津雲むつみ先生の作品の暁の海を征け。
文明開化の幕開けの時代に生まれた令嬢の華子。
生まれながらの許婚との婚約を解消し
愛しいヘンリーとの結婚を決めるが
それは時代に許されない恋。
愛を貫き愛に生きた女性の物語!!
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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暁の海を征けのあらすじは?
明治元年、文明開化の幕開けとともに
華々しくこの世に生を受けた華子。
貴族である小澤家の娘として生まれた彼女は
文明開化とともに入ってきた
外国の文化を心から楽しんでいました。
美しいドレスにきらびやかな夜会に殿方との華麗なダンス。
縫い物や作法などの花嫁修行よりも
キラキラとした世界に憧れる華子。
生まれながら杉山家の息子との
婚約が決まっていた華子だっだのですが
とても自分が結婚をすることなど
想像することができなかったのでした。
華子と同じ日に生まれた少女・美鈴は
彼女とは正反対の性格。
大人しくたおやかな彼女だったのですが
華子と仲が良く2人は親友でした。
あるとき華子は父親に連れられて
いつものように夜会に参加します。
するとそこには彼女を見つめる熱い視線が・・・。
その相手は金髪碧眼のヘンリー。
夜会が開かれた会場の設計を手伝っていたヘンリーは
華やかな華子を見て一目で恋に落ちたのです。
暁の海を征け
ヘンリーとの軽やかなダンスに夢中になった華子は
何故か彼のことが心に残ります。
ヘンリーと見つめ合い手を取り合う娘を見て
心配になった華子の父親は
彼女の結婚を早めようとしていました。
杉山のことが嫌いではないのですが
何故か心が踊らない華子。
街で偶然再会したヘンリーから運命を感じたと告白されると
次第に彼に惹かれていく自分に気がつきます。
そしてヘンリーの家に招かれ肌を重ねてしまった華子。
そのときにはもう婚約を破棄することを
心に誓っていたのです。
当然、烈火のごとく怒り始める父親・・・
華子は家の中で監禁されてしまいます。
そんな彼女を助けてくれたのは親友の美鈴でした。
体の弱い母親に晴れ姿を見せるために
平岡という顔しか知らない
男爵の次男と結婚させられた美鈴は
傲慢な夫に仕えることを強要され
辛い結婚生活を送っていました。
そんな彼女にとって愛に生きる華子は小さな希望。
せめて親友の恋を叶えてあげたいと手紙を仲介し
とうとう華子は家を抜け出すことに成功。
しかし父親からは勘当され結婚は大反対。
肩身の狭い暮らしをしていた華子とヘンリーは
大きな決断をします!
時代に翻弄された一世一代の恋の行方は
どうなっていくのか?
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暁の海を征けのネタバレとその後の展開は?
女は男にかしづくことが当然の勤めとされていた時代
親の反対する相手と結婚する事自体許されないことでした。
ましてや相手は外国人。
文明開化が始まったばかりの時代では
とても考えられない事態であったのです。
しかし思いは国を超えていく――・・・。
一目見たときから不思議と惹かれあっていた華子とヘンリー。
その愛のために駆け落ちまでした華子は
家族を捨ててヘンリーの元へ。
許されざる結婚は好奇の眼差しに捕らえられ
悪い噂ばかりが広がっていきます。
親友の美鈴でさえ華子と付き合うなと夫に止められてしまい
2人は思うように会うことすらできなくなっていました。
暁の海を征け
そんな中、美鈴の妊娠が発覚。
しかし夫の傍若無人振りはますます酷くなり
美鈴は夫のことを愛していないことを改めて自覚しました。
一方の華子はヘンリーの父親の容体が悪いために
彼とともに祖国イギリスに渡ります。
初めての外国での生活に戸惑いながらも逞しく暮らしていく華子。
彼女の肖像画が有名になり
その作家・トマスとの仲が疑われながらも
己の道をひたむきに生きる華子。
ヘンリーとの愛が彼女を支えていたのですが
なんとそのヘンリーが愛人を作っていたという
驚愕の事実を知るのです。
別れを決意し帰国した華子・・・
彼女の心を取り戻そうと華子を追ってきたヘンリー。
そんなとき日清戦争が勃発し
小澤家は大きな変換期に飲み込まれようとしていました!
すれ違う2人の運命は・・・
そして美鈴の幸せはどうなっていくのか??
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暁の海を征けの感想は?
時代に翻弄されながらも自分を貫き
強く生きた女性の半生が見事に描かれています。
同じ時代に生まれながらも家に従わざるを得なかった
親友の半生との見事なコントラストが
本作を深めてくれています。
暁の海を征け
時代や家の教えに逆らうことも従うことも
女性にとっては窮屈だったこの時代。
果たしてどちらが幸せだったのかと考えさせられる物語でした。
そんな中華子の行動力には脱帽です!
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