柚原瑞香先生の作品のなないろ革命。
小学校からの親友ゆゆと中学校でも同じクラスになった主人公の奈菜。
わがままなゆゆのお願いを断りたいけど
断ったら自分は孤立してしまうかもしれない。
そんな不安に押し流され、自分を殺してきた奈菜。
だけど中学で出会った詩丘くんを見て
自分の心を大切にしようと心に決めた奈菜。
自分らしさと友情のはざまで揺れ動く
リアルな女子中学生のストーリーが始まる!
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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なないろ革命のあらすじは?
中学1年生の奈菜にはゆゆという親友がいます。
ゆゆは小学校からの友達でとても可愛い女の子で
男の子からも女の子からも人気があり
周りにはいつも友達がいるのです。
キラキラしているゆゆと比べると
奈菜は少し目立たないところがあります。
自分のことをどうやって表現して良いのかが分からない
奈菜に対しゆゆはいつもキラキラして友達の輪の中心に。
わがままなゆゆのお願いは断ることが出来ない。
昔からお揃いを好むゆゆは奈菜にも
同じ髪型をしてほしいと希望し
お揃いの物をそろえてほしいと言われます。
例えそれが自分の好みじゃなくても
奈菜はなんだか断ることが出来ないのです。
なないろ革命
だってゆゆは悪い子ではないし大切な友達なんだから・・・。
そんな奈菜の心を揺らすのは自分をしっかりと持っている
隣の席の男の子・詩丘。
周りにどう思われていても自分の気持ちを大切にする
詩丘の姿を見るうちに奈菜も自分に素直な
生き方を選択したいと思うようになるのです。
だけどそれはゆゆとの決別を意味していました。
中学で友達を失うかもしれないということは
それはもしかしたら一人ぼっちの中学生活が
待っているかもしれないということになる・・・。
自分らしく生きるか、自分を殺してゆゆに合わせていくか・・・
そんな選択を迫られたとき奈菜が下した答えとは――?
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なないろ革命のネタバレとその後の展開は?
中学生は楽じゃない。
自分の好き勝手に生きたいと思うけれど
中学生活で友達がいなくなるということは
一人ぼっちになる可能性があるということ・・・。
小学校と比べると中学校はグループの結束が固い。
そのグループに入れなかったら明日からどんな顔をして
学校に行けばよいのだろうか・・・。
小学校の頃からゆゆのペースに巻き込まれてきた奈菜は
ゆゆからの「友達だもんね」という言葉に
自分の思いをたくさん飲みこませてきました。
そんな奈菜の心を射抜くかのような態度を示す詩丘くん。
彼がいうことは正しいけれどその決断をすることは
とても勇気がいるのです。
それでも思い切ってゆゆとお揃いの髪形を止め
奈菜は自分のやりたいことをやると宣言。
するとゆゆを含めて4人グループだった友達が
奈菜の味方になってくれるのでした。
でもそのやり方はまるでゆゆを
仲間外れにするようなやり方でした。
ゆゆから離れることが出来てホッとしたけれど
ゆゆを傷つけたかったわけじゃない。
自分がやりたかったことはこんなことじゃないと
そうはっきりと友達に伝えると
次の日からその2人はゆゆの味方になっていたのです。
そして今度は自分が仲間外れに・・・。
孤立する奈菜が気軽に相談できる相手は詩丘くんだけ。
なないろ革命
そんな空気を察知してゆゆが
詩丘くんのことが好きと言い始めます。
中学祝いにスマホを買ってもらった奈菜でしたが
突然、ゆゆたちにSNSのグループに入れられてしまいます。
そこではゆゆと詩丘くんの恋を
みんなで応援するモードになり
ゆゆ以外が詩丘くんと仲良くすることを
禁止すると言われてしまって――?
唯一の相談相手であった詩丘くんと話すことが出来ない。
そうなって初めて奈菜は詩丘くんを特別な相手だと
そう思っていた自分に気が付き始めます。
自分の心を大切にしよう。
そう決めた奈菜はゆゆたちとの決別を心に決めますが
それはクラスで一人ぼっちになってしまう生活の始まり。
しかし別のクラスの友達ですが本当に友達と呼ぶことが出来る
相手と巡り合うことが出来たのでした。
そんなひまりにもゆゆの魔の手は伸びていく――・・・。
更に詩丘くんを巡ってひまりとも衝突してしまって・・・?
中学という特別な場所で友情という名に覆われた
ゆゆの陰謀や大切な友達との恋愛事情に巻き込まれていく奈菜は
果たして自分の心を守り抜くことが出来るのでしょうか?
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なないろ革命の感想は?
今振り返ると中学校が一番怖かったように思います。
友達グループが年度替わりに早々に作られてしまって
そこからあぶれてしまうともう居場所がなくなる。
中学生にとって一人ぼっちとは何より怖いものです。
中には嫌々ながらも親しくない友達に
合わせていた子も多いのではないでしょうか。
「友達」「仲良し」という言葉の裏に隠れた
ゆゆの奈菜に対する独占欲は
奈菜の本当の姿を見ていませんでした。
なないろ革命
自分が理想としている友達の奈菜は
自分のわがままを聞いてくれて
自分に合わせてくれるから大好きな友達。
そうじゃない奈菜はゆゆの好きな奈菜じゃない。
そうなってしまった瞬間、ゆゆにとって奈菜は
攻撃対象になってしまったのでしょう。
みんな一緒は安心だけど多様性を受け入れることも大切。
そのはざまに揺れる中学生の心境が
見事に描き出されている作品でした。
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