての故の行動であって
それがまたかなえの哀れな状況に悲しみを誘います。
思春期の繊細な感情を巧妙に描く本作
あるいは大人の方々だからこそ理解できる作品かもしれません。
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